夏に使う冷房器具で扇風機を使っている方はかなり多いですよね。
そんな扇風機と似た家電にサーキュレーターがあります。
どちらも風を出す機械として販売されてますが、扇風機とサーキュレーターはどちらが涼しいのか?
昔から馴染みのある扇風機を使い続けた人にとっては、
- 「最近はサーキュレーターっていう商品が多く店に並んでるけど、何が良いの?」
- 「扇風機より小さくなってるから、小型化された扇風機みたいなものかな?」
- 「使い方って両方とも一緒ちゃうの?」
みたいに扇風機とサーキュレーターの違いがよく分からないって人多いんじゃないですか?
今回は、そんなあなたのために扇風機とサーキュレーターの違いや使い分け方を徹底解説していきます!
扇風機とサーキュレーターどちらが涼しい?
扇風機とサーキュレーターってどっちが涼しいの?
っていう疑問をよく聞くんですが、結論として扇風機とサーキュレーターは全くの別物です。
だから、どちらが涼しいとか比較するものではなく、それぞれどんな場面で使っていくのが正解なのか?
その用途を見極めて、自分に必要かどうかを判断していくことが大切なんですね。
これからお話しする事を理解していけば、どちらが涼しいかという疑問は解決していくと思います。
ではまず「扇風機とサーキュレーターって、そもそも何なのッ?」て言うところからお話していきますね。
扇風機とサーキュレーターの違いとは?
扇風機とサーキュレーターは一見同じように見えて、その用途は全く違います。
扇風機についてはほとんどの方に説明はいらないと思いますが、
扇風機は身体に直接当てて涼をとる家電。
サーキュレーターは室内の空気を攪拌(循環)させて、効率よくエアコンの冷房(暖房)効果を高めるもの。
こういう違いがあります。
これだけだと「何を言ってるの?よくわかんないんだけど?」と言われそうなので、それぞれの違いを深掘りしていきますね。
扇風機とサーキュレーターの機能の違い
扇風機とサーキュレーターの機能の違いについてですが、まずは扇風機から解説していきます。
扇風機には大きな羽がついていて、それが回転することで空気の流れを生み出し、その風を体に当てることで涼しくなる。
と、まあ文章で説明するとこんな感じですが、ほとんどの方に扇風機の説明はいらないと思います。
では、サーキュレーターですが機能としてはこちらも同じで、モーターに羽(ファン)がついていて回転させることで風を出す。
ここまでは一緒です。
ただ、サーキュレーターというのは、その羽を覆っている外装の構造が違います。
サーキュレーターの場合は外装を狭め、前方に集中して風を送り出せるような構造をとっています。
例えるなら「水鉄砲の穴が小さい方が水は遠くまで飛ぶ!」という事と同じ原理ですね。
という事で、狭い範囲の風を遠くまで送り出すように作られているという事です。
扇風機とサーキュレーターの使い方の違い
扇風機とサーキュレーターの違いについてまとめますと、
- 扇風機:広い範囲に優しい風を送る。(分散)
- サーキュレーター:狭い範囲で遠くまで風を送る(一点集中)
イメージとしてはこんな感じです。
ですので、使い方に違いが生まれるんですが、扇風機は身体に直接当てて使うものです。
でも、サーキュレーターの風を直接体に当てると、かなり強めの風を狭い範囲に当て続けることになるので、心地いい涼しさを得ることはできません。
「じゃあサーキュレーターって何に使うのよ?」
そんな疑問が生まれますが、そもそもサーキュレーターは扇風機のように体に当てる事が前提で作られていなくて、室内の空気を攪拌(循環)させることが目的の家電なんです。
室内の空気?攪拌(循環)させる?これに何の意味があるの?サーキュレーターって必要なの?
って思う方は正常ですので、これから室内の空気を攪拌(循環)させる事でどんな良い事が待ってるのか、そのことについて説明していきますね。
エアコンと扇風機とサーキュレーターの併用で冷房効率アップ!
サーキュレーターは室内の空気を攪拌(循環)させることが目的なんですが、これっていったいどんな意味があるのか?
ここが一番知りたいところですよね。
最初にサーキュレーターの機能について説明しましたが、サーキュレーターは
狭い範囲で遠くまで風を送る(一点集中)
こんな能力があります。
この能力を生かすためにはエアコンが必要不可欠と言っても過言ではありません。
結論から言うと、
エアコンから出る涼しい風を室内に均等に拡げる。
というのがサーキュレーターの仕事なんですね。
これって何が良いの?この説明聞いても必要性を感じない!
