喪中はがきは、一年以内に家族や親族に不幸があった場合に、
新年は祝うことはせず、喪に服します。
という意味があり、新年の年賀状は送ることを遠慮させてもらう旨を相手に知らせます。
そして、この喪中はがきを送る際には、書く内容にいくつかの注意すべきポイントがあります。
今回は、
喪中はがきの文例とマナー
についてまとめました。
そして他にも、
- 相手が喪中で年賀状が送れなかったので、その代わりに寒中お見舞いとして送る場合は?
- 喪中はがきを頂いたらどのように返信するの?
こんな疑問などもあると思います。
今回は、夫や義父など続柄に応じたシーンも含め、いくつか文例を用意したので参考にしてもらえたらと思います。
喪中はがきの文例、その文面のマナーとは?
喪中はがきは、
といった内容のものとなります。
そんな喪中はがきの文面は、ほぼ決まった形式があり、
- 挨拶文
- 誰がいつ亡くなったのか
- お礼の挨拶
- 日付
この流れで書いていけば、マナーとして問題ないと思います。
では、これらの流れを踏まえた上で、喪中はがきの文例をいくつか用意したので参考にして下さい。
喪中はがきの文例 1
喪中につき新年のご挨拶ご遠慮申し上げます
本年◯月に母 ○○が永眠いたしました
ここに本年中賜わりましたご厚情を深謝申し上げ
明年も変らぬご交誼のほどをお願い申し上げます
令和◯◯年◯◯月
喪中はがきの文例 2
今年◯月に夫が永眠いたしましたので
年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます
明年も変らぬご厚誼の程お願い申し上げます
寒さ厳しい折 皆様のご健勝をお祈りいたします
令和◯◯年◯◯月
喪中はがきの文例 3
喪中につき年末年始のご挨拶ご遠慮申し上げます
本年◯月◯日に義父 ◯◯が永眠致しました
本年中はひとかたならぬお引き立てをいただきまことにありがとうございました
明年も変らぬご高誼のほどお願い申し上げます
令和◯◯年◯◯月
喪中はがきのマナー:年賀と交誼、厚誼(こうぎ)について
喪中はがきの中に「年賀」という言葉は入れず、「年末年始のご挨拶」という表現にしましょう。
年賀という言葉にお祝いの意味が含まれるため、喪中はがきには適当ではありませんね。
そして、喪中はがきの文面で使われる「こうぎ」という言葉ですが、若干使い分けがあります。
- 高誼 :並々ならぬ深い思いやり。目上の人から受ける好意をいう。
- 厚誼 :情愛のこもった親しいつきあい。厚いよしみ。
- 好誼 :心のこもったつきあい。よしみ。
- 交誼 :友人としての親しいつきあい。よしみ。
どれも同じような意味ですが、「好誼」「交誼」は目上の方に使う場合は少し失礼にあたりますので、「高誼」「厚誼」のどちらかがいいでしょう。
無難に行くなら「厚誼」を使えばいいと思います。
このように喪中はがきの文例を通して、書く内容についてのマナーを見ていただきましたが、喪中はがきを出す時期についてのマナーもあり注意しないといけません。
その時期についてはこちらで詳しくまとめているので、ぜひ併せてご覧下さい。
関連ページ喪中の方に寒中お見舞いとして送る場合
上のリンク先の記事でも書いているのですが、喪中の人からは年賀状は送られてきませんが、喪中の人に年賀状は送っても構いません。
とはいえ、なかなか送るのはためらってしまいますよね。
そんな時、便利なのが
「寒中お見舞い」
寒中お見舞いとして出すのであれば、新年の挨拶として送るわけではないので喪中の場合でも問題ありません。
ですので、
このときは、寒中お見舞いとして送りましょう。
逆に、喪中の人は年賀状を出せないので、寒中お見舞いとして、やりとりをしたい相手に送ることも問題ありません。
- 寒中お見舞いはどのようにして書けばいいのか?
- また、その時期はいつからいつまでなのか?
- 書く内容で気を付けたいマナーは?
これらに関しては別のページで詳しくまとめているので、併せてこちらもご覧になって下さい。
関連ページ>>寒中お見舞いを出す時期はいつからいつまで?余寒お見舞いは?
>>寒中お見舞いの文例!友人に、年賀状の遅れ、喪中の場合は?
喪中はがきの返信の文例は?
今では、喪中はがきが送られてきた時点で、
「喪中だったら年賀状は送らないほうがいいな。」
ということになると思います。
この時点で、特に返信や寒中お見舞いなど出さず、来年にまた改めて年賀状を送るといったことが多いようです。
もし、喪中はがきが送られてきた場合に無難な対応をするとしたら、寒中お見舞いを送ることで近況報告をしたりして、年賀状の代わりにするのがいいと思います。
しかし、故人との関係によっては喪中はがきに対しての返信をして、亡くなられたことに対するお悔やみの文面を返信したいと思われる場合もあるかと思います。
また、喪中はがきが送られてきたのが10月など寒中見舞いの時期から離れすぎている場合に、喪中はがきの返信を出すと言った機会があるかもしれません。
そんな時に、
喪中はがきに対して、どのような文面で相手に返信すればいいのか?
その文例を交えて、書き方について見て行きたいと思います。
喪中はがきの返信の文例 1
本日年賀欠礼のお知らせをいただき、○○様のご他界を知りました。
少しも存じませず、お見舞いもお悔みも申し上げず失礼いたしました。
遅ればせながら改めてお悔みを申し上げ、○○様のご冥福をお祈り申し上げます。
ご家族様にはさぞ寂しい歳の暮れとは存じますが、どうぞお体を大切になさいますようお願い申し上げます。
寒さはこれからが本番ですので、どうかご自愛下さい。
こちらは「喪中はがきで初めて訃報を知った時の返信」になります。
喪中はがきの返信の文例 2
ご丁寧なご挨拶状をいただきありがとうございます。
○○様が亡くなられてから少し間も経ちましたため、慌ただしさも一段落つかれたことかと存じます。
とはいえお淋しい毎日をおすごしのことと拝察いたします。
どうぞどうぞお体にきをつけて、新しい年をお迎えくださいますようお祈り申し上げます。
こちらはすでに訃報を知っていて、改めて喪中はがきを頂いた時の返信です。
喪中はがきの返信の文例 3
本日、年賀欠礼のお知らせをいただき、○○様のご他界を知りました。
ご無沙汰いたしておりましたために、○○様のご不幸を少しも存じ上げず、すでに年賀状を差し出してしまいましたことをお許し下さい。
遅ればせながら、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
○○様におかれましてはどうぞお元気に新年を迎えられますよう、心からお祈り申し上げます。
こちら訃報を知らず、すでに年賀状を送ってしまっていた時の返信です。
あとがき
喪中はがきも今ではだんだんと様相が変わってきていて、すべての人に喪中はがきを出すというような時代でもなくなってきています。
故人と関係性のある人にだけ送り、友人や会社関係の場合には喪中はがきは出さずに、例年通り年賀状のやりとりを行うといった家庭も増えてきているようです。
とはいえ、故人と関係性のある方には失礼のないようマナーは守って挨拶はしておかないといけないので、遅れる事のないように準備はしておいてくださいね。