インフルエンザの季節になると、その予防のために予防接種を受ける方も多いと思います。
ただ、そのインフルエンザワクチンによって、副作用(副反応)があるのか心配になりますよね。
じつは、ワクチン接種による副作用というのはいくつか報告例があって、場合によってはすぐに医師に見せないといけないケースもあったりします。
今回はそんなインフルエンザワクチンの副作用とその危険性、そしてその有効性についてまとめました。
インフルエンザワクチンに副作用はあるの?
インフルエンザワクチンを接種することで、その年の感染予防に効果が期待できますが、その一方で心配なのが副作用(副反応)だと思います。
その副作用には、
- 発熱
- 吐き気・嘔吐
- 腫れ・痒み
- 頭痛
- 寒気(悪寒)
- だるさ(倦怠感)
- 鼻水
- めまい
このような症状が出るケースも報告があります。
こういった症状が出ると、
インフルエンザに感染したんじゃないの?
こんなふうに思いますよね。
予防接種でインフルエンザワクチンを打ったから、インフルエンザにかかった・・・。
このように考える人は非常に多いと思います。
でも、このインフルエンザワクチンは、
というものを使っていて、
インフルエンザウイルスの活性を失わせ、免疫をつくるのに必要な成分を取り出して病原性を無くして作ったもの。
これが不活化ワクチンです。
だから、この予防接種が原因で、
インフルエンザになることはないと考えられています。
主に現れやすい副反応の「熱や腫れ」などについては、厚生労働省でもその割合も含めて示してくれています。
身近なインフルエンザワクチンの副作用についてこちらでまとめているので、併せて参考にしてください。
⇒インフルエンザ予防接種の副作用で熱が出るの?腫れや吐き気は?
インフルエンザワクチンによる副作用は、2~3日ほど安静にすることでおさまっていくことが多いようですが、実はこういった症状意外に恐ろしい副作用も確認されていて、それが
などの反応なんです。
インフルエンザワクチンの危険性は?
インフルエンザワクチンの副作用には、
アナフィラキシーショック(反応)
という症状が出るケースも報告されています。
あなたも聞いたことがあると思いますが、これは、
強いアレルギー反応が起こってしまい、汗が急激に出たり、息苦しくなったり、血圧が下がるような激しい全身反応が起こるような症状のことです。
よく、
と言われていますが、
一度目に刺されたときに体の中に毒に対する抗体ができて、二度目に刺された時にはそれが過剰反応してしまって、アナフィラキシーショックが起こるといった流れの事です。
アナフィラキシーショックはワクチン接種後早い段階で現れるので、この危険性を考えて、接種後は30分ほど様子を見ておきましょう。
その他の危険性
インフルエンザワクチン接種で、そのほかにもいくつか危険性のある症状をまとめました。
急性散在性脳脊髄炎
数日から2週間以内に、脊髄を中心とする中枢神経に炎症が起き、頭痛、発熱、嘔吐(おうと)からはじまり、意識障害を伴うことがあります。
ギラン・バレー症候群
始めに風邪や下痢の症状が現れ、感染後1週間くらいして筋肉がうまく使えず、手や足に力が入らなくなると言われている病気です。
症状は2~4週間がピークでその後は回復していき、その後6~12カ月でほぼ完全によくなると考えられています。
肝機能障害、黄疸
肝臓が正常に働かず肝炎や肝硬変、肝臓がんなどになる危険性もあり、皮膚や白目の部分などが黄色になる症状が現れます。
他にも危険性としては考えられている症状がありますが、起こるのは極めてまれなケースのようです。
ただ、そうはいっても可能性はあるので、何かおかしいと感じたらすぐに医師に相談することが必要になってきますね。
インフルエンザワクチンの有効性は?
インフルエンザワクチンには副作用の危険性もありますが、その有効性はどのくらい期待できるのか?
効果が期待できないなら、打つのかどうかもためらう人もいると思います。
そんなインフルエンザの予防接種ですが、実は、
『予防接種を受けてもインフルエンザにかかる可能性はある。』
これは厚生労働省のホームページでもしっかりといわれています。
ただ、
かといってまったく意味がないのか?
というと、予防接種をすることで、
- インフルエンザにかかる可能性を減らす。
または、
- かかったときに重篤化する可能性を減らす。
このような有効性があると考えられています。
こちらでインフルエンザの予防接種の意味について考えた記事を紹介しているので、併せてごらんになってください。
⇒インフルエンザの予防接種をしたのにかかる?効果なしなら意味ない?
具体的な数字でいうと、13歳以上~64歳未満の大人では、その年に作られたワクチンが流行の型と一致した場合、約70%~90%の発症阻止が期待できます。
また型が一致していない場合でも、約50%~80%の有効性があったという報告もあります。
そして、また、予防接種を二回接種することで、
と呼ばれるような、「感染の確率をさらに下げる効果」も期待できると考えられています。
インフルエンザワクチンの効果の期間は?
インフルエンザ予防接種の効果はいつから期待できるのかですが、
と言われており、そして
と期待されています。
そして、このインフルエンザの予防接種の期待できる効果期間は、
インフルエンザのピークは例年1月~2月に流行のピークを迎えるので、これにあわせて、「11月~12月ごろ」に予防接種をすれば間に合いますね。
この時期は年末年始で忙しい時期でもあるし、受験生にとってインフルエンザは最も怖い要因の一つですよね。
受験生のための接種しておきたい時期や、詳しい効果の持続期間など、その有効性についてはこちらで詳しくまとめているので、ぜひ併せてごらんになってください。
関連ページ⇒インフルエンザ予防接種の効果期間:効果はいつから?子供には?
あとがき
インフルエンザワクチンの副作用とその危険性、また、その有効性について見てきましたがいかがでしたか?
副作用はいくつか考えられるものの、やっぱりその予防のために打っておきたいという人は非常に多いです。
ただ、インフルエンザワクチンの有効性については、賛否両論様々な議論がされています。
また、インフルエンザの予防接種は任意なので、別に受けなくても構いません。
だから、あなた自身がきちんとその危険性と有効性を確認したうえで、受けるのかどうか?
また、子供に受けさせるのか?
といったことをしっかり考えて、納得した形で予防接種を受けるかどうか決めて下さいね。
このインフルエンザについて別の記事でもいろんな悩みについて触れています。
それらの記事をこちらのページに一つにまとめました!
インフルエンザの予防接種の時期や効果の期間はどのくらいなのか。そして予防接種をしたのにかかるケースや副作用について。
そしてインフルエンザの特徴や潜伏期間をはじめ、A型とB型の症状の違いなど、感染経路や感染期間などもまとめました。
他にも流行時期やピークとともに予防方法の食べ物や湿度管理、グッズなども見ていきます。学校や会社を休むときの対処法や知っておきたい出勤停止期間などもあるので、一緒にチェックしていきましょう!