こんな方もいらっしゃると思いますが、では具体的にサーキュレーターのメリットを解説していきますね。
サーキュレーターを購入する人、必要だと思う人の大半は、効率よくエアコンの冷房を室内に行き渡らせたいと考えている人です。
「効率よく」
というのは、つまり
- 電気代を安くおさえる。
- エアコンの冷房をつけて素早く室内を涼しくしたい。
- 広い部屋の隅々まで冷房を届けたい。
こんな要望を叶えてくれるのに役立つ家電というように理解するとわかりやすいと思います。
扇風機とサーキュレーターの置き方
じゃあ具体的にどんな使い方をするの?
一番知りたいのはココですよね。
扇風機の使い方はみんなわかると思いますが、サーキュレーターはエアコンの冷房の風を遠くに送ることが目的です。
だからサーキュレーターは遠くまで勢いの良い風を送れるような構造をしているんですね。
そのサーキュレーターが最も効率よくエアコンの風を遠くまで運ぶようにするために「置き方」が重要になってきますが、その置き方を絵に表したのがコチラです。
こんな感じでエアコンの風を受けたサーキュレーターが、上方向に向けて風を送っていますね。
こうすることで室内の空気が循環し、より効率的に室内の温度を均一化できます。
このイメージは冬場のお風呂のお湯を思い出すと良いです。
冷めた冷たい水って浴槽の下に溜まりますよね。
そのままだと足元が冷たいので、かき混ぜて均一化させると思います。
その行動をサーキュレーターが行っているような感じです。
冷たい空気は下に溜まりやすく、暖かい空気は上に溜まるので、部屋の中の温度はすぐに均一化されません。そしてエアコンは室内の温度が均一化するまで稼働し続けます。
すると稼働時間が長くなるので電気代もその分かかってしまうと言うワケです。
エアコンの性質上、温度が均一化された後はその温度を維持するために動き続けますが、その維持に使う電力はさほど大きくなく、温度を下げる時に大きな電力を消費するので、稼働し始めが一番パワーが必要で電気代がかかるんですね。
だからサーキュレーターを使って早く室温を均一化し下げてあげた方が、エアコンの負担も少なくなるのです。
扇風機とサーキュレーターの使い分け方について
扇風機とサーキュレーターの機能の違いがわかったことで、どんなふうに使い分けをしていけばいいのか、具体的に説明していきますね。
ここまでしっかり読んでいただいていればわかると思いますが、扇風機は直接体に当てて涼む家電なので、エアコンとの併用は必須ではありません。
もちろんエアコンと一緒に使う事で、より涼しい状態を作り出すことができますが、エアコンが苦手な人や寝るときに扇風機だけを使う人もいますよね。
こういう人は扇風機だけでいいですし、サーキュレーターは必要ありません。
また、サーキュレーターはエアコンとの併用が必須です。
エアコンをつけていないのにサーキュレーターを使って部屋の空気を攪拌させても、熱い空気が部屋中でグルグル回っているだけで何の意味もありません。
また、身体に直接当てる使い方もオススメできません。
身体の一部分だけに風が集中するので身体への負担が大きくなるからですね。
身体に直接当てて涼む目的なら扇風機を買いましょう。
ということで、扇風機とサーキュレーターの使い分けはまとめるとこんな感じです。
エアコンと併用
エアコンとサーキュレーターと併用
こうやって見るとサーキュレーターを使うならエアコンが必須ですが、扇風機はどんな場面でも活躍してくれますね。
扇風機とサーキュレーターの電気代
扇風機とサーキュレーターの電気代ってどのくらいなのか?
サーキュレーターが効果的って言っても電気代が高かったら別に買いたいとも思わないですよね。
そこで扇風機の電気代とも比較して、サーキュレーターの電気代がどのくらいなのか見ていきましょう。
まずは扇風機ですが、一般的な扇風機として平均すると「10~40W」あたりとなってますね。
では、この消費電力での電気代を計算すると、1時間あたりの電気代は
0.27円~1.08円
*1kWh当たりの電気代を27円として計算
この程度の電気代しか必要ありません。弱風(微風)だと0.3円くらいってことです。
では一方のサーキュレーターはと言うと平均して「10~30W」あたりとなってますね。
では、この消費電力での電気代を計算すると、1時間あたりの電気代は
0.27円~0.81円
*1kWh当たりの電気代を27円として計算
こちらも非常に安いので扇風機と電気代は同じくらいと言って良いでしょう。
扇風機とサーキュレーターの意外な活用法
扇風機とサーキュレーターの違いについてまとめましたが、実は意外な活用法というのがあります。
知っている方もいると思いますが、実はどちらも雨の日に活躍します。
雨とか晴れとか関係あるの?どちらかと言うと晴れの方が暑そうだけど?
