春から秋頃まで活発に活動している蚊ですが、あの1匹でいったいどのくらいの寿命があるのか考えるときがありますよね。
実は、蚊自体の寿命は1ヶ月程度と考えられています。
でも、あんなに何度も何度も血を吸いに来るのは、この1ヶ月の間に1~4回ほど産卵し次々と数を増やすからなんです。
1匹のメスの蚊が1回の産卵で多いときで200個くらい卵を産むようで、条件がそろえば10日ほどで成虫になります。
その成虫となった蚊がまた血を吸いに来ると言った感じで、どんどん数が増えてくるわけなんですね。
でも、冬の間はめっきり見なくなってしまいますが、いったいどうやって越冬しているのかも気になってきます。
そこで今回は、
蚊の寿命はオスとメスでどのくらいなのか。
また、冬を越すときの家の中での蚊の状態や気温との関係についてみてきました。
蚊の種類によっても少し生態が変わってくるので、そのあたりも交えながら確認していきましょう。
蚊の寿命はオスとメスでどのくらい?
蚊と言えば春先から発生しだし、そして秋まで私たちを悩ます虫ですが、たま~に家でも冬のとある日に出てきたりしますよね。
蚊の寿命っていったいどのくらいなんだろう?
ちょっと心に思ったりすることもあります。
ただ、この蚊の寿命にも実は種類や季節によって、
- 成虫で冬を超える種類
- 卵で冬を超える種類
- 成虫は死んでしまう種類
- オスとメスで寿命が違う
などなど、いろいろと条件などによって変わってくるようなんですね。
そんな蚊の寿命ですが、日本で主に私たちを悩ませる蚊は大きくまとめると3種類います。
それが
- アカイエカ
- チカイエカ
- ヒトスジシマカ
この3種類です。
それぞれによって寿命も少し変わってくるのですが、基本的には成虫となった蚊の寿命は
このような期間になっています。
これはオスもメスもそこまで寿命は変わらないようですね。
オスメスの蚊の一生
大まかではありますが、蚊の一生はどのようにして生まれ死んでいくのか、そのサイクルについてまとめてみます。
卵の状態(1日~5日)
水中でふ化し幼虫(ボウフラ)に。(7日~10日)
水中で脱皮を繰り返しさなぎ(オニボウフラ)に。(2日~3日)
成虫(蚊)になり1ヶ月程度活動し、その間に交尾・産卵をします。
この産卵は1~4回ほど行われます。
このような感じで蚊は一生を終えるようです。
この間にメスの蚊は、産卵のために人間や鳥などの動物の血を吸って行動をしています。
一方のオスは動物の血を吸う行動はとらず、花の蜜や樹液などを栄養として生きているため、吸血行動をするのはすべてメスの蚊なんですね。
ただ、メスの蚊も産卵のための吸血行動であって、普段の自分の栄養にはオスと同じく花の蜜などをとっているようです。
蚊は家の中で冬を越すことができる?
