私たちの普段の生活の中で、文を書く時や話をするときに便利な
それぞれの言葉には、様々な意味が込められています。
あなたも思い浮かぶだけでいくつか出てきませんか。
そんな、四字熟語やことわざ、慣用句の中で今回見ていきたい言葉が、
井の中の蛙(いのなかのかわず)
この言葉の意味をご存知でしょうか?
いやあ、今日は絶好調だね。走るのだったら誰にも負けないね。
確かに今日は速かったけど、ネコさんとどっちが速いかな。
いやあ、良い勝負はすると思うけど僕が勝つね。
ぼく、この前、ぶっちぎりでチーターさんに負けたよ。
・・・・。
うさぎさん、井の中の蛙だったね。
「知っていて当たり前だ!」と、思われる人もいれば、「意外と知らなかった・・・。」と、感じる人もいるでしょう。
そこで今回は、この「井の中の蛙」という言葉の意味についてまとめました。
また使い方や例文などと一緒に見ていきますので、一つここで賢くなっていきましょう!
井の中の蛙の漢字や意味とは?
井の中の蛙とは、
このような意味があります。
井の中の蛙をそれぞれで分けてみていくと、
井:井戸
蛙:カエル
蛙(かわず)とは、昔のカエルの呼び方です。
つまり、井戸の中のカエルという意味ですね。
このことわざは「井の中の蛙」という言葉で使われることが多いですが、実はこの後に
といったように続きます。
井の中の蛙の後に続く「大海を知らず」
大海を知らずとは、
つまりここでは、世界、世間のことを指しています。
これを繋げて、
井の中の蛙大海を知らず
本来はこのようなことわざですが、「井の中の蛙」だけで意味が通じるため、「大海を知らず」の部分は省略されることも多いですね。
閉じこもって広い世界のあることを知らない、狭い知識にとらわれてしまい大局的な判断のできないことわざです。
さらにこの言葉には続きもあったようで、
これは日本独自でいつの頃からか生まれた続きの言葉のようです。
これは、
広い世界のことを知らず、自分の知っている範囲でしか知識がないが、それを追求することでより深い知識を得ることができる。
つまり、専門性の高い高度な知識を身に着けたというような、日本の職人気質を思わせるような言葉へとつながっています。
井の中の蛙の語源は?
中国の『荘子・秋水』に、
井の中の蛙には海のことを話してもわからないし、夏の虫には氷のことを話してもわからない。
それは、どちらも狭い環境にしか身を置かないため、視野の狭い知識しか持ち合わせていないからだ。
あなたは大きな海を見ることで愚かさを知り、物事の真理を知ることができた。
これが伝わってこのようなことわざになったと言われています。
井の中の蛙の使い方や例文は?
さて、この井の中の蛙という言葉の使い方と、その例文についてみていきたいと思います。
井の中の蛙という言葉の使い方は、
- 自分の知識だけでしか判断しない。
- たくさんの物事や選択肢があることを分かっていない
- 世間知らず
こういったシーンで使いたい言葉です。
では、こんな場面を思い浮かべてみて、例文をいくつか作ってみました。
井の中の蛙を使った例文は
- こんな小さな大会で天下を取ったような振る舞いをしていて、まるで井の中の蛙だ。
- 壁の向こうに「海」という大きな水溜りがあると知ったら、自分の存在が井の中の蛙ということに気づかされた。
このような感じでしょうか。
悪い意味で使われることが多く、いい意味で使われるときは少ないですね。
井の中の蛙の類義語は?
さて、この「井の中の蛙」という言葉の意味とその例文について見てきましたが、この言葉と似ている類義語もいくつかあります。
- 針の穴から天を覗く
- 夜郎自大
- 夏の虫氷を笑う
これらが意味としてよく似ていると思います。
あとがき
井の中の蛙とはどんな意味があるのか。
その語源や漢字、その使い方と例文を見てきましたがいかがでしたか。
さて、まとめとして井の中の蛙を簡単にまとめますね。
意味広い世界のことを知らず、自分の知っている範囲でしか知識がない
補足井の中の蛙大海を知らず、されど、空の深さ(青さ)を知る
といった日本独自で付け加えられた言葉もある。
使い方・例文こんな小さな大会で天下を取ったような振る舞いをしていて、まるで井の中の蛙だ。
今回紹介した以外にも、本当にたくさんの「四字熟語」「ことわざ」「慣用句」があります。
こういった言葉を使うことで、表現がしやすくなりますよね。
普段よく聞く言葉や初めて聞いた言葉も、改めてその意味や使い方を確認すると面白い発見があるものです。
そんな「四字熟語」「ことわざ」「慣用句」を、こちらでまとめて一つにしていますので、またよかったらのぞいて見て下さいね。
関連ページ