トイレットペーパーを使い終わって水に流すとき、どうもうまく水に溶けないと感じたりしていませんか。
トイレットペーパーは水に浸けるだけでも溶けてバラけてしまいますが、そんなトイレットペーパーの溶けやすさには、しっかりと時間が決められていて目安となる基準もあるんです。
だからトイレがよく詰まりやすい人は、流す量が多かったり粗悪なものを使っていたり、その他の原因があるのかもしれません。
そこで今回は、
トイレットペーパーが溶ける時間や原理とはどうなっているのか。
また、トイレットペーパーの水に溶けやすい素材はあるのか。
再生紙とパルプ100%などの表記とトイレの詰まる原因、トイレットペーパーの溶ける時間やJIS規格などまとめました。
トイレットペーパーが溶ける時間は?
毎日のように使うトイレットペーパーですが、使い終わったらトイレ内に捨ててそのまま水で流しますよね。
洋式での話ですがトイレに水が溜まっていて、そこにトイレットペーパーを落とすと自然と溶けていきます。
そして水を流すと用とともにトイレットペーパーも流れていきますね。
ここでトイレットペーパーが溶けないと詰まりの原因にもなるので、トイレにはトイレットペーパー以外の紙は流さないようにするのが普通です。
そんなトイレットペーパーの溶ける時間って本当に早いですよね。
実はこの「溶ける時間」というのは、きちんと基準が決められておりそれをクリアしないとダメなんですね。
その基準を決めているのが「JIS規格」というもので、この溶ける時間以外にも、芯の直径や紙幅などについても細かく規定があるんです。
トイレットペーパーの溶ける時間とJIS規格
では、このJIS規格でトイレットペーパーが水に溶ける時間がどのように決められているのでしょうか?
それはビーカーに水を入れてそれをぐるぐる回して、そこにトイレットペーパーを入れます。
すると最初水の回転が遅くなるけど、徐々にトイレットペーパーの繊維がほぐれ回転が元に戻ります。
そうなるまでの時間を計測して、それが100秒以内であることがJIS規格で決められているんですね。
この時間内に溶けないとトイレットペーパーとして失格になってしまいます。
簡単に100秒以内という話をしましたが、正確な試験方法の内容についてはこちらの通りです。
ほぐれやすさの試験方法の詳細
回転子を使い毎分600回転で攪拌している水中に114mm角の試験片を投入し、試験片の抵抗により回転数が一時的に約500回転に下降する。
試験片がほぐれるとともに回転数が上昇し、試験片の投入から540回転までに回復する時間を計測する。
試験を5回行いその平均値で表す。
ほぐれやすさの品質基準は100秒以内である。
*水温20±5℃
*回転子は直径35mm、厚さ12mmの円盤状のもの
トイレットペーパーが溶ける原理は?
トイレットペーパーが溶ける時間ということで触れてきましたが、では一体どのようにして水に溶けているのか不思議ですよね。
その原理ですが、実はトイレットペーパーは水に溶けているのではなくて、
というように言うのが正解です。
実はトイレットペーパーはパルプなどが素材となり、それが絡み合ってできてます。
それが水に触れることによって、その繊維がほぐれてバラバラになる。
その様子が水に溶けるような感じなので、このように表現されていますね。
トイレットペーパーの芯は溶ける?
トイレットペーパーは基本的には芯を中心にして、その周りに紙をまいてあるといった感じですよね。
この芯も水に溶けてくれると後に何も残らなくなりますが、残念ながらこの芯は溶けませんよね。
さすがにこの芯までは溶けないのですが、芯のない「コアレスペーパー」というのはあります。
よく子供が「芯を間違ってトイレに流した」なんてことがあってトイレを詰まらせることがありますが、芯なしならこの心配もありません。
例えば、この芯なしの商品
【エルヴェール(200m) 6ロール 芯なし古紙配合】
これは芯がなくすごく長いし、しかもコスパがかなり良くて経済的に見てもトップに近いです。
結構目安となる数字もあるので、ぜひ読んでみてください。
トイレットペーパーとティッシュの違い
よくトイレにはトイレットペーパー以外を流すと詰まりやすくなると言われますよね。
例えばティッシュとかですが、これもあまり多く流してしまうと詰まる可能性があります。
でも、ティッシュもトイレットペーパーも同じ紙なのに、どうしてティッシュは溶けにくいのか不思議ですよね。
ティッシュもトイレットペーパーも同じような素材なのですが、ティッシュにはこの繊維と繊維をつなぎ合わせるための材料(接着剤)の違いなどがあるようです。
だから水に浸けてもトイレットペーパーのように溶けにくいわけなんです。
ティッシュはこぼれた水を拭いたり汗を拭いたり、水に触れる機会も多くなる紙です。
だからそんなすぐに繊維がほぐれてしまっては、使い物にならないわけなんですね。
だからそのティッシュを多くトイレに流してしまうと、詰まりの原因になりやすいわけです。
トイレットペーパーで溶けやすい素材ってあるの?
