春先から少しずつ蚊を目にするようになって、夏ごろにはかなりの数になってますよね。
毎日蚊に刺されて嫌な思いをされてる人も多いと思いますが、実は血を吸いに来てるのは全部メスなんです。
蚊のオスは血を吸わないんですね。
じゃあ蚊のオスって何食べてるの?
と不思議に思いますが、蚊のメスが血を吸いに来てるのは自分の餌のためじゃないんです。
蚊の吸血行動にはもっと別の意味があるのですね。
そんな蚊のメスとオスには、吸血行動をはじめその姿や寿命なども違ってくる種類があるんです。
そこで今回は、
蚊のオスはなぜ血を吸わないのか。
また、蚊のオスの食べ物やメスとの違いは何なのかなど、蚊の生態についてまとめました。
いろいろと蚊について意外な事がわかるかもしれないので、ぜひ最後までご覧ください。
蚊のオスは血を吸わないのは本当?
夏になると蚊がたくさん増えて、私たちの血を吸いに来ますよね。
寝ているときでも容赦なく刺しに来るので本当に困ったものです。
でも、私たちの血を吸いにくる蚊というのは、実は「メスだけ」だというのはご存知でしょうか?
血を吸いに来るのはメスだけで、蚊のオスは血を吸わないんです。
じゃあ蚊のオスの食べ物は何なの?
と思うかもしれないですが、もともとメスが人間などの血を吸いに来るのは自分の栄養のためではないんですね。
蚊のメスが血を吸う理由
蚊のメスは自分の栄養のために人間の血を吸うのではなく、産卵のために血を吸いに来ます。
メスは卵に栄養を与えるために人間や鳥などの動物の血を吸い、それをタンパク源として水場で産卵します。
蚊のメスは一生のうちに1~4回ほど産卵を行いますが、その時に数十~200個くらいの卵を産むのですね。
その産卵のたびに人間の血を吸いに来るので、一匹で数回血を吸いにやってくるんです。
メスが血を吸うと体が重くなるので、すぐには遠くまで飛ぶことができなくなります。
ですので部屋の中に入ってきて人間の血を吸った後は、壁や物奥で隠れ潜み休憩しているようです。
その間に卵巣に栄養を送り消化し、ある程度身を軽くしてから産卵場所に向かって飛んでいくのですね。
つまりメスが血を吸いに来るのはオスと交配をした後なんですね。
蚊と間違われやすいユスリカとガガンボ
蚊は血を吸うというイメージがあるので、似たような形の虫は警戒してしましますよね。
そんな血を吸う蚊に間違われやすいのが
これはどちらのオスもメスも血を吸わないのですが、ユスリカは蚊柱と呼ばれる大量に集まった集団で飛び回ることがあるので毛嫌いされてます。
公園とかあぜ道を歩いていたりすると、蚊の大群の中に顔を突っ込んでしまったことってありませんか?
あれが蚊柱ですね。
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蚊のようなガガンボ
また、もう一方のガガンボですが、超巨大な蚊で見た目気持ち悪いです。
でもこのガガンボは血を吸わなくて、人間に直接害はないのですがでかすぎて毛嫌いされてます。
また植物の根を食べるので害虫にもなっています。
体がもろくてちょっと触ると足がもげたりする弱い虫です。
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蚊のオスの食べ物は何なの?
では、血を吸わない蚊のオスはどんな生活をしているのかというと、まず蚊のオスの食べ物は
こういった物を吸って自分の栄養にしています。
蚊のオスは産卵はしないので血は吸わないんですね。
実は血を吸うメスも、自分の栄養は花の蜜や樹液などを吸って活動をしています。
蚊はオスもメスも糖分を活動源としているわけです。
蚊の幼虫の食べ物
蚊は成虫になると当たりを飛び回り、メスは産卵のために血を求めて飛び立ちます。
めでたく?血を吸って逃げ延び産卵へとこぎつけたメスは、再び産卵のために血を求めて飛び立ちます。
そうやって産み落とされた卵の栄養が血液なわけですが、この卵からかえると幼虫(ボウフラ)として成長していきます。
卵からかえった蚊の幼虫(ボウフラ)は水中で生活をしていますが、この間はいったい何を食べて栄養としているのでしょう。
水中にいるので水の中にあるものを食べるわけですが、その水中にある落ち葉やボウフラよりも小さな微生物を食べて栄養源としているようです。
そうしておよそ7~10日ほどかけて、水中で脱皮を繰り返しサナギ(オニボウフラ)になります。
この蚊が水の中に産卵し蚊が成虫となるまでの期間ですが、気候などの条件が合えば10日ほどで成虫となるようです。
蚊の一生のまとめ
そんな蚊の一生について簡単にまとめると、
卵の状態(1日~5日)
水中でふ化し幼虫(ボウフラ)に。(7日~10日)
水中で脱皮を繰り返しさなぎ(オニボウフラ)に。(2日~3日)
成虫(蚊)になり1ヶ月程度活動し、その間に交尾・産卵をします。
この産卵は1~4回ほど行われます。
このような感じで蚊は一生を終えるようです。
蚊のオスとメスの違いは?
