私たちの普段の生活の中で、文を書く時や話をするときに便利な
それぞれの言葉には、様々な意味が込められています。
あなたも思い浮かぶだけでいくつか出てきませんか。
そんな、四字熟語やことわざ、慣用句の中で今回見ていきたい言葉が、
画竜点睛(がりょうてんせい)
この言葉の意味をご存知でしょうか?
うさぎさんが珍しく料理を作ってくれるなんてうれしいね。何を作ってくれるんだい?
今日は味噌汁だよ。じゃあ作るね。
ん、あれ?
どうしたんだい、慌てて。
最後に入れる味噌がない・・・。
画竜点睛を欠くとはこのことだね。
「知っていて当たり前だ!」と、思われる人もいれば、「意外と知らなかった・・・。」と、感じる人もいるでしょう。
そこで今回は、この「画竜点睛」という言葉の意味についてまとめました。
また使い方や例文などと一緒に見ていきますので、一つここで賢くなっていきましょう!
画竜点睛の意味とは?
画竜点睛とは、
- 仕上げに最も重要なところに手を加えて、絵や文章など全体を生き生きさせること
- 最後の重要な仕上げ
このような意味があります。
それぞれの漢字に分けてみてみると
画竜:絵の中の竜
点睛:瞳を書き入れる
点睛の「点」は、入れる・点ずる
点睛の「睛」は、瞳
という意味になっています。
ここでよく間違えやすいのが、
画竜点晴
睛を「晴」と書いてしまうこと。
意味が全く違ってしまうので、書き間違いに注意してくださいね。
画竜点睛の語源
先ほどの意味にもあったように、
画竜:竜の絵
点睛:瞳を点ずる
これは中国六朝時代の画家であった張僧ヨウ(ちょうそうよう)が、安楽寺の壁に竜の絵を4匹かきました。
でも、その竜には瞳が書かれておらず、それを不思議に思った人々が尋ねると、「瞳を入れると竜が飛び去ってしまうから入れていない」と答えました。
人々はだれも信用せず、「本当かどうか瞳を書いてくれ」と無理強いし瞳を書かせたところ、本当に竜は壁を突き破って天に昇ってしまいました。
瞳を入れていない竜は、今でもそのまま残っていると言われています。
画竜点睛の使い方や例文は?
さて、この画竜点睛という言葉の使い方と、その例文についてみていきたいと思います。
画竜点睛という言葉の使い方は、
- 「画竜点睛を欠く」といった使われ方が非常に多い。
- 重要なことが抜けているときによく使われる。
こういったシーンで使いたい言葉です。
では、こんな場面を思い浮かべてみて、例文をいくつか作ってみました。
画竜点睛を使った例文は
- 誕生日パーティでケーキがないなんて、画竜点睛を欠いているとしか言いようがない。
- ある漫画家は瞳以外をアシスタントに書かせ、自分はまさに画竜点睛ともいうべき、瞳だけを書き入れてキャラを完成させている。
- 見た目もよく華やかで、出されるスピードも早く、しかも値段が安いのに、肝心の味が不味く画竜点睛を欠いた料理だった。
このような感じでしょうか。
重要な部分、またそれを欠いている様子が分かりますね。
画竜点睛の類義語は?
さて、この「画竜点睛」という言葉の意味とその例文について見てきましたが、この言葉と似ている類義語もいくつかあります。
一方で「画竜点睛を欠く」の類義語には
仏作って魂いれず:見た目はしっかりできているが中身が伴っていないこと
九仞の功を一簣に虧く(きゅうじんのこうをいっきにかく):事が成し遂げられるときに手を抜いてしまい失敗すること
こういった言葉が挙げられますね。
あとがき
画竜点睛とはどんな意味があるのか。
その語源や漢字、その使い方と例文を見てきましたがいかがでしたか。
さて、まとめとして画竜点睛を簡単にまとめますね。
意味仕上げに最も重要なところに手を加えて、絵や文章など全体を生き生きさせること
最後の重要な仕上げ
点睛開眼
一方で「画竜点睛を欠く」の類義語には
仏作って魂いれず:見た目はしっかりできているが中身が伴っていないこと
九仞の功を一簣に虧く(きゅうじんのこうをいっきにかく):事が成し遂げられるときに手を抜いてしまい失敗すること
誕生日パーティでケーキがないなんて、画竜点睛を欠いているとしか言いようがない。
今回紹介した以外にも、本当にたくさんの「四字熟語」「ことわざ」「慣用句」があります。
こういった言葉を使うことで、表現がしやすくなりますよね。
普段よく聞く言葉や初めて聞いた言葉も、改めてその意味や使い方を確認すると面白い発見があるものです。
そんな「四字熟語」「ことわざ」「慣用句」を、こちらでまとめて一つにしていますので、またよかったらのぞいて見て下さいね。
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