相撲の中継を見ていると、
- 金星を上げました!
- 以前、この○○は横綱から金星を上げています。
- これで金星の数が3つとなりました。
こんな言葉がアナウンサーから聞くことがありませんか?
相撲の金星とはなんとなく想像がつくかもしれません。
- 強い力士に勝ったら金星って言うんでしょ?
- 金星を上げたら賞金がもらえるの?
- 大番狂わせのことだよね。
私たちの生活の中でもよく使われる金星という言葉ですが、相撲の世界での金星の意味とはいったい何なのか?
実は、この金星は力士にとって、非常に大きな意味を持ちます。
今回は、この相撲界における金星についてまとめました。
相撲の金星とはいったい何なの?
相撲の金星とはいったい何なのか?
私たちの普通の感覚では、
- 下のランクの力士が強い力士に勝った。
- ジャイアントキリング
このように感じますよね。
これは相撲界の金星と一緒なのですが、金星というように認められるのが、
前頭(平幕)が横綱を倒したとき
このときだけ金星と認められます。
つまり、前頭よりも上の大関、関脇、小結が横綱に勝っても金星にはなりません。
そして、前頭が小結や関脇、大関を倒しても金星にはなりません。
番付についてよくわからないかもしれないので、こちらのピラミッドを見てもらえればと思います。
幕内力士は前頭までなので、これで見やすいと思います。
十両とか、幕下とかってあるけど?
さて、この金星とは
まずはこれを抑えた上で、金星を上げた場合、前頭には賞金が渡されます。
その賞金について見ていきましょう。
相撲で金星を上げると賞金がもらえる?
前頭が横綱を倒す金星を上げた場合、賞金がもらえます。
ただ、私たちが考えるような現金がその場でもらえる、といったものではなくて、
力士報奨金としてもらうことができる。
具体的にいくらもらえるのかというと、力士報奨金としては10円で実際にもらえる額はこれに4000倍(*2017年時)した金額がもらえるので、
つまり、金星を一回上げるだけで4万円もらうことができるのですね。
ただ、この4万円は「ただの4万円」ではありません。
この金星が力士にとって大きな意味を持つのは、
力士報奨金制度の仕組み
これが非常に大きく関係してくるんですね。
次は、この力士報奨金と金星の関係について見ていきましょう。
相撲の金星の本当に良い意味とは?
金星を上げると4万円ももらえるのはこれだけでも大きいと思いますが、実は金星を上げるということはとんでもないことなんです。
横綱と前頭の実力の差から、横綱に勝つのは非常に難しいというのもあり、金星を上げることはとても大きな意味を持ちます。
それがこの力士報奨金としての金星の意味なのですが、実は金星を上げてもらえる「10円」というお金。
これは一回きりのものではなく、1場所ごとにもらえるお金のことなんです。
もっとわかりやすく言うと、年間6場所あるので各場所ごとにもらえ、
10円×4000×6=240,000
つまり、金星を1回上げると1年間で24万円もらえることになるんです。
しかも、この金星は力士が現役中であるなら、幕下とかに落ちない限りずっともらえるお金なんですね。
だから、この金星はその場限りの賞金ではなく、力士の給料に大きな意味を持つものなんです。
この力士報奨金については、この金星以外にもたくさんあります。
金星をたくさん上げた力士
四股名 | 金星数 |
安芸乃島 | 16個 |
高見山 | 12個 |
栃乃洋 | |
土佐ノ海 | 11個 |
北の洋 | 10個 |
安念山 | |
出羽錦 | |
鶴ヶ嶺 | |
巨砲 |
*2017年時
トップは安芸乃島で、なんと16個もの金星を上げています。
これだけで相当な金額になりますよね。
ちなみに約20年ぶりとなった日本人横綱の稀勢の里は、3つの金星を上げています。
あとがき
相撲の金星とはいったい何のことなのか。
金星をあげると貰える賞金や、その意味についてまとめましたがいかがでしたか。
金星とは、ただの勝利ではなくこんなに大きな意味を持っていたのですね。
だから、前頭が横綱と戦うなんて、普通まともに考えると負けるほうが多いし難しいのはわかります。
でも、こんな金星制度があれば、横綱と戦うときも「やってやろう!」って気持ちにもなりますよね。
相撲観戦の時も、前頭と横綱の戦いで
- これに勝ったら金星だな。
- 横綱に金星を上げたから報奨金が増えたな。
- もうこの力士って3つも金星を上げてるのか。
などなど、相撲観戦にもまた一つ面白い要素が加わりますね。
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