便秘になると腰痛になるといったことはあるのか?
普通に考えるとその関係性はないように思いますが、便秘と腰痛が襲ってくるというような声もネット上などで見受けられることも多くなりました。
では、
便秘と腰痛には、いったいどんな繋がりがあるのでしょうか?
また、「左側」と「右側」で痛みの感じる場所が違うケースもあるようですが、この原因は一体何なのでしょうか?
便秘と腰痛は関係があるの?
便秘と腰痛なんて、普通に考えるとその関係に何も接点はないように感じます。
しかし、ネット上などでは便秘と腰痛がセットで襲ってくるような声も多く聞かれるように思います。
では、
この便秘と腰痛にはいったいどんな関係性があるのか?
ここでまず考えられるのは、便秘の原因ともなる「運動不足」の問題です。
実は、運動不足による便秘には、深いつながりがあると考えられています。
運動不足による便秘と腰痛の接点
実は、運動不足が原因で腸の周りの筋肉や下半身の筋肉が衰えてきたため、腹圧がうまくかけられず、腸の蠕動運動(伸び縮みして便を動かす力)に影響が出るケースが考えられます。
これを予防するためには、お腹周りの筋肉を鍛えないといけません。
では、どういった運動をすればいいのかというと、それほど激しくする必要もなくて軽い運動やストレッチというものでも期待できる効果はあると考えられています。
とにかく何もせず動かないでいると、筋肉は衰えていってしまうため定期的な刺激が必要になってきます。
便秘になる人が、男性に比べ女性が多いのはこの筋肉量の問題もあります。高齢になると便秘になりやすいのもこれが原因の一つですね。
その運動方法、解消法など、こちらを見ていただくと参考になるものもあるかと思いますので、是非ご覧になってください。
>>便秘の解消方法で即効性が期待できる簡単な方法は?ツボや運動は?
>>便秘で起こる腹痛の場所は?解消法や便が出ない時の対処は?
これが腰痛とどう関係するのかというと、
こんな可能性が考えられます。
ですので、この場合は便秘が腰痛を引き起こしたというよりも、
こんな関係性だと言ったほうがしっくりくるかもしれません。
どちらも直接的な関係はないかもしれませんが、運動不足によって便秘や腰痛に見舞われる可能性はあるので気をつけておきたいですね。
ストレスの問題
運動不足の他にも、ストレスで便秘になる可能性も考えられています。
例えば、強いストレスや慢性的なストレスを受けたときに「便秘と下痢を交互に繰り返す」といったような症状が起こるケースもあり、これを
このように呼ばれています。
ストレスを受けることで自律神経に乱れが生じて、交感神経優位の状態が続いてしまい便秘がちになるといった流れです。
また一方で、腰痛もストレスが原因で起こることも考えられます。これは、
このように呼ばれています。
腰痛は原因がわからないものが多くあり、このストレスによる影響は非常に大きいのではと考えられています。
一見あまり関係ないと思うかもしれませんが、ストレスによって両方背負ってしまう可能性もあるわけなんですね。
この便秘と下痢をくりかえす症状ですが、時に「大腸がん」もこの症状が現れると考えられており、そして腰痛も現れる場合があるようです。
大腸がんの場合、その症状には便秘と下痢、腰痛以外にも血便、腹痛、貧血、食欲不振、体重の減少(初期、末期含む)など他にも気になる症状が現れる可能性があるので、気になる異常があれば早目に医師に相談した方がいいでしょう。
便秘による血行不良が腰痛の原因になるとは?
便秘になってしまうと腸内に便がたまります。
それが長く続くと便やその腐敗ガスが腸内を圧迫することで、まわりの血管や神経に影響があると考えられています。
血管が圧迫されると血行不良につながるので、腸の近くにある腰にもダメージが及んでしまうかもしれないのですね。
ですので、便秘でお腹が膨らむような自体は、腰痛の原因にもなりかねないので注意しておきたいところです。
便秘で腰痛が左側に起こるのはどうして?
腰痛と便秘について、このような関係が考えられることがわかりましたが、
ただ、この便秘と腰痛にも
左側に痛みがある
こんなケースが言われています。
それはいったいどういうことなのでしょうか?
