蚊取り線香は、夏の厄介な蚊の退治に大活躍してくれるアイテムですよね。
そんな蚊取り線香のそばで、蚊以外の小さな虫が死んでいるのを見かけることがあったりします。
蚊取り線香って結構強力だなぁ
こんなふうに思ったりするんですが、この蚊取り線香で
もしかしたら、ゴキブリに効いたりしないかな?
なんて思ったりすることはないでしょうか。
ゴキブリとは言わずとも、ノミやダニには…?
そこで今回は、
蚊取り線香はダニやノミには効かないのか。
またゴキブリやカメムシに対して蚊取り線香の効果はどうなのかまとめました。
蚊取り線香のパワーがどのくらいなのかわかるので、ぜひ最後までご覧ください。
蚊取り線香はダニには効かないの?
蚊取り線香をつけると、部屋の中にいるかがポトポトと落ちて痙攣している様子を目にしますよね。
あれは蚊取り線香に含まれる殺虫成分が蚊の神経をマヒさせて撃退しているわけですが、その殺虫成分は
と呼ばれるもので、除虫菊(シロバナムシヨケギク)から抽出される有効成分の「ピレトリン」などのピレスロイド系成分なんですね。
ピレトリンという成分は殺虫効果を持っていて、このピレトリンを科学的に合成したものがピレスロイドと言われています。
これらの成分が除虫菊を原料として、蚊取り線香の中に入っています。
その蚊取り線香の殺虫成分は、ダニにも効くのか?
畳や布団などにいて目に見えないですが、もしダニにも蚊取り線香が効いているとしたら嬉しいですよね。
では、このダニに蚊取り線香は効果があるのかというと、
といったような曖昧な答えしかできないと思います。
なぜ、そのような答えなのかというと「ダニの生息地域」にあるのではないでしょうか。
蚊取り線香の効果がダニに届かない
まずダニの生息地域というのが主に、
- ふとん
- ベッド
- たたみ
などのような餌が豊富にある場所です。
少し変わった所では、製粉周辺(小麦粉、片栗粉)といった場所も好みますが、まず一般的に考えると布団やベッド、畳に生息していることが多いです。
そこで蚊取り線香をつけるわけですが、蚊取り線香の効果は煙に乗って広がったり、空気の流れなどにも影響されます。
ですので、基本的には上方向へと成分が流れていくと言われていて、畳などのダニには効果が薄いと考えられますよね。
またダニは危険を察知すると畳やベッド、布団の中に潜り込んでいってしまうため、殺虫成分が届きにくくなるのは明らかです。
ですので、ダニに対して蚊取り線香の効果は、現実的には届きにくいと考えられるのではないでしょうか。
ダニ対策はどうすればいいの?
私もダニに対してはだいぶ苦しめられた経験があります。
そのダニ対策について別の記事でまとめているので、ぜひこちらもご覧になってもらいたいです。
関連ページ>>布団のダニ対策とは?乾燥機や防ダニ布団、掃除機の効果は?
ダニ退治にはいろんなことをしましたが、ダニは本当に強いです。
簡単には死んでくれません。
- 温度にも強くて「50℃の温度に20分」さらしておかないと死にません。
- ダニの付いた布団を水に浸けても、一週間以上生きています。
- 天日干ししてもダニは布団の中に逃げるだけです。
だから、蚊取り線香くらいではダニ対策はできないと考えた方がいいと思います。
蚊取り線香はノミには効かないの?
蚊取り線香はダニにはあまり効果を示せるとは思えませんが、ノミに対してはどうなのか?
ペットにもよくノミがついていて、それが人間に害をもたらすといったことがあります。
そんなノミに蚊取り線香が効くのかということについても、ダニ同様で現実的ではなく難しいと思います。
こちらも同じような理由で、
蚊取り線香は床面までケアしにくいことと、すぐにノミは逃げていくことが考えられます。
こちらもノミ専用の殺虫剤もあることから、あまり蚊取り線香で積極的な退治ができると考えにくいですね。
蚊取り線香の成分とダニ、ノミ用との違い
蚊取り線香の殺虫成分はピレスロイド系と呼ばれるものです。
「アース渦巻香」という蚊取り線香の有効成分を見ると、
dl・d-T80-アレスリン(ピレスロイド系)
というような記載があります。
そして先ほどのダニについてですが、「ダニがいなくなるスプレー」という製品の有効成分を見ると、
というような記載があります。
そして「薬用ノミマダニとり&蚊よけ首輪」という犬用の製品の有効成分を見ると、
まあ、メーカーによっても色々と変わると思いますが、このピレスロイド系の殺虫剤が家庭用殺虫剤で使用される有効成分として90%ほど占めていると言われています。
ですので、ノミやダニにも蚊取り線香はダメージを与えると思いますが、性質上届きにくいので現実的なノミやダニ対策にはならないのではないか?
