私たちの普段の生活の中で、文を書く時や話をするときに便利な
それぞれの言葉には、様々な意味が込められています。
あなたも思い浮かぶだけでいくつか出てきませんか。
そんな、四字熟語やことわざ、慣用句の中で今回見ていきたい言葉が、
臥薪嘗胆(がしんしょうたん)
この言葉の意味をご存知でしょうか?
去年はこの大会で負けたからね。今回はあれからかなり頑張ったし、絶対負けないよ。
そうだね。あれから臥薪嘗胆の思いでずっとやってきたからね。
ああ、もうあんな辛い練習やれって言われてももう無理だよ。
思い出しただけで頭が痛くなってきた・・・。
「知っていて当たり前だ!」と、思われる人もいれば、「意外と知らなかった・・・。」と、感じる人もいるでしょう。
そこで今回は、この「臥薪嘗胆」という言葉の意味についてまとめました。
また使い方や例文などと一緒に見ていきますので、一つここで賢くなっていきましょう!
臥薪嘗胆の意味とは?
臥薪嘗胆とは、
このような意味があります。
それぞれの漢字に分けて考えると、
臥薪:薪の上に寝る
嘗胆:肝をなめる
このような意味になります。
これだけでは少しわかりにくいので、臥薪嘗胆の語源を見ていきましょう。
臥薪嘗胆の語源
もともとは中国の春秋戦国時代に生まれた言葉で、相手に復讐するために苦労したことが元になった言葉です。
当時の越の王「句践」が呉の王「闔閭」を倒しました。
すると闔閭の子供であった「夫差」は復讐心を燃やし、薪の上で寝る(臥す)ことでその痛みに耐えて、それを復讐の心に変えていました。
そして夫差は句践を倒し、その復讐を成し遂げたのですね。
でも、負けた側の句践は生き延びて、こちらも悔しくてたまりません。
そのため、ときどき苦い肝(胆)を嘗(な)めて、その苦さを味わい敗れた悔しさを思い出していました。
そうして今度は句践が呉の国を滅ぼしました。
このことから「臥薪嘗胆」という言葉が生まれ、
という意味の言葉が生まれたわけなんですね。
臥薪嘗胆の使い方や例文は?
さて、この臥薪嘗胆という言葉の使い方と、その例文についてみていきたいと思います。
臥薪嘗胆という言葉の使い方は、
- 長い間苦労して、目的達成のために頑張る
- 「臥薪嘗胆の思いで~」「臥薪嘗胆する」などのように使うことが多い
- 長期間の苦労の時に使われることが多い。
こういったシーンで使いたい言葉です。
では、こんな場面を思い浮かべてみて、例文をいくつか作ってみました。
臥薪嘗胆を使った例文は
- この臥薪嘗胆の思いが、今の成功につながったと確信している。
- 必ずプロ野球選手になるという夢のため、臥薪嘗胆する。
- 今年の大会は負けで、次の大会は必ず勝つと臥薪嘗胆を誓う。
このような感じでしょうか。
長い間苦労して頑張るといった様子が感じられると思います。
強い意志が感じられますね。
臥薪嘗胆の類義語は?
さて、この「臥薪嘗胆」という言葉の意味とその例文について見てきましたが、この言葉と似ている類義語もいくつかあります。
座薪懸胆(ざしんけんたん)
漆身呑炭(しっしんどんたん)
呑炭漆身(どんたんしっしん)
あとがき
臥薪嘗胆とはどんな意味があるのか。
その語源や漢字、その使い方と例文を見てきましたがいかがでしたか。
さて、まとめとして臥薪嘗胆を簡単にまとめますね。
意味目的のために様々な苦労を重ねて耐えること
類義語座薪懸胆(ざしんけんたん)
漆身呑炭(しっしんどんたん)
呑炭漆身(どんたんしっしん)
この臥薪嘗胆の思いが、今の成功につながったと確信している。
今回紹介した以外にも、本当にたくさんの「四字熟語」「ことわざ」「慣用句」があります。
こういった言葉を使うことで、表現がしやすくなりますよね。
普段よく聞く言葉や初めて聞いた言葉も、改めてその意味や使い方を確認すると面白い発見があるものです。
そんな「四字熟語」「ことわざ」「慣用句」を、こちらでまとめて一つにしていますので、またよかったらのぞいて見て下さいね。
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