便秘の場合、便がたまりやすい場所は「左側」だと言われています。それは大腸の構造を見てもらうとわかりやすいのですが、
この画像と自分の体の位置を照らしあわせてもらうとわかりますが、小腸から来る排泄物は
上行結腸 → 横行結腸 → 下行結腸 → S状結腸 → 直腸S状部 → 上部直腸 → 下部直腸 → 肛門管
このように長い旅をしているわけです。
上に上がって横にいって、下に下がってS字カーブを乗り越えて・・・。
便秘の場合には出口付近で溜まっていることが多く、それは左側にあたりますね。(自分の体と照らし合わせてみて下さい。)
また、「腸のねじれ」というのもS状結腸や直腸S状部のようなところで起こりやすいため、同じような場所で痛みが繰り返されるケースもあることが知られています。
これが腰痛ではなく腹痛として現れる場合も、こういったことが原因かもしれません。
内臓疾患の可能性は?
また、左側だけ腰痛がある場合には内臓疾患の可能性も考えられていて、
これらの病気が進行している場合もあります。
内臓疾患があると、便秘や腰痛以外に、
- 背中に痛みが走る。
- 血尿がある
- 吐き気、嘔吐、頭痛
このように腰痛や便秘の症状以外にも、様々な異常が感じられたら医師の診断を受けたほうが良いでしょう。
便秘で腰痛が右側に起こるのはどうして?
上では左側に痛みがあるケースについて見てきましたが、次は、
右側に痛みがある。
この場合について見ていきたいと思います。
まず、ここでちょっと便秘と切り離して、
というのを見ていくと、考えられることがいくつかあります。
例えば、
- 筋肉の炎症
- 体の歪み
- 内臓疾患
このようなことが挙げられます。
筋肉の炎症は重いものを持ったり、激しい運動をしたりなどした時が考えられますが、体の歪みとも関係がありますね。
私たちは「右利き」の人が多いので、無意識のうちに右側に負担が行きやすいです。
そういったバランスの歪みが腰への負担となるケースも考えられます。
だから、同じスイング、同じ投球動作を繰り返す野球選手たちは腰への負担がかなりあるようで、その歪みも大きくなることが簡単に想像できます。
こういった歪みは神経圧迫にもつながるので、腰痛も起きやすくなってしまいます。
そして、右側に腰痛が確認される内臓疾患には
これが疑われることが多いようです。
虫垂炎は激しい腹痛や食欲不振、発熱、吐き気が症状として現れます。
このように、右側だけに腰痛が起こるケースについて見てもらいましたが、次に便秘と腰痛の関係について見ていきましょう。
右側の腰痛と便秘の関係とは?
便秘の場合は、上でも触れたように左側に腹痛や腰痛を感じるケースが多いようです。
なので、右側に腰痛を感じている人は、こういった腰痛プラス便秘のケースも多くあることが考えられます。
特に女性の場合は便秘になりやすく、女性特有の病気(子宮筋腫、子宮内膜症など)で右側の腰痛を感じることも多いとのこと。
また、月経前症候群(PMS)でホルモンバランスの乱れが起こり、腰痛と便秘を引き起こすケースもあります。
虫垂炎と便秘の関係とは?
先ほど内臓疾患の部分で虫垂炎について触れましたが、この虫垂というのが身体のどこにあるのかを見てもらいたいと思います。
そこで先程の腸内の構造の画像をもう一度見てみましょう。
自分の体の位置と照らし合わせるとわかりますが、虫垂は右側にありますね。
虫垂炎の原因は詳しくわかっていないようですが、その原因の一つには
こういった可能性も原因の一つと考えられているのですね。
あとがき
便秘と腰痛は接点がないように思いますが、このようにしてみていくと非常にたくさんの関係性があることがわかります。
また、左と右で痛みの場所が違う場合、こんな事情があったのかと色々気づく面も多かったと思います。
でも、便秘も腰痛も基本的には
ここに多く原因が及んでいることがわかりますね。
どれか一つだけきちんとしていればいいというわけでもないですので、この機会に
- 運動不足の人はちょっと体を動かしてみたり
- 睡眠不足の人は夜のスマホを抑えたり
- 食生活が乱れている人は必ず朝はヨーグルトとフルーツジュースを飲むようにしたり
など、ちょっと意識を変えるだけで変化が現れてくると思います。
あなたもずっとそのままなんてイヤですよね。
あなたの改善したいところを見つめなおすとともに、ともかく行動することが必要なので、まずはあれこれ考える前に一度行動にうつしてみましょう。
そんなあなたのために、便秘解消、予防法についてこちらでまとめています。
何か合うものが見つかるかもしれませんので、気になる記事があればぜひご覧になって下さい。
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