夏を迎えると毎日の厳しい暑さで、親しい友人や普段お世話になっている人の安否が気になるところだと思います。
そんな夏の時期に日本には、「暑中見舞い」という形でお便りを出す習慣がありますよね。
今年の夏は、
ふらっとそんな気分になっても、いざ書こうとしたときに、
暑中見舞いの書き方ってどうすればいいんだろう?
初めてだったりすると、なかなか前に進まないかもしれません。
また、友達には書いたことはあるけれど、
- 上司やビジネスの場合はどう書けばいいんだろう?
- お世話になった先生にはどう書けば失礼が無いんだろう?
こういう場合もありますよね。
そこで今回は、暑中見舞いを友だちに送る場合の書き方をはじめとして、上司やビジネス、先生に送るときの書き方と、それぞれ例文を交えながら見ていきたいと思います。
暑中見舞いの書き方で友達に送る場合は?
さて、暑中見舞いを友達に出すときの書き方ですが、基本的には年賀状のように改まったものでもないので、色々なことを書いても大丈夫だと思います。
とはいっても、どんなことを書いたらいいのか迷うかもしれないので、ある程度の形は欲しいですよね。
ですので、暑中見舞いの基本的な形としては、次のような形ですね。
- 暑中見舞いの挨拶
- 時候の挨拶、相手の安否をたずねる言葉
- 自分の近況を伝える言葉
- 相手の健康や無事を祈る言葉
- 後付(日付、差出人名)
この形にのせて書いていくと、バランスよくなると思います。
では、それぞれについて暑中見舞いの書き方を見て行きましょう。
1.暑中見舞いの挨拶
「暑中お見舞い申し上げます。」
だいたいはこの挨拶から始めればいいと思います。
必ず、暑中「お」見舞い
この「お」を忘れないようにしましょう!
2.時候の挨拶、相手の安否をたずねる言葉
この時期は熱いので、ますます暑くなっていく時候について触れたら、相手の事を考えて気遣う言葉を添えましょう。
- 「盛夏の候、ご無沙汰してますがお元気でしょうか。」
- 「炎暑の候、お変わりなくご活躍のこととお喜び申し上げます。」
- 「酷暑のみぎり、皆様お健やかにお過ごしでしょうか。」
- 「太陽がまぶしい季節。暑さもいっそう厳しくなってまいりましたが、お変わりありませんか。」
- 「暑い毎日が続きますが、皆様お変わりありませんか。」
- 「梅雨も明け本格的な夏となりましたが、お元気ですか。」
- 「今年は冷夏とのことで、例年になく過ごしやすい日々が続いておりますが、いかがお過ごしですか。 」
などといった感じでしょう。
3.自分の近況を伝える言葉
相手のことを伺ったら、次は「自分の近況」などを報告しましょう。
- 「私もおかげさまで家族一同元気に過ごせています。」
- 「こちらは相変わらずの忙しさですが、なんとか元気でやっております。」
- 「今、旅行先の北海道からお便りをさせて頂いています。」
など、自分の近況を書くことで、
といった、あなたの状況を伝えることができます。
親しい間柄なら共通の話題などを入れてもいいですね。
4.相手の健康や無事を祈る言葉
挨拶や近況報告も済んだら、次は相手の健康、無事を祈る言葉で締めくくっていきます。
- 「暑さもこれからが本番ですので、くれぐれもお気をつけ下さい。」
- 「暑い日が続きますが、お体に気をつけて夏を楽しんでね。」
- 「今年は例年にない暑さとか、くれぐれもご健康にご留意ください。」
- 「まだまだ猛暑の日々です。皆様、夏風邪など召されませんように。」
- 「楽しい夏休みをお過ごしください。お体に気を付けて。」
一年の中で、夏は一番暑い時期なので、
これによって、「暑中お見舞いとしての意味」が出てくるので、必ず文中に入れて下さいね。
5.後付(日付、差出人名)
日付けを書く場合には
というような正確な日付けは省略できて
などと書きます。
「令和○○年 盛夏」
「令和○○年 7月」
こんな感じですね。
暑中見舞いの書き方はだいたいこのような流れです。
後はこれらを組み合わせて、文章を作っていけば大丈夫だと思います。
では、どんな感じになるのか一つ例文として作ってみました。
友達に送る暑中見舞いの例文
暑中お見舞い申し上げます。
暑い毎日が続きますが、皆様お変わりありませんか。
こちらは相変わらずの忙しさですが、なんとか元気でやっております。
以前、○○さんとの会話の中で紹介された中華料理のお店にも行ってきました。
お話の通り雰囲気もよくて、出てくる料理すべておいしかったです。
今度、ぜひご一緒したいですね。
まだまだ暑さが続く気配ですので、お体に気を付けてお過ごしください。
令和○○年 盛夏
このように友達に送る暑中見舞いなので、共通の話題も入れながら書いていければいいと思います。
では次に、「上司に送る場合」について見ていきましょう。
暑中見舞いの書き方で上司に送る場合は?