この蚊のオスとメスの違いですが、まずここまでで
- 蚊のオスもメスも花の蜜や樹液などを食べ物にしている。
- 蚊のオスは血を吸わない。
- 蚊のメスは産卵のために血を吸う。
といった共通点や違いがあります。
体の作りの違いでは、
- 蚊のオスは触角にふさふさした羽毛のような毛がはえています。
- メスはあまり毛がはえておらず、少しおなかが出っ張っています。
肉眼で分かるようですが、なかなか飛んでいる蚊の見分けなんてつきませんよね。
実際に近寄ってきた蚊は、オスでもメスでも違いなく撃退するだけだと思いますが、オスは血を吸わないのでちょっと許してあげてもいいような気もしますね。
蚊のメスが産卵する場所は?
蚊のメスが血を吸うと産卵の準備も整ってくるわけですが、蚊のメスは水場のあるところに産卵します。
例えばどんな場所で蚊は卵を産むのかというと、すぐに思い浮かぶのは、
このような場所で卵を産みます。
もっと意外なところでは、
- 竹の切口にたまった水
- タイヤやバケツにたまった水
- 鉢植えの受け皿にたまった水
- 雨水マス
- シートのたるみにたまった水たまり
- 捨てられた空き缶にたまった水
- 花立てや手桶にたまった水
などなど、少しの水があれば蚊は卵を産んでしまいます。
もし、家の周りで蚊が大量発生していたりするなら、周りにこういった場所がないか一度確認してみましょう。
特に雨上がりの日や日陰になっている場所などは要注意です。
そんな蚊が大量発生するにはいくつかの理由がありますが、この発生場所も含めて蚊の発生を防止する方法など別のページでまとめてあります。
関連ページ
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蚊のオスとメスの寿命や冬の越し方
成虫へとなった蚊は、だいたい秋ごろまで活動をしています。
冬になる姿を現さなくなって、春ごろ再び目にするようになります。
この蚊はどのくらいの寿命なのかというと、およそ1ヶ月程度と言われています。
その間に産卵を何度か繰り返しているわけですが、実は蚊の種類によって冬の越し方も違うようなんですね。
アカイエカの冬の越し方
日本で主に見かける大まかな種類は、
- アカイエカ
- チカイエカ
- ヒトスジシマカ
アカイエカの場合、成虫へとなったのが秋頃だと薄暗い場所でじっと見を潜めて冬を越すと言われています。
木にポッカリあいた穴の中や洞穴などで冬を成虫のまま越すのですね。
この場合蚊の寿命が6か月程度まで伸び、まさしく冬眠状態になっているような感じなんですね。
冬の間吸血はせずに越冬するのはメスだけで、オスは寿命を全うし全滅するようです。
家の中では下駄箱の奥やクローゼットの奥、物置など薄暗いところで隠れているケースもあるようで、そのまま越冬することがあるようです。
ヒトスジシマカの冬の越し方
ヒトスジシマカという黒と白のシマシマ模様が特徴の蚊は、基本的には卵の状態で冬を越し、暖かくなると成虫になって飛び回るようになります。
ヒトスジシマカの成虫は、オスもメスも秋あたりの寒い時期には、ほぼ死んでしまうようです。
チカイエカの冬の越し方
そして、チカイエカは低温に強い体を持っていて、アカイエカと違い秋になっても休むことなく初冬でも活動します。
たまに冬になっても蚊に刺される事がありますが、このチカイエカが原因となっていることが多いようです。
蚊の種類によっても寒さに強い、弱いというのがあったり、アカイエカのメスは成虫のまま冬を越したりなどいろいろあるんですね。
蚊の生態についてさらに詳しくわかるので、興味のある方はこちらもぜひ読んでみてください。
あとがき
蚊のオスは血を吸わないのか。
また、蚊のオスの食べ物やメスとの違いは何なのかなど、蚊の生態についてまとめましたがいかがでしたか。
蚊のオスもメスも花の蜜とかを栄養として、産卵のためのタンパク源として血を吸いに来るんですね。
今回のお話は日本でわりと身近な蚊の生態についての話でしたが、数多い蚊の種類の中には血を吸わない蚊もいるようです。
全部そうなってくれたらいいんですけどねえ。
そんな蚊にはやっぱり血を吸われたくはありませんよね。
刺されるとすごく痒いし長い時間引きずることもあります。
でも、蚊に刺されたらどうして皮膚がかゆくなるのか不思議に思ったりしませんか?
かゆみの原因やそれが続く時間。
そして蚊に刺された後のかゆみを短時間で抑える方法などと一緒にまとめてあるので、こちらもぜひ読んでみてください。