紫外線の量は時間によってどう違うのか?
春先から夏にかけて、徐々に日差しが強くなってきますね。
暖かくすごしやすい季節から、夏に向かっていろんな悩みも出てきます。
その中でも、特に女性が気になるのが紫外線量ではないでしょうか。
お日様に適度に当たるのは必要ですが、あまり長時間だとシミやシワの原因にもなるし、肌が黒くなるのを嫌がる女性も多いですよね。
そして、皮膚がんのリスクが高まる事も考えられています。
そこで今回は、
紫外線の量が多い時間帯は夕方の何時ごろまでなのか?
そして月別や年間、晴れと曇りの日の紫外線量の違いなど違いがあるのかをまとめました。
時期によって紫外線の量がどう変わっていくのかを見ていきましょう。
紫外線の量が多い時間は夕方何時ごろまで?
紫外線の量は昼間は多いのはなんとなくわかりますけど、夕方って何時ごろまで気を付ければいいのか迷うときってありますよね。
休日で家でいてるときに、ちょっと出かけたいと思ったら、日焼け止めをして外に出るかどうか悩んだりするときもあると思います。
じゃあ、何時ごろだったら紫外線の量が少ないの?
という事なんですが、結論としては
夕方の3時ごろまでは紫外線が多い時間帯だから気を付けたい。
ということになります。
ピークとしては10時~14時くらいの間でそこから徐々に下がっていく感じですが、夕方4時ごろまではきちんと紫外線対策しておきたいって感じですね。
これはデータにも出ているのですが、紫外線量の多い7月を対象にして表したグラフがあるのでちょっと見てみましょう。
つくば市(茨城県)の7月の紫外線の量
観測ポイントのあるつくば市(茨城県)で取られた紫外線量のデータなんですが、時間帯別でグラフにされています。
気象庁
「月最大UVインデックス(観測値)の時別累年平均値グラフ:つくば市」
http://www.data.jma.go.jp/gmd/env/uvhp/link_uvindex_norm_obs.html
を加工して作成
このように時間帯では12時ごろをピークに、
『10時~14時頃まで紫外線量が多い時間帯が続いている。』
というのがわかりますね。
紫外線の量のひみつ
さきほどから
「紫外線量」
って言ってますが、グラフを見てもらったように10~14時ごろは、特に気を付けたい時間帯になります。
でも、他の時間でも紫外線量ってそれなりにありますよね。
紫外線量っていうのは、
だから、紫外線が弱い時間帯だからといって長時間浴びると、やっぱり強い紫外線を短時間浴びた場合と同じになることもあります。
朝や夕方は紫外線が少ないから昼間に比べたら安心ですが、紫外線対策をせずに長時間外にいることは、あまり好ましくないので注意したいですね。
紫外線は晴れと曇りの日でどのくらい違うの?
紫外線に気を付けたい時間帯はわかりましたが、「晴れの日」と「曇りの日」って気温も全然違いますよね。
日光も遮られているし、紫外線も大丈夫なんじゃないの?
こんなふうに思ってしまします。
でも、曇りの日だからと言って油断しちゃいけないんです!
実は、曇りの日の紫外線の量は、
快晴のおよそ60%は降り注いでいる。
このように考えられています。
また、ちょっとした薄曇りの日であると、
このようにも考えられているんです。
それを表すグラフもあるんですね。
紫外線量の快晴の時と曇の日の差
気象庁
「快晴時のUVインデックスを100%とした場合の天気毎のUVインデックスの割合」
http://www.data.jma.go.jp/gmd/env/uvhp/3-73uvindex_mini.html
を加工して作成
このグラフの結果をまとめると
- 快晴:100%
- 晴れ:90%前後
- 薄曇り:80~90%
- 曇り:60%前後
- 雨:30%前後
雲の全くない快晴と、薄曇りの日ではほとんど変わりがありません。
こうやって見ると、曇りの日の紫外線量が意外と多いことに驚きですよね。
ということは、ですよ。
ちょっと曇りの日って、晴れの日よりも気温が低いことが多いですよね。
それにもかかわらず、紫外線の量はほとんど変わらないくらい多いことになります。
だから、
こういったことが言えるんですね。
これって実は、年間の月別で見た紫外線量を見ると、さらに納得できる事実があります。
場所にもよりますが、実はもう春の4~5月ごろには、8~9月に近いくらいの紫外線が降り注いでいる日もあったりするんですね。
次は、そのような
年間、季節によってどのくらい紫外線量が違うのか?