先ほどの友達に送る場合とは違って、書き方には失礼の無いようにしていかないといけませんよね。
あんまりガチガチになるのもどうかと思うし、上司との関係性もあると思います。
わりとフレンドリーな関係ならそこまでかしこまることはないとは思いますが、最低限抑えるところは守っておきたいですね。
まずは、一つ例文を作ってみましたので、そちらから見てもらう方がわかりやすいと思います。
上司に送る暑中見舞いの例文
暑中お見舞い申し上げます。
梅雨も明け、日ごとに炎暑が増しております。
夏の休暇に花火のお誘いをいただきましてありがとうございます。
おかげ様で妻と子供も今から大変楽しみにしています。
しのぎがたい暑さが続きますが、○○課長とご家族の皆様のご健康をお祈り申し上げます。
令和○○年 盛夏
上司に送る場合、普段会社で顔を合わせていることが多い場合は
- お元気ですか。
- お変わりございませんか。
こういった言葉は省略していいと思います。
もし入れるのであれば、
*清祥・・・健康や無事を祝う言葉
これぐらいの表現のほうがいいかもしれませんね。
あとの書き方で注意したいのは、丁寧な言葉を心がけて失礼の無いようにすることですね。
いくら年が近い上司のような場合でも、相手は上の立場の人なのでマナーは守っておきたいところです。
ビジネスで送る暑中見舞いの例文
会社関係で言うと、ビジネスの場面で送る暑中見舞いもありますよね。
こちらも例文を一つ用意したので見ていきますね。
暑中お伺い申し上げます。
日頃は格別のご厚情を賜り誠にありがとうございます。
酷暑の折柄、貴社ご一同様のご健勝をお祈りいたします。
さて、弊社では下記の予定で夏期休暇を実施させていただきますので、甚だ勝手ではございますが、何卒ご了承の上今後ともよろしくお願い申し上げます。
お盆休みのお知らせ 八月十三日~十五日
令和○○年盛夏
取引先の相手に送るケースを想定して用意しましたが、こういった暑中見舞いを利用して休暇のお知らせも一緒に送るなどができますね。
ビジネスの場合には結構堅い感じになると思いますが、無難なこのくらいの形でまとめるくらいがいいのではないでしょうか。
暑中見舞いの書き方で先生に送る場合は?
先生に送る場合には、いくつかの状況が考えられますよね。
例えば、
- 恩師にあたる人で、在学中にお世話になった人や習い事の先生など。
- 学校の先生で、現在在学中の小~大学生など。
それぞれの立場によってちょっと書き方も変わってくるかもしれませんが、どれも共通しているのは
ですので、上司に宛てた暑中見舞いの書き方と同じく、失礼が無いようにしたいですね。
在学中の学生であれば夏休み中であると思うので、夏休みの出来事や予定などを書くのもいいと思います。
では、この2つのパターンでどんな暑中見舞いの書き方になるのか、例文を用意しました。
先生(恩師)に送る暑中見舞いの例文
暑中お見舞い申し上げます。
盛夏の候、ますますご壮健のこととお慶び申し上げます。
こちらはおかげさまで暑さにも負けず、家族一同元気に過ごせております。
これまで長らく一線は退いておりましたが、今年の夏から来年の大会に向けてブランクを埋めるべく特訓を再開いたしました。
以前お話をさせていただいたように、再び先生にはご指導をお願いすることがあるやもしれませんが、よろしくお願い申し上げます。
暑さもこれからが本番とのこと。くれぐれもご自愛くださいませ。
令和○○年 盛夏
学校の先生に送る暑中見舞いの例文
しょちゅうおみまいもうしあげます。
あつい日がつづきますが、お元気ですか。
ぼくはお父さんとお母さんといっしょに、海でいっぱいおよぎました。
先生もいっぱいおよいでください。
また学校でいろいろおしえてください。よろしくおねがいします。
令和○○年 7月
*小学生低学年を想定して作っています。
先生でも立場によっていろいろ変わると思うので、それぞれの関係性でうまい言葉の使い方も選んでいくことが必要になると思います。
とはいっても、そこまでガチガチの堅い文章にならなくてもいいと思うので、最初の時候の挨拶と結びの部分で締めておけば、変な書き方にはならないと思いますよ。
このように友達、上司や先生、ビジネスの場面でどのように暑中見舞いを書くのか見てきましたが、もっといろんな例文を見たい方は、こちらのページをご覧ください。
関連ページ暑中見舞いを友達に送る場合の例文は?上司や先生、ビジネスでは?
それぞれの場合で幾つか例文を用意しているので、参考にしながら自分流にアレンジしてくださいね。
あとがき
暑中見舞いを友達に送る場合の書き方をはじめ、上司や先生、ビジネスの場合も含めて見てきましたがいかがでしたか。
基本的な書き方は、誰に送る場合もそこまで変わりありませんが、目上の人やビジネスの場合ではちょっと丁寧な言葉を選ぶのが必要ですね。
そのため、ちょっと堅苦しい文章になるのは仕方がないかもしれません。
友だちに送るときは、ある程度自由な形でいいと思います。
そんな暑中見舞いですが、実は送る時期がきちんとあります。
極端に言うと、もう秋になっているのに暑中見舞いを送っていたら変ですよね。
その暑中見舞いの時期は、
この約1ヶ月間ということは覚えておきましょう。
また、相手から暑中見舞いが送られてきて、その返事を送る時期もこれと一緒です。
もし、この期間中に相手に届かないようであれば、
残暑見舞い
という形で送るようにしましょう。
この暑中見舞いの時期がいつからいつまでなのかは大切なので、覚えておくようにしてくださいね。