手紙

前略の結びは草々、早々?敬具やかしこは使わない?例文は?

2017年4月24日

前略 草々

手紙の書き出しには「前略」を使うことがありますよね。

その前略の結びは

  • 草々なのか?
  • 早々なのか?

ちょっとややこしくなっている人もいると思います。

 

今回は、この前略の結語についてのお話を中心に見ていこうと思います。

また、前略に対して結語には敬具やかしこは使わないのか、例文などといっしょに見ていこうと思います。

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前略の結びは草々、早々?

手紙の書き出しに、頭語として前略を使うケースがありますが、この場合の結語について、

  • 草々なのか?
  • 早々なのか?

ちょっとややこしくなっている人もいると思いますが、

この前略に対しては「草々」を使うことが一般的となっています。

 

本来であれば「前略」に対する結びは「草々」とするのが一般的ですが、でも「早々」が使われる場合もあるようです。

その理由としては、

  • 読みが同じ(そうそう)
  • 字体も草かんむりがあるかないかの違いだけ

 

書籍などを見ても、この早々が入っているケースもあることから使われているような気配もあります。

ただ、無難にいくなら「草々」のほうが間違いないですね。

 

補足

ちょっとあいまいな表現になってしまいましたが、同じ前文を省略する「冠省」という頭語の時に「早々」を使う場合も目にすることがあるからです。

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前略の結びに敬具、かしこは使わない?

さて、前略の結語には草々が使われるという説明をしました。

こういった組合せには、

  • 拝啓-敬具
  • 拝復-敬具
  • 謹啓-謹言
  • 急啓-草々
  • 前略-草々

といったように他にもあります。

では、前略の後に「敬具」というような言葉を使ってはいけないのでしょうか?

前略や草々の意味

そこで必要となってくるのが、

check001  前略や草々、敬具の意味

ということになってきます。

 

前略の意味は

「前文を略す」

という意味で、挨拶の部分をすべて飛ばしいきなり本題に入ります。

だから、

  • 近しい友達などに送るプライベートなケース。
  • お見舞いの手紙で冒頭の時候の挨拶が不要なケース。
  • 苦情の手紙

こういった時に前略が使われることが多いです。

 

それを締めくくる結語として「草々」が使われるわけですが、「草々」とは、

「取り急ぎ失礼しました。」

という意味になります。

意味を考えると、前略とのセットがしっくりときますよね。

詳しくはこちらでも解説しています。

関連ページ

前略ってどんな意味なの?その使い方や結語にくる言葉は?書き方

 

敬具の意味とは?

では、敬具という言葉を前略の後で使っちゃダメなのか?

というのも、「敬具」という結語の意味を見ていけばわかってくると思います。

敬具の意味は、

「つつしんで申し上げます。」

ということで、敬意をあらわして結ぶと言う意味が込められているのですね。

 

もし、前略のあとに敬具としてしまうと、

前略:「取り急ぎ用件から入ります」
敬具:「つつしんで申し上げました」

 

前と後ろで文脈がおかしくなりますよね。

 

そういう意味で、こういった頭語と結語はセットになっていることが多いんですね。

 

前略の結びにかしこは使わない?

さて、手紙の最後に

かしこ

と書いて文を締めるような形もよく見受けられますが、実は前略でも結びにかしこは使えます。

というのも「かしこ」の意味が「かしこまる」の同源であり、相手への敬意を表していることになるんですね。

 

他にも

  • 「恐れ多い」
  • 「かしこまり申し上げます」
  • 「これで失礼いたします」

このような意味も持っているようです。

ですので、前略にも使えますが、拝啓や拝復、謹啓などすべての頭語に使うことができる便利な言葉なんですね。

 

ただ、この「かしこ」は女性特有の言い回しであって、男性が使うことはないと考えておくといいと思います。

また、ビジネスの場面などでも避けたほうが無難です。

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前略と草々をつかった例文って?

では、この前略と草々を使った分がどのようになるのか、一つ例文を用意してみました。

 

前略

先日はご丁寧なお手紙ありがとうございました。

新しいお仕事は今の○○さんにとってはピッタリのようですね。

○○さんから頂いた転職のお誘いですが、今の仕事には不満なくやりがいも感じてますので、せっかくのお誘いですが見合わせたいと思ってます。

お力になれず申し訳ございませんが、何卒ご理解いただきたいと思います。

ますますのご活躍をお祈りしつつ、取り急ぎお返事まで。

草々

 

このような感じですね。

 

前略の後は時候の挨拶は省略し、いきなり本題へと入っています。

そして最後に「草々」という言葉を入れて文章を締めくくります。

 

使い方としてはそれほど難しいことはないと思うので、機会があれば使うようにしてください。

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頭語と結語の種類や組み合わせ

手紙の書き出しで使われる前略の結びは草々なのか、早々なのか。

また敬具やかしこといった結語は使えないのかなど、例文も見ながらまとめましたがいかがでしたか。

 

ちなみに、頭語と結語の種類や組み合わせですが、一覧にしてまとめて見ると全体が見れてわかりやすいと思います。

 

手紙の種類 頭語 結語
一般的な手紙
(往信)
拝啓
拝呈
啓上
一筆申し上げます
(女)
敬具
敬白
拝具
かしこ
(女)
一般的な手紙
(返信)
拝復
復啓
お手紙拝見いたしました
(女)
敬具
敬答
かしこ
(女)
お返事まで
(女)
丁寧な手紙
(往信)
謹啓
謹呈
恭啓
謹んで申し上げます
(女)
謹言
謹白
敬白
かしこ
(女)
丁寧な手紙
(返信)
謹復
謹答
お手紙謹んで拝読いたしました(女)
謹言
敬白
かしこ
(女)
急ぎの手紙 急啓
急白
急呈
取り急ぎ申し上げます
(女)
敬具
不一
不備
かしこ
(女)
初めての手紙 謹啓
拝啓
恭啓初めてのお便りを差し上げます
(女)
謹言
敬白
敬具
かしこ
(女)
前文省略の手紙 前略
冠省
略啓
前略ごめんください
(女)
草々
早々
不一
かしこ
(女)
すぐ再び出す手紙 再啓
再呈
追啓
重ねて申し上げます
(女)
謹言
敬白
敬具
拝具
かしこ
(女)

 

*(女)は女性の言い回し

このように手紙の種類によって頭語と結語を使い分けてもらうといいと思います。

結語の「かしこ」は女性特有の言い回しで、どのケースでも使えるので便利ですが、それでもビジネスの場面などはふさわしくないと思うので気を付けて下さい。

 

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