相撲の番付の違いで給料はどう変わるのか気になりますよね。
番付の高い位置になると、待遇面で天と地の差ほどの違いがあると言われています。
横綱ともなると、もうそれは「神様」ですからね。
番付は上から、
- 横綱
- 大関
- 関脇
- 小結
- 前頭
この後も続いていきますが、それぞれで給料面は大きく変わってきます。
また特に
『十両と幕下の間』
ここで給料面に関して大きく差が出ます。
そんな相撲界の給料事情と、その支給はどこからされるのか?
また、給料以外の収入などについてまとめてみました。
相撲の番付で給料はどのくらい違うの?
相撲の番付って?
相撲の世界では、番付と呼ばれる『強さのランキング』でその待遇が変わってきます。
もちろん給料も大幅に変わってくるので、まずは番付をきちんとわかっておかないといけません。
初めての人にわかりやすいよう表などでまとめているので、理解しやすいと思います。
でもまあ、よく知らない人でもなんとなく
というのは、なんとなくでも知っている人は多いと思います。
実は、この横綱と大関の間でも大きく違うんですね。
横綱と大関の給料は?
さて、まず相撲界の頂点にいる横綱の給料ですが、
どうでしょうか。
これを少ないと思うか、多いと思うかは人それぞれです。
では、その次の大関の給料ですが、
横綱とは50万円くらい差がありますね。
力士の給料一覧
では、同じように他の力士の給料も一気に見ていきましょう。
- 関脇:169万円
- 小結:169万円
- 前頭:131万円
- 十両:104万円
これらはすべて2016年時になります。
おおよそこのようになっていますがもちろん変動はありますので、一つの参考としてご覧になってもらえればと思います。
十両より下の力士に給料は出ない!?
ここでは十両までしか給料について載せていませんが、それには理由があります。
実は相撲界では、十両より下の幕下からは給料が支払われません。
幕下の力士は、
といった形で支給されるお金でやりくりをしています。
場所手当なので、年に6場所しかありません。
だからこれは月給ではなくて、2ヶ月に1回のことなんですね。
この場所手当も、番付によって違っていて、
- 幕下:15万円
- 三段目:10万円
- 序二段:8万円
- 序の口:7万円
*2016年時
このようになっています。
相撲の給料はどこからでるの?
力士の給料は日本相撲協会から
さて、こういった月給はどこから支払われるのかというと、
ここから支払われることになります。
スポーツ選手はだいたい個人事業主という形になっていますね。
でも、この相撲の世界では日本相撲協会からの給料という形になっているので、まるでサラリーマンのような感じになっています。
力士は「会社員」で第2号被保険者ということなんですね。
だから実は、厚生年金にも加入しています。
ちょっと不思議な感じはしますね。
幕下以下の場所手当や奨励金は?
さて、月給が支払われる十両よりも下の「幕下」や「3段目」は、場所手当や奨励金といったものがもらえます。
これはどこから支給されるのかというと、これも日本相撲協会から支給されます。
ただ、やっぱりその金額はかなり少ないですよね。
この幕下以下の力士は、力士養成員という括りにされていて、保険とか厚生年金量とか払うのがきついので、全額相撲協会が持つとなっています。
また、移動手段の電車賃とかも厳しいので、そういった負担もしてくれるようになっています。
日本相撲協会寄附行為施行細則
第84条
力士養成員には、本場所中電車貸および手当を支給する。
第85条
力士養成員の健康保険料および厚生年金保険料の負担金は、協会負担とする。
このような記載がありますね。
力士の給料は月給以外に収入はあるの?
もう一つの収入の柱「力士報奨金」
さて、力士の給料は十両以上で月給が支給されるというお話でしたが、これ以外にも収入はたくさんあります。
その中の大きな柱が
力士報奨金
これは勝ち星が増えるにつれてその額も増えていきます。
だから、強い力士ほどそのもらえる額が多くなるというわけなんですね。
その力士報奨金というのも、番付によって違っていて、
- 横綱:150円
- 大関:100円
- 幕内(関脇、小結、前頭):60円
- 十両:40円
- 幕下以下:3円
*2018年時
これが最低支給基準額になります。
少なっ!!
って思うかもしれませんが、これにはいくつものプラスαがあります。
その点について触れていきますね。
相撲界の報奨金制度
これは本場所で勝ち越し星が1つ着くと50銭(0.5円)プラスされていきます。
また、場所が終わって金星があるとプラス10円
*金星とは前頭が横綱を倒したときの勝利のこと。
- 幕内優勝するとプラス30円
- 幕内全勝するとプラス50円
このようになっています。
そして本場所が終わるときに、これらの合計に4000倍した額のお金が支給されることになっています。
それでも少なくない?
