私たちのふだんの生活の中で、文を書く時や話をするときに便利な
それぞれの言葉には、様々な意味が込められています。
あなたも思い浮かぶだけでいくつか出てきませんか。
そんな、四字熟語やことわざ、慣用句の中で今回みていきたい言葉が、
一朝一夕
この言葉の読み方や意味をご存知でしょうか?
これは、一朝一夕(いっちょういっせき)と読みますね。
プロ野球選手の守備ってすごくうまいよね。
そうだね。簡単にやってるように見えるけど、一朝一夕では身につかないよね。
ひよこさん、ぼくの守備みてよ!
どうかな・・・、あ、・・・。
・・・、まだまだ練習が必要だね。
「知っていて当たり前だ!」と、思われる人もいれば、「意外と知らなかった・・・。」と、感じる人もいるでしょう。
そこで今回は、この「一朝一夕」という言葉の意味についてまとめました。
また使い方や例文、類義語や対義語などといっしょに見ていきますので、一つここで賢くなっていきましょう!
一朝一夕の読み方は?
一朝一夕という四字熟語の読み方は、
一朝一夕(いっちょういっせき)
このように読みます。
「いっちょういちゆう」ではありません。
ここでややこしいのは、「一夕(いっせき)」ですよね。
夕食や夕日などの漢字に使われる「夕(ゆう)」ですが、ここでは「夕(セキ)」と読みます。
一朝一夕の言葉の出典は、「易経」(坤・文言伝)と呼ばれる書物なのですが、ここでは、漢字をすべて音読みするために「夕(ゆう)」ではなく「夕(セキ)」と読むようです。
「朝(あさ)」もここでは「朝(チョウ)」と、音読みになっていますね。
一朝一夕の意味は?
一朝一夕の意味は、
- 少しの時間、期間
- ほんのわずかな時間のたとえ
このような意味になっています。
- 一朝:ひと朝
- 一夕:ひと晩
この2つの意味をあわせて、短い時間のことを表しているのですね。
一朝一夕の使い方は?
さて、この一朝一夕という四字熟語ですが、
- テスト勉強なんて一朝一夕でできた。
- 一朝一夕でお金が手に入った。
こんな使い方はあまり聞かないと思います。
というのも、一朝一夕という言葉は、一般的には「否定文に使われる」からなんですね。
これは一朝一夕でできることではない。
こんな使い方が多いですね。
一朝一夕を使った例文は?
一般的に否定の形で使われる
「一朝一夕」
この言葉を使っていくつかの例文を作ってみました。
一朝一夕の例文
- 大好きなお笑い芸人さんは、みんな「芸歴○十年~」といった人が多いな。お笑いの経験や引き出しも、一朝一夕で身につくものじゃない。
- この事件はいろんな人が絡みすぎて、一朝一夕じゃ解決しないだろう。
- テレビに出てくる社長さんとかの話を聞くと、いろんな苦労をして一朝一夕ではお金持ちになっていないことを痛感させられる。
このような感じでしょうか。
気を付けたいのは、否定の形で使うことと、副詞の形で使われることが多いということですね。
だいたいがこういった形になっていると思います。
一朝一夕の類義語は?
さて、この一朝一夕という言葉の読み方や意味、その使い方や例文について見てきましたが、この言葉と似ている類義語もいくつかあるので紹介しておきますね。
一旦(いったん):ひとたび、ひとまず、一度、一時的に、しばらくの間
このような意味があり、一朝(いっちょう)のように、少しの時間をさす言葉として使われます。
なので、この一旦一夕も同じような意味の言葉になります。
あとがき
今回は四字熟語の一朝一夕の読み方や意味、そしてその使い方や例文について見てきましたがいかがでしたか。
さて、まとめとして一朝一夕を簡単にまとめますね。
少しの時間、期間、ほんのわずかな時間のたとえ
補足一朝一夕(いっちょういっせき)と読み、「いっちょういちゆう」ではありません。
「夕(ゆう)」ではなく「夕(セキ)」と読みます。
この事件はいろんな人が絡みすぎて、一朝一夕じゃ解決しないだろう。
このように否定の形で使うことと、副詞の形で使われることが多くなります。
うまく使える場面があったら、ぜひ試してみて下さいね。
今回紹介した以外にも、本当にたくさんの「四字熟語」「ことわざ」「慣用句」があります。
こういった言葉を使うことで、表現がしやすくなりますよね。
普段よく聞く言葉や初めて聞いた言葉も、改めてその意味や使い方を確認すると面白い発見があるものです。
そんな「四字熟語」「ことわざ」「慣用句」を、こちらでまとめて一つにしていますので、またよかったらのぞいて見て下さいね。
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