夏場が近づくと、毎年のようにどんどん増えてしまう熱中症。
そんな熱中症はなかなか自分では気づきにくい場合もあったり、なんとなく気づいていても、「大丈夫だろう」と思って無理してしまうときもあります。
熱中症は甘く見ていると、最悪の場合死に至るケースもあるので、変だと思ったらすぐに休むべきです。
この怖い熱中症になったら何をすることが大切なんでしょうか?
そこで今回は、熱中症を未然に防ぐための情報を頭に入れて置けるように、熱中症だと自分で気づくサインやなりやすい状況などをまとめました。
熱中症になったら何をする?
熱中症になったらどんなことをしなければいけないのか。
医師に診てもらう必要があったとしても、それまでにできる事っていくつもありますよね。
そんな熱中症の処置で一番最初にしておきたいことは、
体を冷やすこと。
外の日光に当たる場所ならまずは日陰にうつる事が大切ですし、家の中で起こった熱中症なら、窓を開けたりクーラーのかかっている部屋に移ったりなど、とにかく高温多湿の状況は避けましょう。
水分補給は自分でできるのであれば、こまめにとっておくことが良いですね。
そして、さらに意識があるかどうかの確認です。
他人が熱中症になったような症状を見せて、その人が自分で飲めるようなら水分補給をしたいところですが、場合によっては意識がはっきりしなかったりするときがあります。
そんな時に水分補給をさせようとして無理に飲ませると、誤嚥してしまう事も考えられるので、まずは体を冷やすということが先決だとされています。
意識があってまだ自分の事がわかるようであれば、水分補給などをしてもらって休んでもらうといいと思いますが、意識がない場合は救急搬送が必要になってきます。
また、意識があっても言葉がうまく話せていないとか、視界がハッキリしていない時は、あとで念のため病院に行った方が良いでしょうね。
熱中症になったら体を冷やす
熱中症になったら体を冷やすことが大切になってきますが、自分でできる状態なら日陰などに入るようにして休むのが良いですね。
ただ、他人が熱中症になったりして倒れたりしたら、まずは涼しい場所に移動させることが先決です。
そしてその後、衣服を緩めて風通しを良くしたり、扇風機やうちわなどで風を当てることも大切ですね。
あと、体を冷やすときには氷などがあれば積極的に使いたいところです。
体を冷やす際に気をつけることは、
- 首周り
- ワキの下
- 足の付け根の前面
こういったところに保冷剤や氷枕を、「タオルでくるんで当てる」のが効果的です。
熱ピタシートとかではこの役割は果たさない(体の芯から冷えない)ので、使わないようにしてください。
もし救急搬送が必要な場合でも、こうやって応急処置をしておけば助かる命の可能性もグッと高まるようです。
熱中症の応急処置
その熱中症の応急処置ですが、こちらの図を見てもらうと、その流れがハッキリしてわかりやすいと思います。
出典:「熱中症環境保健マニュアル:2-3 熱中症を疑ったときには何をするべきか」
(環境省)を加工して作成
http://www.env.go.jp/chemi/heat_stroke/manual/2-3.pdf
この流れを見ると、だいたいの感じがつかめると思います。
熱中症を知らせるサインは?
熱中症になったように感じたら、日陰に行ったりクーラーの効いた部屋など移ったりして、体を冷やすことが大切になってきます。
でも、その熱中症というもの自体が、いったいどんな症状なのかがわかりにくい人もいるんじゃないでしょうか。
そこで、「熱中症を知らせるサイン」にはどういったことがあるのかをまとめたいと思います。
熱中症の初期症状
- めまい
- 立ちくらみ
- 喉が渇く
- こむら返り
- 腹痛
- 手足などの痙攣
- 心拍数増加
- 顔色が悪くなる
これらの体の不調が出た場合は、熱中症のサインです。
自分で気づく熱中症のサインは、だいたいこういった初期症状があってのことだと思うので、まずはこの初期症状を覚えておくといいですね。
なんとなくわかるようなことが多いですが、
- こむら返り
- 腹痛
といったことも熱中症の初期症状では起こるそうです。
この辺も抑えておきたい熱中症のサインですね。
こういった熱中症のサインを超えて無理してしまうと、倒れてしまったり意識がもうろうとするかもしれません。
そうなると自分では、どうすることもできない状況になることがあります。
それは他人の状況を見ても同じことですよね。
他の人が炎天下で倒れたりしていたら、危ない状況だということはわかりますが、
ということに気づける場合と気づけない場合があります。
特に子供や高齢者は、自分の状態をはっきり伝えられないこともあります。
そんな人が熱中症になったらどうすればいいのか、また『熱中症かどうかのサイン』を見逃さずに、見守れるためのポイントは何なのか?