って思うかもしれませんが、実はこれは「持ち給金」とよばれ、下がることがない、つまり、
蓄積されていくお金
ということになるのですね。
これは負け越しても減らず、勝ち越したときだけ増えていくシステムになっています。
力士褒賞金について、wikiで横綱白鵬の持ち給金について書かれているのでそれをちょっと参考にさせてもらうと、
白鵬の場合(2016年5月場所終了時)
序ノ口出世時:3.0円
幕下以下での勝ち越し点数:15.0円
十両昇進時加算 (18.0→40.0円) :22.0円
十両での勝ち越し点数:6.0円幕内昇進時加算 (46.0→60.0円):14.0円
前頭での金星:10.0円
前頭~関脇での勝ち越し点数:32.5円大関昇進時加算 (102.5→102.5円) :0.0円(昇進時に既に100円超)
大関での勝ち越し点数:28.0円
大関での幕内最高優勝(全勝除く) 2×30=60.0円
大関での幕内最高優勝(全勝) 1×50=50.0円横綱昇進時加算 (240.5→240.5円) :0.0円(昇進時に既に150円超)
横綱での勝ち越し点数:322.0円
横綱での幕内最高優勝(全勝除く)25×30=750.0円
横綱での幕内最高優勝(全勝)12×50=600.0円合計:1,912.5円(*2016年5月場所時終了時)
ウィキペディア:力士褒賞金
白鵬の場合(2016年5月場所終了時)を参照https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%9B%E5%A3%AB%E8%A4%92%E8%B3%9E%E9%87%91
つまり、1912.5×4000=765万円
月給以外にもこれだけのお金が入ってくることになります。
これってかなりすごいですよね。
金星を挙げたときの報奨金の例
月給以外でもらえる報奨金の額って、どんどん積みあがっていくのでそれはすごい額になりますよね。
もし、前頭が横綱に勝つようなことがあれば、それは金星になります。
金星を一つ上げると10円もプラスされるんです。
だから金星一つ上げるだけで、
10×4000=4万円
これが1場所でもらえます。
1年で6場所あるので、4万円×6=24万円
年間24万円が、ずっともらえ続けることができるんですね。
幕下以下の奨励金
この報奨金制度ですが、こんな制度があったらそりゃあ勝負にも熱が入りますよね。
ただし、この力士報奨金は十両以上でないともらえません。
それまでは、ただ蓄積されるだけで、十両昇進になってからもらえることになります。
じゃあ、幕下よりも下の力士には何もないのかというと、
というものがあります。
これも勝ち星によってもらえるお金ですが、勝ち星によってもらえる奨励金と、勝ち越しするともらえる奨励金があります。
勝ち星による奨励金
- 幕下:2500円
- 三段目:2000円
- 序二段・序の口:1500円
- 幕下:6000円
- 三段目:4500円
- 序二段・序の口:3500円
*2016年時
これは加算されていくものではなく、その場所限りになります。
ここでも幕下と十両の大きな差がわかりますね。
他にもまだまだ月給以外の収入が
力士報奨金だけでもかなりの額になりそうですが、優勝したともなると優勝賞金がもらえます。
なんとその額は幕内優勝で1000万円!
これはものすごい額になりますね。
その他の番付でも、
- 十両優勝:200万円
- 幕下優勝:50万円
- 三段目優勝:30万円
- 序二段優勝:20万円
- 序の口優勝:10万円
*2016年時
このように賞金が出ます。
やはり強い力士には、たくさんのお金が入ってくる世界なんですね。
これ以外にも、
- 本場所特別手当
- 出張手当
- 力士補助金
- 年額賞与
- 懸賞金
- 三賞(敢闘賞・殊勲賞・技能賞)
などなどありますし、人気力士にはイベントやCM、広告料など色んな方面からの収入もあります。
横綱ともなると、5000万円~1億円くらいは収入にあると考えてよさそうですね。
あとがき
相撲の番付の違いで給料はどのように変わってくるのか。
また、その支給はどこから発生するのか。
そんな力士の給料事情と、給料以外の報奨金などについてまとめましたがいかがでしたか。
こうやって給料事情を見ると、横綱や大関といった番付にもなると、それはもうすごい額の収入があるというわけなんですね。
また、特に知っておきたいのは十両と幕下の差ですね。
十両になってようやく月給も保証されるし、また力士報奨金も十両から支払われます。
天国と地獄ほどの差があるこの番付ですが、すべて実力社会の相撲界では稼ぐためには強くなければならない。
厳しい世界だというのが、収入面でもしっかりとわかりますね。
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