インフルエンザの時でも食欲が少しでも出たら、食事をとって栄養を取らないと体力もなかなか回復しませんしお腹も減ると思います。
また、飲み物も飲んでおかないと、発熱によって大量の汗も出ると思うので脱水症状を起こしてしまうかもしれません。
では、インフルエンザに感染したときには、どんな食事や飲み物をとるのがいいのか?
病気の時でも食べれて栄養があって、お腹に優しいような料理のレシピをまとめました。
また、インフルエンザの予防にも効果が期待できる食べ物についてもいくつかピックアップしましたので参考にして下さい。
これらの食べ物、飲み物の成分が健康に良い、免疫効果が期待できるといっても、これらの食べ物、飲み物によってインフルエンザが治るわけではありません。
食事以外でできるインフルエンザ予防については、こちらも参考にしてください。
⇒ インフルエンザの予防方法とは?食べ物や湿度管理で感染対策!
⇒ インフルエンザ対策や予防にいいグッズや食べ物は?
⇒ インフルエンザ予防接種の効果の期間:効果はいつから?
インフルエンザ時の食事で栄養のあるものとは?
インフルエンザに感染してしまうと、発熱や悪寒、関節痛など様々な症状が現れ体力を使い辛い状態ですので、栄養のあるもので体力を回復させたいですね。
そんな時に効果が期待できる、栄養のある食べ物についていくつかピックアップしました。
梅干し
梅干しにはクエン酸が多く含まれ、疲労回復効果が期待できる代表的な食べ物です。
マグネシウム、カリウム、リン、ナトリウム、鉄分、カルシウムなどのミネラルも含まれているため汗で失われた分を補給することにも適してますね。
下痢などの症状が現れている場合でも、消化によく最適です。
りんご(りんごジュース)
ビタミンCもとれるし水分補給にもなります。
りんごに含まれるりんごポリフェノールという成分が、免疫活性化作用を持っているとのこと。
このりんごポリフェノールは皮の内側によく含まれているようなので、皮ごとすりおろしたりんごを用意できるのであればいいですが、できなければ市販のりんごジュースでいいです。
食欲がないとき何か飲み物でも飲もうと考えているなら、子供の場合も含めりんごジュースはいいと思います。
生姜(ショウガ)
ショウガの効果効能として体温の上昇がありますね。
この体温上昇が免疫能力の向上につながると考えられています。
インフルエンザ時の食事で食べたいメニューのレシピは?
インフルエンザ時の食事のメニューで大切なのは、
- 消化に良いもの
- 栄養のあるもの
- 水分が取れるもの
- さっぱりしているもの
- 食べやすいもの
これらの条件がある程度揃っているものが食べやすいと思います。
それではどのようなメニューがいいのか?
早速見ていきましょう。
おかゆ
病気になったら何を食べる?
と言ったら、真っ先に思い浮かぶメニューの一つが
「おかゆ」
おかゆは食べやすくて、お腹に優しく、水分も取れるので、病気の時には最適だと思われていますが、実は少し気をつけないといけないことがあります。
それは、
おかゆはその食べやすさから、飲んでしまうくらいになりがちですが、病気の弱った胃では消化不良してしまう可能性もあるため、きちんと咀嚼してから食べるようにすることがオススメです。
噛むことによって唾液が分泌されて消化酵素が働くため、飲んでしまうような食べ方だとちょっと良くないのですね。
そんなおかゆをサポートしてくれるのが、先ほど上でも紹介した
「梅干し」
思い出すだけで唾液が出ますよね。
この梅干しとおかゆの組み合わせは理にかなっていて、
- 唾液分泌の促進
- 消化器官への刺激
- 食欲増進
といった効果が期待できるので、おかゆを食べる際にはぜひ梅干しもセットで。
野菜スープ
野菜スープだと食べやすく水分補給にもなりますし、さっぱりしていてビタミン類も豊富なので最適なメニューの一つだと思います。
でも、最初からゴロゴロ野菜をいっぱい使ったスープだと消化もちょっと苦しくなってしまうので、材料はちょっと考えましょう。
- 玉ねぎ
- キャベツ
- ほうれん草
- レタス
- にんじん
こういった野菜をコンソメなどを使ってスープにすると美味しいと思います。
ベーコンなどもちょっと入れると美味しいですね。
かぼちゃやさつまいももいいですが、コンソメだとちょっと合わないかな。
芋類はポタージュ系がいいですね。
うどん
うどんは消化も良くて食べやすく、水分も取れるので、病気の時にはおかゆと同じくらいポピュラーな食べ物です。
ただ、おかゆと同じく、噛まずにツルツルと食べるのは消化に良くないので、よく噛んで味わいながら食べるようにしましょう。
そして、麺のコシが強いとこれも消化に良くないので、煮込みうどんになるくらいがいいと思います。
具には、ここでもあっさりとした野菜類などを加えるといいと思います。
ほうれん草やネギ、他にはかまぼこやわかめなどもいいですね。
鶏肉も食べれるならちょっと加えてもいいでしょうし、卵もいいですね。
ただ、天ぷらなど油の多いものは消化に悪いので止めておきましょう。
生姜湯
先ほど話に上がった生姜を使った飲み物ですが、作り方は簡単です。
沸かしたお湯にすりおろし生姜と砂糖を適量入れて、片栗粉でちょっとトロミをつければ完成です。
市販でも販売されているので、作るのが面倒な方は買っておくといいでしょう。
黒糖生姜湯っていうのが美味しかったです。
インフルエンザを食事で予防するには何がいい?
