家の周りによく蚊がやってくると感じる人も多いと思いますが、蚊が卵を産むためには条件があり、
必ず水場がないと卵を産めない。
ということなんですね。
でもこの水場というのが、
そんな場所で!?
と思ってしまうくらい意外な場所でも産卵することがあります。
そんな意外な場所でも産卵を繰り返す蚊は、条件がそろえば
- 大量の卵を産み、
- 驚くほど短い期間で卵が成長して孵化し、
- またその成虫が卵を産む
ということを繰り返しています。
聞くだけでちょっとうんざりしそうですが、その蚊の生態を知ると対策できる幅も広がっていくんですね。
そこで今回は、
蚊が卵を産む場所はどこなのか。
また蚊の幼虫(ボウフラ)が生息している場所や成長し成虫になるまでの期間や交尾時期。
そして冬眠や成虫となってどんな活動を始めるのかなど、蚊の生態についてまとめました。
蚊が卵を産む場所はどこ?
春先から徐々に姿を現し始めて、私たちを悩ませる「蚊」ですが、この春先から秋にかけて長い間いますよね。
特に夏場には、寝てる時に血を吸われたりして朝起きたら腫れていたり、寝てる時に耳元でうるさくされて眠れなかった人も多いと思います。
そんな蚊はどこで産まれているのか気になりますよね。
もしかしたら近くに蚊が卵を産む場所があって、そこで大量発生していたなんてことになると、すぐに対処しないといけません。
また、マンションの高層階に住んでるにもかかわらず蚊がよく出るなんてことがあったら、どこか家の中で卵を産む場所があるのかなんて思ってしまいます。
さて、そんな蚊の産卵ですが、まず一番注目しないといけないのが
ということです。
蚊は水場がないと卵を産むことができません。
逆を言うと、
ちょっとした水場でもあれば卵を産むことができる。
ということになります。
では、例えばどんな場所で蚊は卵を産むのか、その具体的な場所をピックアップしていきます。
蚊が卵を産む具体的な場所
蚊が卵を産む場所は水があるところに限られるので、すぐに思い浮かぶのは、
このような場所で卵を産みます。
もっと意外なところでは、
- 竹の切口にたまった水
- タイヤやバケツにたまった水
- 鉢植えの受け皿にたまった水
- 雨水マス
- シートのたるみにたまった水たまり
- 捨てられた空き缶にたまった水
- 花立てや手桶にたまった水
などなど、少しの水があれば交尾後の蚊は卵を産んでしまいます。
家の周りにこういった場所がないか一度確認してみましょう。
特に雨上がりの日や日陰になっている場所などは要注意です。
そんな蚊が大量発生するにはいくつかの理由がありますが、この発生場所も含めて蚊の発生を防止する方法など別のページでまとめてあります。
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蚊が卵を産む数はどのくらい?
蚊は水面や水際に卵を産みますが、その1回の産卵でどのくらいの数を産むのかというと、
これだけの数の卵を産み落とします。
そして、成虫はこれを1~4回ほど繰り返すので、一匹で数百個ほど卵を産むことがあるのですね。
だから夏場などの産卵の条件がそろった気候では、それこそネズミ算式に数が増えていくということになります。
蚊の幼虫がいる場所はどこ?
さてこの蚊が卵を産む場所がわかりましたが、では蚊の幼虫はいったいどこで生活しているのかというと、これも同じく水の中です。
そして卵から孵化した幼虫は、いわゆるボウフラと呼ばれるものです。
この幼虫は水の中で生活し、尾を水面に出して呼吸しています。
卵からボウフラへと変わるのは、だいたい2~3日程度と言われています。
これは水温などによっても変わってくるようですね。
この蚊の幼虫(ボウフラ)の状態で7日~10日ほどを過ごします。
そして、この幼虫(ボウフラ)の期間が終わると、水中で脱皮を繰り返しサナギ(オニボウフラ)になります。
この間はずっと水の中で生活をしています。
だから、水がないと蚊は成長できないのですね。
蚊の幼虫(ボウフラ)の餌は?
卵から孵化した蚊の幼虫(ボウフラ)は水中で生活をしていますが、この間はいったい何を食べて栄養としているのでしょう。
水中にいるので水の中にあるものを食べるわけですが、その水中にある落ち葉やボウフラよりも小さな微生物を食べて栄養源としているようです。
そうしておよそ7~10日ほどかけて、水中で脱皮を繰り返しサナギ(オニボウフラ)になります。
また、日本でよく目にする蚊の種類にも大きく分けてイエカとヤブカがいますが、イエカ類はある程度の水たまりがないとボウフラも生きていけないようです。
それに対してヤブカ類は、ほんのちょっとの水の量でもボウフラは生きていけるようですね。
蚊に成長するまでの期間や交尾時期は?