この点について見ていきましょう。
紫外線の量は月別で年間どのくらい違う?
さて、紫外線量を月間で見ると4~5月ごろには、もう8~9月に近いくらい紫外線が降り注いでる事実を聞いてちょっと驚きですよね。
では、ほかの季節ではどれくらいの紫外線が降り注いでいるのか?
グラフで見るとわかりやすいので、用意してみました。
気象庁:「日最大UVインデックス(推定値)の月別累年平均値グラフ」
東京の日最大UVインデックス(推定値)の月別累年平均値グラフより加工し引用
引用先URL
http://www.data.jma.go.jp/gmd/env/uvhp/link_uvindex_norm56.html
東京の年間の紫外線量の様子を表したグラフですが、このグラフを見てもらうとやっぱり7月や8月は多いですね。
でも、気を付けたいのは、その前の4~6月や9月も紫外線量が意外と多いポイントなんです。
春先の4~5月はすごしやすい気温なので、紫外線も少ないように感じますがこう見ると意外と多いですよね。
だから、月別で見てもこのくらいの時期から、徐々に紫外線対策はしていきたいところです。
ちなみに沖縄の那覇市だとこのような感じになります。
沖縄だと、もう4月や5月には、東京の7月8月と同じくらい紫外線が降り注いでいることがわかります。
夏は旅行などで沖縄に行く人も多いと思いますが、東京に比べるとその紫外線量はかなり多くなるので、しっかりと対策したいですね。
最も紫外線量が多いのは夏至の日?
さて、年間での月別でどの季節の紫外線量が多いのか見てもらいましたが、いちばん紫外線の量が多いと考えられる日はいつだかご存知ですか?
それは、太陽が最も高くのぼる、
日本では夏至に太陽の高度が最も高くなり、紫外線が大気を通過する距離が短くなるので、大気に邪魔されにくく紫外線量が多くなるという事なんですね。
夏至は1年間で一番昼が長い日になります。
とはいっても、季節的には梅雨時なので雨や曇りの多い時期ですよね。
だから、1日だけで見ると夏至が一番かもしれませんが、ひと月単位で考えると7月8月よりは少なくなりますね。(地域差も結構あると思います。)
同じような理由で、冬至の日(12月22日ごろ)が地上に届く紫外線量が少なくなります。
そんな夏至と冬至の「日の出~日の入」までの時間は、なんと約5時間も差があるんですよ!
紫外線の量と反射の関係
紫外線の量が多い時間帯は夕方何時ごろまでなのか。
また、晴れと曇りの日の違いや季節の月別の違いなどまとめましたがいかがでしたか。
こうやって見てみると、やっぱり昼間の日差しがきつい時には紫外線に気を付けないといけません。
曇りの日でも注意しないといけませんね。
そして、春先の3~4月ごろからは、紫外線対策を少しずつ始めていきたい季節なんです。
そんな紫外線ですが、さらによろしくない情報もあったりします。
何を言ってるの?
って思うかもしれませんが、紫外線は地面や水などに反射して、人体に降り注ぐ場合もあるというわけなんです。
一番わかりやすいのがスキーや水泳のときですね。
スキーをしたり海で泳いだりすると、結構日焼けしますよね。
あれって、紫外線が砂浜や水、雪に反射して浴びていることになっているんです。
こちらの絵を見てもらうとわかりやすいと思います。
環境省:「紫外線環境保健マニュアル」
第1章:紫外線とは
P17<図1-14 紫外線の反射と透過>を加工して作成
引用先URL
https://www.env.go.jp/chemi/matsigaisen2015/full.pdf
新雪ではなんと、降り注ぐ紫外線の80%が反射しているとのこと。
だから日陰で休んでいても、結構な量の紫外線が反射して浴びていることになります。
直接日光から降り注ぐ紫外線と、反射して浴びる紫外線のダブルなんですね。
気を付けないといけないことが多くなってイヤになるかもしれませんが、外に出るならきちんと日焼け止めや帽子、サングラスなど対策をして、あとで後悔しないようにしておきたいですね。
あまり過剰な紫外線対策を目指すと身動きが取れなくなりますが、必要な時に必要な対策はキチンとしておきたいですね。