身近な人を守るために、あなたが知っておきたいことをこちらのページでまとめています。
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熱中症になりやすい状況は?
熱中症になったらして欲しい応急処置や、自分で気づくサインなど見てきましたが、そもそも熱中症にかかりやすい状況に長時間いることが問題となってくるわけです。
そんな熱中症になりやすい状況で真っ先に挙げられるのが、
熱中症になる原因には、大きくこの環境が関わっています。
ただ、これ以外にも、
- 大量の汗が流れているのに水分補給していない。
- 湿気の高い所に長時間いる。
- 体調不良で体が弱っている。
こういった原因も熱中症になりやすくしていると考えられています。
これらはすべて体の体温調節機能が正常に働かず、熱が体の中に溜まってしまうことで熱中症になることにつながっているのですね。
熱中症のメカニズム
そんな熱中症が起こる原因についてですが、そもそも熱中症になるのはどうしてかというと、この図のようなメカニズムが関係しています。
出典:「熱中症環境保健マニュアル:1-2 熱中症はどのようにして起こるのか 」(環境省)http://www.env.go.jp/chemi/heat_stroke/manual/1-2.pdf
そして、この上の図のように当てはまる場合は、全て熱中症の原因になる可能性があるということになるのです。
ですので、こういった環境が揃ってしまえば、実は冬場でも「かくれ脱水」などが原因の熱中症が起こってしまいます。
体調不良が熱中症になりやすいとは?
さて、高温多湿の環境が熱中症になりやすい状況ということは、なんとなく感じていたことだと思います。
水分補給をしないということも感覚的にはわかりますよね。
でも、体調不良が熱中症になりやすい状況を作るというのは、聞きなれない人もいるかもしれません。
熱中症の原因は、
つまり体調が悪くて体がうまく機能しない時も、熱中症の恐れがあるというのです。
他にも持病を持っていたりだとか、暑さに慣れていない人など、こういった人も熱中症になりやすいと言われています。
熱中症になりやすい人
脱水状態にある人
高齢者
肥満の人
過度の衣服を着ている人
普段から運動をしていない人
暑さに慣れていない人
病気の人、体調の悪い人さらに知っておきたいことは、心臓疾患、糖尿病、精神神経疾患、広範囲の皮膚疾患なども「体温調節が下手になっている」状態であるということです。
心臓疾患や高血圧などで投与される薬剤や飲酒も自律神経に影響したり、脱水を招いたりしますから要注意です。
出典:「熱中症環境保健マニュアル:1-2 熱中症はどのようにして起こるのか 」(環境省)
http://www.wbgt.env.go.jp/pdf/envman/full.pdf
環境もそうですが、その人の状態や行動が熱中症になりやすい状況を作っている場合もあるので、当てはまっている場合は注意して欲しいですね。
あとがき
熱中症になってしまったら何をすればいいのか。
自分で気づけるような熱中症のサインやなりやすい状況にはどんなことが考えられるのかをまとめましたがいかがでしたか。
今回の内容をまとめると、
熱中症になったら何をするか。- 涼しい場所に避難する。
- 体を冷やす。
- 水分補給をする。
まずは、体を休めることが大切になりますね。
もし他人が熱中症で倒れたりしたら、涼しい場所に移し体を冷やすということは同じですが、水分補給は意識があるかどうかで判断しましょう。
意識がない時は救急搬送も必要になりますが、体を冷やすことは応急処置としてやっておきたいですね。
自分で熱中症だと気づくサインはたくさんあるので、体の不調を感じたら無理はしないこと。
また、熱中症になりやすい状況は基本は高温、多湿の場所です。
体調不良も熱中症になりやすい原因に含まれるので、普段からの健康管理には注意しておきたいですね。
夏は熱中症や紫外線、夏バテなど、体に負担のかかる悩みが多いです。
そんな夏場の気を付けたいことを、こちらのページでまとめています。
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