さて、この蚊が水の中に産卵し蚊が成虫となるまでの期間ですが、気候などの条件が合えば10日ほどで蚊の成虫となるようです。
では、ここで蚊の一生についてまとめてみます。
卵の状態(1日~5日)
水中で孵化し幼虫(ボウフラ)に。(7日~10日)
水中で脱皮を繰り返しさなぎ(オニボウフラ)に。(2日~3日)
成虫(蚊)になり1ヶ月程度活動し、その間に交尾・産卵をします。
この産卵は1~4回ほど行われます。
このような感じで蚊は一生を終えるようです。
この蚊が成虫へとなる様子を捕らえた動画があるので、ちょっと見てみましょう。
*抵抗がある人は見ないでください。
ボウフラから蚊に成長する様子
この中で、長細く動き回っているのがボウフラです。
丸っこい3匹がサナギのオニボウフラですね。
オニボウフラから成虫になった後は、すぐに飛び立たずにじっとしてます。
これはまだ骨格がしっかりとしていないので、1日くらいはじっとしているようです。
蚊に成長してからの交尾行動
こうやって卵から成虫になった蚊ですが、メスの蚊は産卵のために人間や鳥などの動物の血を吸いに行きます。
一方のオスは動物の血を吸う行動はとらず、花の蜜や樹液などを栄養として生きているため、吸血行動をするのはすべてメスの蚊なんですね。
ただ、メスの蚊も産卵のための吸血行動であって、普段の自分の栄養にはオスと同じく花の蜜などをとっているようです。
そして蚊の成虫は1ヶ月程度活動し、その間に交尾・産卵をします。
この産卵は1~4回ほど行われ1回の産卵で数十~200個ほどの卵を水中に産みます。
蚊の寿命や冬の越し方
こうやって成虫へとなった蚊は、だいたい秋ごろまで活動をしていますよね。
そして冬になるとめっきり姿を現さなくなって、また春ごろに少しずつ目にするようになります。
じゃあこの蚊の寿命はどのくらいかというと、およそ1ヶ月程度と言われています。
その間に産卵を何度か繰り返しているわけですが、実は蚊の種類によって冬の越し方も違うようなんですね。
日本で主に見かける大まかな種類は、
- アカイエカ
- チカイエカ
- ヒトスジシマカ
アカイエカの場合、成虫へとなったのが秋頃だとアカイエカは薄暗い場所でじっと見を潜めて冬を越すと言われています。
アカイエカの寿命や冬の越し方
木にポッカリあいた穴の中や洞穴などで冬を成虫のまま越すのですね。
この場合蚊の寿命が6か月程度まで伸び、まさしく冬眠状態になっているような感じなんですね。
冬の間吸血はせずに越冬するのはメスだけで、オスは寿命を全うし全滅するようです。
家の中では下駄箱の奥やクローゼットの奥、物置など薄暗いところで隠れているケースもあるようで、そのまま越冬することがあるようです。
ヒトスジシマカの寿命や冬の越し方
ヒトスジシマカという黒と白のシマシマ模様が特徴の蚊は、基本的には卵の状態で冬を越し、暖かくなると成虫になって飛び回るようになります。
成虫は秋あたりの寒い時期には、ほぼ死んでしまうようですね。
そして、チカイエカは低温に強い体を持っていて、アカイエカと違い秋になっても休むことなく初冬でも活動します。
たまに冬になっても蚊に刺される事がありますが、このチカイエカが原因となっていることが多いようです。
蚊の種類によっても寒さに強い、弱いというのがあったり、成虫のまま冬を越したりなどいろいろあるんですね。
蚊の生態についてさらに詳しくわかるので、興味のある方はこちらもぜひ読んでみてください。
あとがき
蚊が卵を産む場所はどこなのか。
また蚊の幼虫(ボウフラ)が生息している場所や成虫になるまでの期間や交尾時期。
そして冬眠や成虫となってどんな活動を始めるのかなど、蚊の生態についてまとめましたがいかがでしたか。
蚊の種類によっても少し異なるところはあると思いますが、やはり蚊の発生には水場が関係してきます。
もう一度家の周りを確認して、そういった場所がないか探してみましょう。
ただ、そうはいっても蚊の発生を完全に抑えることは難しいです。
そこで大切なのは家への侵入を防いだり、退治する方法をマスターした方が被害が少なく済むと思います。
いろんな角度から蚊対策についてまとめたので、ぜひ参考にしてください。