インフルエンザの時にどういった食べ物や飲み物が栄養があり、メニューとしてもいいのかということについてまとめてきましたが、次は、
インフルエンザの予防にどういった食事をするのがいいのか?
という点にスポットを当ててまとめてみました。
インフルエンザの予防には、どんな食べ物や飲み物が効果が期待できるのか?
では、早速見ていきましょう。
これらの食べ物や飲み物については、科学的な根拠が十分に示されていないものもあり、必ずしもインフルエンザ予防に効果があるものではない、ということをご了承の上で参考程度にご覧ください。
また、これらは健康な状態で食べると予防効果が期待できるものであり、インフルエンザ時では消化しきれないものもあるため、あくまで予防の観点から参考にして下さい。
生姜(ショウガ)
上でも紹介した生姜ですが、インフルエンザにかかった時もそうですが、予防においても同じく免疫能力の向上が期待できます。
冬場の冷え性の対策としても、インフルエンザ対策としてもショウガのパワーに期待が持てます。
紅茶
紅茶に含まれるカテキン類の抗ウイルス作用で、インフルエンザ予防として効果が期待できます。
特に、
「紅茶うがい」
によって、インフルエンザの感染率が13.7%減少した研究結果もあり予防として期待が持てます。
一般的に販売されているペットボトル入りのようなもので十分とのこと。
*ただし、ミルクティーはダメなようです。
【参考】
昭和大学医学部の島村忠勝氏らの研究(感染症学雑誌 1997;71(6):487-94)
メカブ、昆布などの海藻ネバネバ食品
海藻のネバネバのフコイダンという成分には、免疫機能の上昇や風邪の感染抑制、インフルエンザの抑制効果があると期待されています。
ヨーグルト
ヨーグルトに含まれる乳酸菌が、腸内の環境を整えるとともに免疫能力を高める効果が期待できます。
特に、
「R-1乳酸菌がインフルエンザワクチンの効果を高める。」
といった研究結果もあります。
これは、順天堂大学医学部・免疫学講座の竹田和由准教授による発表ですが、他の乳酸菌よりもR-1乳酸菌の優位性を示し、NK(ナチュラルキラー)細胞の活性を上昇させるという結果から、継続的なR-1乳酸菌使用のヨーグルトを食べることが、インフルエンザや風の予防に効果があることが期待できるとしています。
実際に2010年9月7日~2011年3月18日までの期間で、佐賀県有田町の小中学生1904人がR-1乳酸菌使用のヨーグルトを食べた結果、他の町の住民のインフルエンザ発症率と比べて、
隣接の
伊万里町9.74%
武雄市10.48%
そして、佐賀県平均4.37%に対して、
「有田町0.64%」
という数値となり、結果としてかなり有効な数値を出していることからも予防対策の食べ物として期待されています。
そのため、この発表があった時から
「明治乳業のR-1ヨーグルト」
これがバカ売れし、全国で品切れ状態が続いたくらいです。
このR-1ヨーグルトと同じく、インフルエンザや風邪の免疫効果を高めてくれることに期待が持てる「L-137乳酸菌」という乳酸菌を使ったサプリもあります。
ハウス食品から販売されているものですが、ヨーグルトが苦手な人や、毎日手軽に体の免疫力を高めたい人には非常に人気があります。
一度こちらをご覧になって確認してみて下さい。
りんご
先ほど上でりんごジュースの紹介をしましたが、りんごは予防にもいいようです。
リンゴポリフェノールという成分が出ましたが、その一種である
「ケルセチン」
という成分もりんごに含まれていて、それがインフルエンザウイルスの予防効果が期待できると米国のサウスカロライナ大学の研究チームが2008年に発表したようですね。
あくまでマウスを使った実験なので、人に対してはまだハッキリとした科学的根拠ではないですが、りんごを食べること自体は悪いことではないですね。
【文献】
Davis, J. M. et al.: Quercetin reduces susceptibility to influenza
infection following stressful exercise. Am. J. Physiol. Regul.
Integr. Comp. Physiol. 295: R505-R509. (2008) [doi:
10.1152/ajpregu.90319.2008]
あとがき
インフルエンザに感染してしまうと、発熱などの症状が出ることが多いですよね。
その際の症状の一つとして、
「下痢、嘔吐」
といった症状も現れることがあります。
発熱に加え、下痢や嘔吐の症状もあると脱水症状が心配です。
ですので、食欲が無い場合でも水分補給だけはきちんとしておくことをオススメします。
飲み物なら食欲がなくても少しくらいは飲めると思うので、りんごジュースや麦茶などをこまめに飲むようにするといいと思います。
また、食事は食欲が出てきてからで十分です。
食欲のないときに無理に食べても、消化不良を起こす可能性もあります。
これらの栄養のある食べ物やレシピは、特にインフルエンザだけでなく、風邪などの時にも良いと思いますので、病み上がり時などの食事や飲み物として参考にして下さい。
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それらの記事をこちらのページに一つにまとめました!
インフルエンザの予防接種の時期や効果の期間はどのくらいなのか。そして予防接種をしたのにかかるケースや副作用について。
そしてインフルエンザの特徴や潜伏期間をはじめ、A型とB型の症状の違いなど、感染経路や感染期間などもまとめました。
他にも流行時期やピークとともに予防方法の食べ物や湿度管理、グッズなども見ていきます。学校や会社を休むときの対処法や知っておきたい出勤停止期間などもあるので、一緒にチェックしていきましょう!