いざ手紙を書く時に、
どうやって書いていこう。
と、いきなり手が止まることってありませんか?
手紙の書き出しから詰まると、そこから続ける言葉もなかなか出にくくなったり、時間だけがかかってしまう場合があります。
そんな手紙の書き出しは季節によっても変わってきますし、相手が友達の場合やビジネスでの場合でも変わってきます。
今回は、そんな手紙の書き出しについて例文と一緒にまとめました。
手紙の書き出しは季節によってどう違う?
手紙の書き出しは、一般的には「頭語(拝啓、謹啓など)」から始まり、時候の挨拶へとつながっていくのが基本的な構成ですね。
その時候の挨拶が、月や季節によってさまざま変化していきますが、その時候の挨拶は、
などが用いられます。
例えば1月の場合ですと、
- 迎春の候、皆様ご健勝にお過ごしのことと存じます。
- 松の内もあけ、いつもの日々が戻ってきました。
- 厳寒の候、皆様ご機嫌うるわしくお過ごしのことと思います。
など、お正月のことや厳しい寒さのことなど、その季節に応じた言葉を使って手紙の書き出しとされますね。
この「頭語」と「時候の挨拶」が、手紙の一番最初に来る文章になります。
手紙の書き出しに続く「安否の挨拶」「お礼やお詫び」
この「頭語」と「時候の挨拶」から始めて、次に続くのが
相手の健康や安否を気遣う言葉を繋げていきます。
そのあとには、
例えば、
- ○○様にはいつもお心かけていただき恐れ入ります。
- 結婚式以来、すっかりご無沙汰してしまい申し訳ございません。
普段からお世話になっている人や、久しぶりに連絡を取る場合には入れるのが良いですね。
こういった手紙の基本構成は、ある程度の型があります。
なので、まず初めは「手紙の基本的な構成」から見ていくのがわかりやすいですね。
手紙の基本構成は、
このような感じでまとめられます。
この手紙の書き方について、詳しくはこちらでまとめているので、ぜひ参考にしてください。
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こちらのページでもあるように、手紙の基本的な構成は「4つのブロック」で構成されます。
- 前文
- 主文
- 末文
- 後付け
これは縦書きでも横書きでも同じです。
この「1.前文」に当たる部分が手紙の書き出しになりますが、最初は
「拝啓」「謹啓」「拝復」など相手や状況によって選ぶ
これが最初に来ます。(省略する場合もあります。)
この「頭語」を使った場合は、「結語(締めの言葉)」とセットで使います。
この頭語と結語の組み合わせにはルールがあるので、セットで覚えておく必要があります。
頭語と結語について詳しくはこちらでまとめているので、手紙を書く際の参考にしてください。
関連ページ
ビジネスでの手紙の書き出しは?
友達や知人など、あなたとの距離が近い人に贈る手紙は、最低限のマナーを守ってかければ親しみのある手紙が出来上がると思います。
でも、ビジネスの場面では、相手に失礼がないように書き出していくことが求められますね。
ビジネスの場面といってもいろんなシチュエーションが考えられるので、ここで一言で言えるものではありませんが、いくつかのパターンを想定して例文を用意しましたので参考にしてください。
ビジネスでの手紙の書き出し:暑中見舞い
暑中お見舞い申し上げます。
平素は格別のお引き立てを賜り有り難く厚く御礼申し上げます。
暑中お見舞い申し上げます。
厳しい暑さが続いておりますが、ご健勝のことと存じております。
>>暑中お見舞いの文例は?ビジネスでは?デザインはどうすればいい?