トイレットペーパーの溶ける時間やその原理についてみてきましたが、溶けるというよりも「繊維がほどける」といった感じです。
そこで、このトイレットペーパーで溶けやすい素材ってあるんでしょうか?
家のトイレがよく詰まったりすると思う人は、
溶けにくい素材を使っているからなんじゃないの?
と思ってしまいますが、トイレットペーパーの素材を見ると、
- パルプ100%
- 再生紙使用
- 古紙配合
- エンポス加工(型押し)
- 柔軟仕上げ
といったようにいろんな表記がありますが、素材の面でいうと
パルプ100%、再生紙使用、古紙配合
といったところが対象となってきますね。
トイレットペーパーの素材の違い
トイレットペーパーの材料にはユーカリの木などから「バージンパルプ」を作り、洗浄や除塵などが加わりながらティシュやトイレットロールの原紙の製造ができています。
*バージンパルプとは、木を原料とし初めから紙の材料として作られた新しいパルプ
パルプ100%などの表記があるものはこういう流れで作られていますね。
一方の古紙配合などは、蒸気や苛性ソーダなどで叩解されて細かくし不純物などを取り除き、加工が加えられ再生パルプとなっています。
トイレットペーパーが溶けないから詰まるの?
トイレットペーパーがよく詰まるといった家だと、いったい何が悪いんだろうって考えますよね。
特にトイレットペーパー以外流していないのに詰まることがあります。
トイレが詰まる原因はいくつかありますが、その原因が
トイレットペーパーが溶けにくいんじゃないの?
こんなふうに考えてしまうことがあるかもしれません。
よく、再生紙のトイレットペーパーは詰まりやすい
などと言われることがあるし「そうなのか?」と思ってしまいますが、再生紙だからといって溶けないのでは販売できませんよね。
トイレの詰まりの原因
トイレが詰まるのは再生紙だからというのではなく、
- トイレットペーパーを流す量が多い(トリプルを使っている)
- 余計な節水術を使っている
- 海外製の物
といったことが多いです。
トイレットペーパーを流す量
トイレットペーパーの流す量というのは、シングルとダブルを比較すると
というような調査の結果と目安があります。
ですのでダブルを使っていると、シングルに比べ自然と流す量は多くなる可能性があるので、よく詰まる人はシングルに変えてみましょう。
余計な節水術を使っている
よく節水のためにと思ってペットボトルをタンクに入れたりする方法がありますが、水が少なくなったことできちんと流れないことがあります。
トイレの水を流す必要な量と合わなくなって詰まることも多いので、心当たりのある人は元に戻してみましょう。
海外製のトイレットペーパー
また、海外製など安価で売られているものは、水に溶けるのに時間のかかるものがあります。
というのも海外製はJIS規格ではないからですね。
大きさが違うものも多いですし、安いからと言って海外製に飛びつくのは、日本のトイレに合わない可能性があるので気を付けましょう。
普通に販売されているものでは、トイレットペーパーの溶けやすい、溶けにくいというのはあまり気にしなくてもいいと思います。
それよりも使う量やトイレに合った量の水を流しているか、という注意を向けた方がいいと思います。
あとがき
トイレットペーパーが溶ける時間や原理とはどうなっているのか。
また、トイレットペーパーの水に溶けやすい素材はあるのか。
再生紙とパルプ100%などの表記とトイレの詰まる原因、トイレットペーパーの溶ける時間やJIS規格などまとめましたがいかがでしたか。
トイレットペーパーもあまりに流す量が多いと溶けるまで時間がかかります。
またシングルよりもダブル、ダブルよりもトリプルとなると溶けにくくなる傾向なので気を付けてください。
そして、もしトイレが詰まった時はラバーカップを使って水が流れるように直しますが、その使い方などについて別のページでまとめているのでこちらも参考にしてください。
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