軍配が上がる、差し違える。
相撲の中継を見ていると、こんな言葉が頻繁に飛び出しますよね。
相撲の世界では当たり前の言葉でも、相撲をあまり見ない人にとっては何のことだかわからない人もいるでしょう。
他にも軍配を返す、引くなど、相撲の行事が持つ軍配にちなんだ言葉はたくさんあります。
今回はそんな行事の持つ軍配について、その言葉の意味と一緒にさまざまなことをまとめてみました。
軍配が上がるってどういう意味なの？
軍配が上がるという言葉は、相撲の世界のみならず私たちの日常でもよく使われる言葉ですよね。
相撲界での「軍配が上がる」という意味は、
- 対決していた力士の勝敗が決まる。
- 勝った方に軍配を向ける。
このような意味になります。
もともとこの言葉は相撲用語で、私たちの日常で使っている「軍配が上がる」の意味とも同じですよね。
相撲に軍配が使われるようになったのは、戦国時代に武士たちが相撲を取るときに、行司役が使っていたからという説があります。
特に武田信玄がもっていた「風林火山」の軍配を思い出してもらったりすると、わかりやすいかもしれませんね。
日常でもよく使うような例が、
- 互いに競い合っていたライバルチームだが、今回はこちらに軍配が上がった。
- 長かった裁判も、決定的な証拠がなく被告人に軍配が上がった。
- きわどい勝負だったが、運を味方につけた日本に軍配が上がった。
このような感じでしょうか。
だいたいは勝負事の際に使われる言葉ですね。
軍配差し違えってどういう意味なの？
相撲中継でもまれに
軍配を差し違えた。
なんていう言葉が聞かれたりすることもあります。
これはつまり、「判定を間違った。」という意味になります。
軍配差し違えというのは、ＡとＢが対戦し、
本当はＡが勝っているのに、間違ってＢの勝ち名乗りを上げてしまった。
こういう誤審のことですね。
きわどい勝負の時によくありますが、物言いがついたりして判定が覆ったときに、よく
相撲中継でもこんなアナウンスの言葉が聞かれると思います。
行司にとって、差し違えは一番やってはいけないことになっています。
それを例えて「行司黒星」とも呼ばれるくらいです。
この差し違えが多くなったりすると、行司も降格することがあるので注意しなくてはいけないことなんですね。
軍配を返す、引くってどういう意味なの？
相撲で使われる軍配を使った用語には他にもあります。
その中でもよく聞くのは、
- 軍配を返す
- 軍配を引く
この言葉ではないでしょうか。
それぞれの意味も、言葉をずっと聞いているとなんとなくわかってきますが、
軍配を返す
仕切りの時間がいっぱいになって、力士どおしが見合って立ち合いに入る前に手首を立てて握っていた軍配を、自分の方に寄せる構えのこと。
また、その際に、軍配の裏側が見えることからこのように言われています。
軍配を引く
両方の力士が立ち会った時に、軍配を自分の方に引き寄せることを言います。
この軍配には
- 「たまご型」
- 「ひょうたん型」
この２つがあります。
材質についてはケヤキや樫などが使われ、漆塗りが施されているようです。（幕下以下は白木）
この軍配の模様については特に決まりはなくいろんなデザインがあるようですね。
ちなみにこの軍配は、幕内だと５０～１００万円くらいするんだとか。
あとがき
軍配が上がる、差し違えるとはどういう意味なのか。
また、軍配を返す、引くといったことなど相撲の行事が持つ軍配についてまとめましたがいかがでしたか。
行司が持つ軍配ですが、これも相撲を楽しむ上で大きなアイテムの一つですよね。
こういった「相撲には欠かせない物」って他にもたくさんあります。
そういう相撲の大切な一つの要素に、
といったことにも注目してまとめました。
こちらもよかったら読んで相撲の面白さをまた一段と深めてくださいね。