ビジネスでの手紙の書き出し:残暑見舞い
残暑お見舞い申し上げます。
平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
残暑お見舞い申し上げます。
猛暑が続いておりますが、お元気でお過ごしのことと拝察申し上げます。
>>残暑見舞いの文例は?ビジネス先生上司友人子供に使える文例集
ビジネスでの手紙の書き出し:お歳暮のお礼状
師走の候、寒さも本格的になってきましたが○○部長には益々ご健勝にてお慶び申し上げます。
この度はまことに結構なお歳暮の品を頂戴し、誠に有難うございました。家族一同、大変喜んでおります。
師走の候 貴社におかれましては益々ご清祥の事とお慶び申し上げます。
この度は結構なお品をお贈り頂きまして誠に有難う御座います。
ご芳志のほど重ねて御礼申し上げます。
>>お歳暮のお礼状の書き方とは?ビジネス等の例文も!ハガキお返し文例
ビジネスでの手紙の書き出し:お歳暮の送り状
師走の候、皆様にはますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
本年は何かとお世話になり厚く御礼申し上げます。
師走の候、○○様をはじめご家族の皆様方にはご健勝のこととお慶び申し上げます。
今年一年、公私共に何かとお気遣いいただき大変感謝いたしております。
>>お歳暮の送り状の書き方は?上司や恩師、親戚へ向けた文例!添え状
ビジネスでの手紙の書き出し:寒中見舞い
寒中お見舞い申し上げます。
貴社の皆様におかれましては、お健やかに新年をお迎えのことと何よりに存じます。
旧年中は格別のご愛顧賜り厚く御礼申し上げます。
寒中お見舞い申し上げます。
新春のご祝詞を頂きながらご挨拶が遅れてしまいましたことを、心よりお詫び申し上げます。
皆様におかれましては良いお年を迎えられましたご様子で、心からお喜び申し上げます。
>>寒中見舞いの文例!友人、年賀状の遅れ、喪中の場合は?ビジネス例文
とりあえずこのようなシーンで例文を上げてみました。
それぞれに関連のページも用意しているので、気になるページがあれば一緒にご覧になって下さい。
友達に使える手紙の書き出しは?
友達や知人が手紙を出す相手なら、ビジネスで使うような言葉よりももっと砕けた表現でいいと思います。
上のそれぞれの関連ページでも触れている場合がありますが、友達に出す場合には最初の「頭語」は省略するケースが多いです。
また、時候の挨拶も、「~の候」「~のみぎり」などの改まったものではなくて、
- 寒い朝が続き、布団から出るのもつらい毎日です。
- 厳しい寒さが続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
- 寒の入りも過ぎ寒さも本番ですが、皆様、体調はお変わりございませんか。
- 例年になく寒い日が続いていますが、皆様お元気ですか。
- 例年になく穏やかな寒の入りとなりましたが、お変わりありませんか。
こんな感じで、普段の様子をうかがえるような言葉でいいと思います。
こういった時候の挨拶については、季節によって当然変わってくるので、どんな言葉が良いのか参考にしたい部分もあると思います。
そこで、こういった時候の挨拶を、それぞれの月別でまとめたページも用意しているので、こちらもぜひ参考にしてください。
あとがき
手紙って普段から書きなれていないと、なかなか最初はどうやって書き始めたらいいのかわからないし、マナーとかもどうすればいいのか難しいですよね。
また、相手によって書き方も違うし、季節の言葉も入れたほうが良いのか迷ったりもすると思います。
冒頭でも触れていますが、基本的な「頭語」や「安否を気遣う言葉」などの部分を抑えてもらうと、わりとキッチリとした形で手紙を書けると思います。
ただ、そんなマナーに縛られてガチガチの手紙になるのはちょっと面白くないので、こういったマナーも大切だとは思いますが、やはり手紙は中身や送るタイミングが結構大切です。
こちらのページも手紙を書く時の参考になると思うので、是非合わせてごらんになって下さい。
関連ページ
手紙を書く時には相手のことを色々考えたりして、筆がなかなか進まない時もあるかもしれませんが、基本的なマナーは抑えたうえで相手に気持ちが伝わるような、素敵な手紙が出来上がるといいですね。