10月というと秋も深まり、紅葉や秋祭りといったイベントもありますね。
そして今では、10月31日付近のハロウィンの仮装イベントが、全国各地でとても盛んに行われています。
それにともなって、街ではいたるところがハロウィン模様となっていますね。
そんな10月の時候の挨拶にはどういった言葉が使われるのか?
上旬・中旬・下旬のそれぞれで使える例文を、
- 書き出しの言葉
- 結びの言葉
として、いくつか用意しました。
そして、それらを合わせてつくった手紙を一つの例文として紹介したいと思います。
時候の挨拶「10月」上旬・中旬・下旬の挨拶のポイント
10月には季節の言葉には、
仲秋、清秋、秋麗、紅葉、寒露、朝寒、爽涼、秋晴、夜長、秋涼、秋雨、菊香、錦秋、露降、初霜、菊花
このような言葉が挙げられます。
*季節の言葉のあとには「~の候、~のみぎり、~の折」を付ける。
例:寒露の候、紅葉のみぎり、仲秋の折など
10月の上旬には
- 寒露の候~
- 仲秋の名月のきれいな夜~
- 涼やかな秋空の下~
このような言葉が使えると思います。
「仲秋」は九月の時候の挨拶でも紹介しましたね。
「仲秋の名月」と「中秋の名月」の違いについてもちょっと触れましたが、
ということで、現在の暦では、だいたい白露(9月8日ごろ)~寒露(10月8日ごろ)を指します。
ですので、10月上旬でもまだ使われる言葉なんですね。
そして10月中旬から下旬にかけては
- 露降の候~
- 秋の夜長を~
- 秋の長雨が~
- 紅葉の便りが~
こういった時候の挨拶からだと始めやすいですね。
10月中いつでも使えそうな言葉は、
秋麗、紅葉、菊花、秋晴、夜長、秋涼、秋雨
などでしょうか。
その時の気候の様子に合わせて、つかってもらえればいいと思います。
ハロウィンってなんなの?
ここ数年でハロウィンの市場は数倍にも膨れ上がり、その経済効果はバレンタインを超えたといわれています。
そんなイベントとして成長したハロウィンですが、
そもそもハロウィンって何なの?
こんなふうに感じている人も多いのではないでしょうか?
ハロウィンとは簡単に言うと「日本のお盆」のようなもの(まあ、違うと言えば違いますが。)で、「死者の霊が親族を訪れる夜」とされている風習です。
ハロウィンで仮装するのは、魔物に魂をとられないために、自ら魔物の格好をして悪霊や魔物から身を守った(魂を持っていかれないようにした)事が由来なんですね。
ハロウィンについてはもっと詳しく見ていくことで、面白いことがいっぱいわかります。
ハロウィンでおなじみの挨拶「トリック・オア・トリート」にも、実はディズニーが関係していたなんてこともわかっています。
詳しくはこちらでまとめているので、興味のある人はどうぞ。
時候の挨拶「10月」の書き出しの例文
基本的な手紙の構成として「時候の挨拶」の後には、「相手の安否を尋ねる挨拶」が続きます
つまり、
「時候の挨拶 + 安否の挨拶」
このような形で、書き出しが始まります。
ビジネスや上司、先生などに送る場合は失礼のないようにしたほうが良いと思います。
ただ、そうでない場合には色々な形があっていいと思うので、大きく相手に失礼が無いようにすれば気持ちは伝わると思います。
堅苦しい挨拶だけじゃつまらないですしね。
では、先ほど上で見てもらった10月の時候の挨拶を使ったりして、どういった言葉で書きだしていくのか?