さてこのような一生の蚊ですが、実は蚊の種類によっても寿命も少し変わってくるようです。
日本で主に見かける大まかな種類は、
- アカイエカ
- チカイエカ
- ヒトスジシマカ
この3種類ですが、アカイエカの活動の期間は春先~秋ごろまでですが特に活動が盛んな夏ごろまでは、その寿命が1ヶ月ほどとなっています。
ただ、成虫へとなったのが秋頃の場合、そのアカイエカは薄暗い場所でじっと見を潜めて冬を越すと言われています。
木にポッカリあいた穴の中や洞穴などで冬を成虫のまま越すのですね。
この場合蚊の寿命が6か月程度まで伸び、まさしく冬眠状態になっているような感じなんですね。
冬の間吸血はせずに越冬するのはメスだけで、オスの蚊は寿命を全うし全滅するようです。
家の中では下駄箱の奥やクローゼットの奥、物置など薄暗いところで隠れているケースもあるようで、そのまま越冬することがあるようです。
チカイエカはどうやって越冬する
たま~に冬でも部屋に蚊が出るときってありますよね。
その原因となっている蚊が、
という種類の蚊と言われています。
チカイエカは先ほどのアカイエカとほとんど見た目が変わらないので、一目見ただけで区別はできないようです。
1度目の産卵は血を吸うことなく行えるようで、ビルの地下の水溜りや下水道、地下鉄の線路際の溝などに発生することもありこのような名前がついたそうです。
このチカイエカは低温に強い体を持っていて、アカイエカと違い秋になっても休むことなく初冬でも活動します。
たまに冬になっても蚊に刺される事がありますが、このチカイエカが原因となっていることが多いようです。
地下道とかそういった場所で活動をしているため、1年を通して動き回れるようなんですね。
ヒトスジシマカはどうやって越冬する
黒と白のシマシマ模様が特徴の蚊で、外の草むらなどによく潜んでいるのでヤブカとも呼ばれていますね。
基本的には卵の状態で冬を越し、暖かくなると成虫になって飛び回るようになります。
成虫は秋あたりの寒い時期には、ほぼ死んでしまうようですね。
蚊の種類によっても寒さに強い、弱いというのがあったり、成虫のまま冬を越したりなどいろいろあるんですね。
蚊の寿命や活動に気温は関係あるの?
蚊というのは春から夏にかけて活動を活発化させますが、冬にはほとんどいなくなりますよね。
ということは、気温が大きく関係しているというのはわかると思います。
蚊以外でも虫は基本的に冬場は大きな活動をせず、夏場の気温が高まる時期に活発になります。
なので、蚊も例外なく気温が関係しているのですね。
じゃあ、いったい気温が何度くらいになったら蚊は発生し始めるのか?
気温と蚊の寿命が関係してくるのか?
ということも少し知りたくなってくる部分だと思います。
そんな蚊と気温の関係ですが、蚊が産卵するのに適した気温というのが
このくらいと言われています。
春の季節から20℃くらいの温度に上がる日も多くなりますが、その時期になると蚊の活動も活発になり始めるのですね。
蚊の温度別による孵化のようす
さて、この蚊の発生にはやはり温度というのが非常に重要な要因となっていて、温度別でどのように蚊が発生するのかを実験した様子もあります。
その結果がどのようなものだったのかというと、
10℃、15℃、20℃の5℃刻みで、蚊の孵化に対する温度の影響を毎日確認。
蚊の卵200個中、何個が孵化するのか計測した。
変化の差が最も大きく現れた4日目の孵化数をみると、
10℃で6個
15℃で18個
20℃で44個と、気温の上昇に伴い孵化数も急増する結果となりました。
引用先:蚊や虫よけに関する研究・調査
http://www.dengue.jp/survey_research/index.html
このような結果が得られたようです。
10℃のような低温でも一応卵からかえりますが、4日目の数では温度が20℃だと7~8倍も違うことがわかります。
15℃と20℃で比べても2倍以上違うことがわかります。
だから春先から蚊の発生が多くなるのも、この実験からうなずけますね。
この気温と蚊の発生の関係ですが、卵からかえり成虫になるまでの速度も少し違うようです。
アカイエカは気温が25~30℃の場合、10日ほどあれば卵から成虫になるために条件しだいで爆発的に増えることがあります。
この他にも、蚊の吸血行動が始まるのに適した気温ともあります。
蚊の生態について、いろいろと実験結果が出ているようなので確かめてみましょう。
あとがき
蚊の寿命はオスとメスでどのくらいなのか。
また、冬を越すときの家の中での蚊の状態や気温との関係についてみてきましたがいかがでしたか。
蚊も種類によってはオスとメスでは違いもあったり、成虫か卵かで冬を越す状態も違うのですね。
そんな蚊から身を守るためには、やはり部屋の中でもしっかり対策をしておかないと大変です。
蚊の被害を抑えるためにどんな方法があるのか、ぜひこちらのページも参考にしてください。