私たちの普段の生活の中で、文を書く時や話をするときに便利な
それぞれの言葉には、様々な意味が込められています。
あなたも思い浮かぶだけでいくつか出てきませんか。
そんな、四字熟語やことわざ、慣用句の中で今回見ていきたい言葉が、
漁夫の利(ぎょふのり)
この言葉の意味をご存知でしょうか?
だからこの最後の一つは僕のお菓子だって。
いやいや、食べすぎでしょ。
いらないなら、もらいま~す。うまうま。
・・・。
・・・、漁夫の利だ。
「知っていて当たり前だ!」と、思われる人もいれば、「意外と知らなかった・・・。」と、感じる人もいるでしょう。
そこで今回は、この「漁夫の利」という言葉の意味についてまとめました。
また使い方や例文などと一緒に見ていきますので、一つここで賢くなっていきましょう!
漁夫の利の意味とは?
漁夫の利とは、
このような意味があります。
ここでいう「漁夫」とは、魚を取って生活をする漁師のことで、「利」は利益や儲けのことを意味しています。
つまり、「漁師さんの利益」という意味になりますが、これだけでは何のことかわかりませんよね。
そこで、この言葉が生まれた語源を見ると、それが分かるようになります。
漁夫の利の語源
漁夫の利は中国の『戦国策・燕』から来ています。
むかし、シギというくちばしの長い鳥が、ハマグリの身を食べようと貝の中にくちばしを差し込みました。
すると貝が閉じてシギのくちばしを挟んでしまいました。
これでどちらも動けなくなってしまい、そこに偶然通りかかった漁師が苦労することなく、シギとハマグリを手に入れたのです。
このことから「漁夫の利」という言葉が生まれ、この語源のような意味となったわけなんですね。
この話を例えて、中国の戦国時代、燕の国を攻めようとしている趙に対し、燕の国を攻めないよう蘇代が説いた話から来ていると言われています。
「今、趙と燕とが争ったら、その隙に秦が漁夫と同じように利益を得ることになるでしょう」
と言って燕を攻めることを止めたそうです。
漁夫の利の使い方や例文は?
さて、この漁夫の利という言葉の使い方と、その例文についてみていきたいと思います。
漁夫の利という言葉の使い方は、
- 「漁夫の利を得る」「漁夫の利を狙う」といった使い方がされる
- 第三者は苦労をほとんどせず利益を得る
こういったシーンで使いたい言葉です。
では、こんな場面を思い浮かべてみて、例文をいくつか作ってみました。
漁夫の利を使った例文は
- 騎馬戦で2つの騎馬が争いあってるスキに、両方の騎馬から帽子を取って漁夫の利を得た。
- 漁夫の利を狙うために、2人が疲れて動けなくなるのを待った。
- 野党と新党が勝手に分裂したり不適切発言で信頼をなくしたため、与党がその漁夫の利を得てさらに票を集めた。
このような感じでしょうか。
利益を得た人は、とくに大したことはやっていないけど、なんだか得したなあって感じですね。
漁夫の利の類義語は?
さて、この「漁夫の利」という言葉の意味とその例文について見てきましたが、この言葉と似ている類義語もいくつかあります。
一攫千金
犬兎の争い
濡れ手で粟
二兎を追う者は一兎をも得ず
虻蜂取らず
あとがき
漁夫の利とはどんな意味があるのか。
その語源や漢字、その使い方と例文を見てきましたがいかがでしたか。
さて、まとめとして漁夫の利を簡単にまとめますね。
意味利益などをめぐって争いをしているところに、無関係の第三者が苦労することもなく利益を得ること
類義語一攫千金
犬兎の争い
濡れ手で粟
二兎を追う者は一兎をも得ず
虻蜂取らず
騎馬戦で2つの騎馬が争いあってるスキに、両方の騎馬から帽子を取って漁夫の利を得た。
今回紹介した以外にも、本当にたくさんの「四字熟語」「ことわざ」「慣用句」があります。
こういった言葉を使うことで、表現がしやすくなりますよね。
普段よく聞く言葉や初めて聞いた言葉も、改めてその意味や使い方を確認すると面白い発見があるものです。
そんな「四字熟語」「ことわざ」「慣用句」を、こちらでまとめて一つにしていますので、またよかったらのぞいて見て下さいね。
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