その例文を一挙に紹介しちゃいますね。
時候の挨拶「10月」の書き出しの例文
- 仲秋の候、ますますご壮健のこととお喜び申し上げます。
- 菊薫る次節、皆様におかれましてはますますご健勝のことと存じます。
- 味覚の秋となりました。皆様ご清祥のこととお喜び申し上げます。
- うららかな秋晴れが続いております。いかがお過ごしでしょうか。
- 秋晴れの好天が続いております。お元気でお暮らしでしょうか。
- 秋雨のみぎり、おかわりなくお過ごしのことと存じます。
- 柿の実の色づく季節となりました。ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
- 日に日に秋も深まってまいりましたが、いかがお過ごしですか。
- 秋冷のみぎり、皆様お変わりなくお過ごしのことと存じます。
- 澄み渡る空気が心地よく感じられる今日この頃。皆様にはますますご壮健のこととお喜び申し上げます。
- 日増しに秋の気配が色濃い様子。皆様お元気でしょうか。
- 澄み渡る秋の空の下、ご家族の皆様にはご機嫌いかがですか。
- こちらは例年になく暖かい日が続いています。そちらはいかがですか。
- 清々しい秋空の毎日、皆様お変わりございませんか。
- 菊花のかおる時節となりました。ますますご壮健にてご活躍の段、何よりと存じます。
- 野山も色づき秋の装いがうかがえます。この好季節を満喫されていますか。
- 秋の夜長をいかがお過ごしでしょうか。
- 紅葉の季節となりました。皆様ご健勝のことと拝察いたします。
- 秋色いよいよ濃く、夜長の頃となりました。おかわりなくご活躍のことと拝察いたします。
- 露降の候、冬の足音も少しずつ聞こえる季節となりました。
- 初霜の知らせを耳にする今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
これらの時候の挨拶は、目上の人に送るケースの文と、気軽に友達に送るケースの文が混ざっているので、それぞれで送る人に失礼のないようにチョイスしてください。
では、次は、
最後にどのような言葉で締めるか?
その結びの言葉について見ていきましょう。
時候の挨拶「10月」の結びの例文
では、先ほどの10月の時候の挨拶を使った書き出しから、最後の締めにどのような文章を使って結びの言葉とするのか?
その例文を一挙に紹介しちゃいますね。
時候の挨拶「10月」の結びの例文
- 秋雨のみぎり、何卒ご自愛専一にお過ごしくださいませ。
- 朝晩は冷えてまいりました。何卒お体を大切になさって下さい。
- 秋の夜長とはいえ夜風は体に障ります。風邪など引かぬようご自愛ください。
- 朝晩は冷え込む毎日です。体調をお崩しになりませんよう、おいたわりください。
- 朝夕は冷えてまいりました。くれぐれもご自愛下さいますよう。
- 秋の夜長と申します。くれぐれも無理をなさらぬよう。
- 昼夜の寒暖の差が激しい時節です。お風邪などめされぬようどうぞお健やかにお過ごしください。
- 秋冷の折から、くれぐれもご自愛くださいませ。
- 寒露の折から、くれぐれもご自愛専一に願います。
- 気候も味覚もこの上ない好季節、実り多い秋を満喫されますようお祈り申し上げます。
- 日増しに肌寒くなります。どうか油断なさらず、お体大事になさってください。
- 好季節となりました。実り多きものでありますようにお祈り申し上げます。
- 行楽には絶好の季節です。実りの秋を満喫なさってください。
- 過ごしやすい季節ですが、油断して体調を崩さぬよう気をつけて下さい。
- 名月を肴に、また一杯ご一緒に出来ることを楽しみにしております。
- お体にご留意なさって、深まりゆく秋の日々をお健やかにお過ごしください。
このようにたくさんの例文を用意したので、これをそのまま使ってもらってもいいし、アレンジしてあなたのオリジナルを作ってもらうのもいいと思います。
色んな文章作りの参考にしてくださいね。
10月の手紙の例文
では、先ほどの10月の時候の挨拶の「書き出しの例文」と「結びの例文」を使って、どういった内容の手紙ができるのか。
一つ手紙の例文を用意しましたので、ぜひ参考にしてもらえたらと思います。
*文章としては短めで、わりと親しい人向けの例文としているので相手に合わせて内容は変えるようにしてください。
手紙の例文
うららかな秋晴れが続いております。いかがお過ごしでしょうか。
紅葉の季節となり、周りの木々もすっかり秋の装いとなりました。
先日、普段のストレス発散もかねて、愛犬の散歩がてら近くの山に紅葉狩りをしてきました。
最近は温暖化の影響もあってか、秋が短いのでこういう機会がなかなか持てませんでしたが、今年はこの好季節を長く楽しめそうです。
今年は気候も涼しく行楽には絶好の季節です。ぜひ○○様も実りの秋を満喫なさってください。
あとがき
10月の時候の挨拶にはどういった言葉が使われるのか。
そして上旬・中旬・下旬で使う言葉のポイントとその書き出し、結びの言葉、そしてそれらを合わせた手紙の形を見ていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
10月は基本的には涼しくて過ごしやすい季節ですね。
そして、食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋など色んな事がしやすい季節。
また、紅葉やハロウィン、秋祭りなどのイベントも各地でたくさんあるので、秋の季節を楽しむ手紙で元気を分けたり、もらったりしたいですね。