こういうわけですね。
蚊取り線香の人体への影響は?
さて、そうなってくると心配なのが、蚊取り線香の人体への影響です。
やはり殺虫成分が人体に害がないのか知っておきたいですよね。
でも蚊取り線香の殺虫成分は人体に入ってもすぐに分解する酵素があり、それによって体外に排出されるため安全性は高いです。
ですので、特に心配することなく使えます。
このピレスロイド系の殺虫剤が家庭用の約90%も占めているのは、この
人体への影響
というところを考えて選ばれている部分が非常に大きいんですね。
ただし、蚊取り線香では渦巻きタイプのように、火をつけて煙の出るものもありますよね。
その煙が部屋に充満すると目の痛みやのどの痛みなどを訴えるケースもあるので、換気は必要になってきます。
蚊取り線香は、どんな成分がどんな仕組みで蚊をやっつけているのか?
その中身についてまとめているので、こちらもぜひ読んでみてください。
蚊取り線香はゴキブリやカメムシには効かないの?
さて、この蚊取り線香の効果は、ゴキブリやカメムシにも効果はあるのか?
先ほどダニやノミに対しての蚊取り線香の効果についても触れましたが、やはり現実的な対策にはならなさそうですよね。
ゴキブリ退治のスプレーをしてもすぐに死なないのに、蚊取り線香くらいじゃ家の中では平然としてるでしょう。
ただ、蚊取り線香の有効成分であるピレスロイドというのは、ゴキブリに対してもダメージはあると思います。
そんなゴキブリと蚊取り線香の効果について、どの程度ダメージを与えるのかを実験してくれた動画があります。
ただし、まず注意ですが、
ゴキブリが映っている動画なので、嫌な方は絶対に見ないでください!
サムネイルにもちょっと映っているので、それもいやな方はサッとスクロールさせてください。
【閲覧注意:ゴキブリに蚊取り線香効くか試してみた】
動画を見なかった人にもしっかりと説明をしておこうと思いますが、結果として
この動画からも、やはり蚊取り線香の有効成分のピレスロイドで、ダメージを与えることはできるとは思います。
ノミやダニも、こういった密閉空間で逃げ場がない状態なら効果があるかもしれません。
ただし、条件が厳しすぎますよね。
虫かごの密閉された空間の中に、ゴキブリと蚊取り線香を入れて観察していますが、虫かごの中が煙で真っ白になってもゴキブリは生きています。
こんなのは家の中でバルサン焚くのと一緒です。
とてもじゃないですが現実的ではありません。
最終的にゴキブリは死んだようですが、これでは厳しいですよね。
だからゴキブリにも多少のダメージはあるけれど、家の中で使うような状況ではほぼ効かない。
このように考えた方がいいですね。
蚊取り線香はカメムシにも効果があるのか?
さて、ゴキブリに対しては厳しい条件で効果があるのはわかりましたが、カメムシのような大きさの虫に対してはどうでしょうか。
そんなカメムシに対しても、先ほどのゴキブリの時のような条件で蚊取り線香が効くのか試した動画があります。
まず最初に注意ですが、
こちらもカメムシが映っていますので、苦手な方は見ないように注意してください。
【カメムシに蚊取り線香が効くのか】
こちらも動画を見なかった人にもしっかりと説明をしておこうと思いますが、結果として、
効いているのかもしれませんが、動画では全然元気に動き回っています。
あのような密閉空間の中でもあれだけ動けるのだから、野外はもちろん室内でもほぼ効かないでしょう。
ゴキブリでも時間がたてば苦しんでいるのに、このカメムシに至っては苦しむような状態もほとんど見られませんでしたね。
カメムシってここまで強いのか…。
厄介ですね。
あとがき
蚊取り線香はダニやノミには効かないのか。
またゴキブリやカメムシに対して蚊取り線香の効果はどうなのかまとめましたがいかがでしたか。
蚊取り線香の有効成分は虫に対して効果はあると思いますが、あまりに大きな虫やすぐに隠れてしまうノミやダニには難しいと思います。
やはり蚊取り線香は、蚊を退治する目的で使った方がいいでしょうね。
でも、この蚊取り線香でコバエとかハエとかの似たような虫だったらどうなのか?
こちらもちょっと気になると思います。
今回の記事と同じように、コバエには効くのか実験もされている様子を載せているので、ぜひご覧になってください。