って思うかもしれませんが、涼むために使うのではなく、洗濯物を乾かすとき。
いわゆる部屋干しした洗濯物を早く乾かすために有効活用できるんです。
特にサーキュレーターは扇風機以上に角度を自在に調整ができます。扇風機ではできないような「真上に風を送る」なんてこともできます。
だから部屋干しする時にハンガーラックを使ったりすると思いますが、その根元に置いて上に向けて風を送ったりすると、乾く速度が段違いで変わります。
しかも電気代も非常に安いので、部屋干し対策で除湿器をわざわざ買って使う必要もありません。
梅雨時は特に重宝するので、一台持っておくと便利です。
あと、広い部屋は特に有効です。
例えばキッチンとリビングが同じ空間にあってエアコンが部屋の隅にある場合、逆方向に冷房の効果が行き届くまですごく時間がかかりますよね。
こういう場所にサーキュレーターを中継ポイントとして置いておくと、涼しい風を遠くまで運ぶことができるので便利です。
サーキュレーターは冬場も力を発揮する
実は、サーキュレーターは夏の冷房だけでなく、冬の暖房にも威力を発揮します。
原理としては同じく室内の空気を循環させる役目を果たしてくれるのですが、暖房の暖かい風を室内にまんべんなく届けてくれます。
扇風機と同じような形なので夏場使用するイメージがありますが、実は冬場でも活躍の機会があるんですね。
直接、風を体に当てるための家電ではないので、冬場に使えるのは盲点だと思います。
だから、梅雨などの雨が多い時期から夏場、そして冬の寒い時期というようにオールシーズン活躍してくれる家電なんですね。
扇風機やサーキュレーターが必要ない人
まずエアコンから出る冷房だけでも涼しいので、サーキュレーターに必要性を感じない人は買わなくても問題ありません。
特に部屋が狭い人はサーキュレーターは必要ありません。
そして部屋の空気を循環させるという事は、ホコリが舞う事も多くハウスダストに弱い方は向いてません。
そういう人は扇風機とエアコンを併用するほうが身体には優しいです。
扇風機が場所をとるので必要性を感じない方もいると思います。
でも、扇風機の安い電気代や気軽に涼める、洗濯物を乾かすのに便利といったメリットは大きいと思いますので、サーキュレーターは持たなくても扇風機は持っておきたいというのが個人的な意見ですね。
サーキュレーターは扇風機の代わりになる?
ここまで扇風機とサーキュレーターの違いや使い分け方、メリットデメリットなどをお話してきましたが、サーキュレーターは扇風機の代わりになるのか?
という疑問にお答えしますね。
結論としては、強引に使えば代わりにならないこともない。
という事です。
扇風機もサーキュレーターも根本的な部分で「風を送り出す」という点は同じです。
あとはその風の性質の違いだけなので、どちらも兼用しようと思えばできなくはないです。
ただし、サーキュレーターの風を扇風機代わりにして直接体に当てるのは少々キツイですし、扇風機をサーキュレータ代わりにして部屋の空気を循環させようとすると、ずっと強風で使い続けるようなことをしないといけません。
扇風機の風をずっと強風にして部屋の空気を循環させるのも良いですが、モーター音がうるさいですし、部屋が広いと効果は非常に薄いです。
なので、それぞれの役割というのがあるので、扇風機もサーキュレーターも別の家電というように考えて購入を検討するのがいいんじゃないでしょうか。
あとがき
サーキュレーターと扇風機はどちらが涼しいのか?
という事でそれぞれの違いや使い分け方などをまとめてきましたが、同じような家電でありながら用途は違いが大きいという事がわかったんじゃないでしょうか。
どちらも必要不可欠のものではありませんが、持っているといろんな使い方ができて便利ですし、生活の幅を広げることができます。
扇風機も電気代もやすいものであれば2000円台から購入ができますので、ぜひ両方購入して活用してもらえたらと思います。
扇風機とサーキュレーターについて
扇風機とサーキュレーターのメリットとデメリット、違いや共通点をこちらのページでまとめています。
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