全国的に8月にはお盆を迎えます。
お盆の期間には、亡くなられたご先祖さまをこの世にお迎えし、供養することでご先祖さまや故人を偲ぶといった意味があります。
では、2024年のお盆の期間はいつからいつまでなのか?
また、北海道や関東、関西、九州など、地方によってお盆の時期が違ったりした経験を持つ方もいると思います。
私は関西生まれの関西育ちです。
私の友人の中に九州出身の人がいますが、以前こんなやりとりをしたのを覚えています。
私:「8月はお盆の時期やから、墓参り行かんとなあ。」
友人:「は? お盆って7月っしょ?」
私:「いやいや、8月に決まってるやん、何言うてんの?」
友人:「な~に言うとっとか?7月に決まっとるばい。」
私:「ネットで調べればわかることやわ。」
友人:「よかろうもん」
私、友人:「う~ん・・・。」
最終的にふたりともしぶしぶ納得した形になりました。
こうなった理由について見ていきましょう。
お盆の期間は2024年だと?
まず、お盆休みの期間についてですが、全国的にお盆休みとなって連休になるのが、
8月13日~8月16日
となります。
ですので、この時期をお盆と思われている人は多いですし、私もそうでした。
お盆の期間としては、
「8月13日~8月16日」を指し、
2024年では8月13日(火)~8月16日(金)となっています。
ただしこれは、
「新暦」
を元にした場合の期間になります。
実はお盆には、
- 「旧暦」
- 「新暦」
- 「月遅れ盆」
この3つのお盆の期間があり、それぞれの時期はこのようになっています。
3つのお盆の期間とはいつ?
どうしてこんなふうに分かれてしまっているのでしょうか?
これは簡単に言うと、明治時代に新暦を取り入れたときに、新暦の7月にお盆をするようにスタートしたのですが、元々の期間のまま8月にお盆を迎えている地域が多く残っていたのです。
これによって「二つのお盆」がはじまりました。
実は元々は7月15日辺りだったのですが、7月の時期は農作業で忙しすぎて
お盆どころではなかったのです。
ですので、月遅れの盆として、
ひと月遅れの「8月15日ごろ」
に行われている地域がかなり多かったのです。
「旧盆」とは旧暦である太陽太陰暦で7月15日が中心なのですが、この「旧盆」は新暦と対応していませんから、新暦の8月上旬から9月上旬までの間を毎年移動しています。
- 2021年なら新暦8月20日が旧暦7月15日
- 2022年なら新暦8月10日が旧暦7月15日
- 2023年なら新暦8月30日が旧暦7月15日
- 2024年なら新暦8月18日が旧暦7月15日
- 2025年なら新暦9月5日が旧暦7月15日
- 2026年なら新暦8月27日が旧暦7月15日
- 2027年なら新暦8月16日が旧暦7月15日
という風に移動しているのです。
だから、「旧盆」と「月遅れ盆」が時期的に同じ期間に近いので、ごっちゃになって「旧盆=月遅れ盆」と言っている人もいますが、中身は全く違います。
こんな風に、期間としては7月15日を中心にしたお盆と、8月15日を中心としたお盆の2つの期間があるわけなのですね。
ですので、当時友人とお盆について会話していたとき、このことを知って「どちらも間違いではない」ということで勉強になりました。
お盆の期間っていつからいつまでなの?
お盆の期間がいつからいつまでというのは、上でも説明したとおり、
7月13日~7月16日
8月13日~8月16日
この2つの期間があります。
一般的にお盆がいつから始まるのかと聞かれると、7割方は8月15日を中心とした期間を思い浮かべるようですね。
ただし、今も旧盆の時期を取り入れている地域もあり、岐阜県や東京などの一部の地域では、8月1日からの地域もありますし、沖縄の方では8月20日前後からお盆の期間に入るといった地域もあります。
このように、
いつからお盆の期間か?
という質問には地域差があるので、その地域のお盆の期間に従うのが良いと思われます。
では、北海道から沖縄まで、お盆がいつから始まるのかといった地域性はどのように違うのか?
ということを次にまとめてみました。
お盆の期間 北海道などの地域による違いは?
お盆の期間について、北海道や東京などの地域性はどのように違うのか?
ということをまとめてみました。
東京や埼玉などの関東地方をはじめ、北海道や東北地方、関西地方の大阪や九州地方など、それぞれの地域のお盆の期間がいつなのかを分けてみました。
東京の都心部では、天皇と同じ土地に住んでいるということもあり、政府の方針であった新暦には従うといった傾向が強かったのですが、地方では生活(農作業)のほうが重視され、月遅れの盆として8月の期間に営まれている地域が多かったようです。
ですので、今でも東京都を中心とした南関東では、7月にお盆が行われている地域があります。
静岡旧市街地、函館、金沢旧市街地なども、この期間にお盆を迎えている地域があるようです
一方の京都や大阪などの都市部が7月盆で営まないのは、祇園祭や天神祭りが新暦7月の盆時期に移行して固定したために、余裕がなくなったためという説が有力です。
北海道や関東地方の東京をはじめ、関西地方の大阪や九州地方の福岡、沖縄などの地域はどうなのかも、なんとなくこれでわかると思います。
北海道や東京を見てもわかるように、同じ県・地方でも都市や郊外、北と南でお盆の期間が分かれているような地域もたくさんあります。
ですので、ひとくくりにして、
「この地方のお盆の期間はこの時期」
というのは、なかなか一言で言うのは難しいですね。
あとがき
このように、お盆の期間がいつからなのかは、ある程度は現在では決まっています。
でも、地域性もあるために一言では難しい面がありますね。
私と友人のやりとりの中でも、こういった地域性の違いがお盆の時期・期間の認識のズレとしてあったのですね。
このような地域性があるのは面白い発見でした。
そんなお盆ですが、きちんとした意味や由来はご存知ですか?
このお盆の期間の違いも興味深かったですが、お盆ができた由来やその意味を知ると、お盆の1つ1つの行事がもっと身近に感じられますよ!