モスキート音と聞くと「キーン」という耳鳴りのような音の事を思い出される方も多いと思います。
このモスキート音という意味は
「蚊」:「mosquito」
「音」:「tone」
虫の蚊が語源としてあります。
蚊の羽音って耳元でうるさくされることもあって、あまり気分の良い物じゃないですよね。
そんな蚊の羽音から名づけられたようですが、
モスキート音の意味は蚊の羽音という意味ではないんですね。
実は、モスキート音が作られた意味は、もっと実用的な活用のために開発されたものでした。
また、このモスキート音が聞こえるかどうかで、耳年齢を測ったりすることもできます。
そこで今回は、
モスキート音の意味とは何なのか。
またモスキート音の周波数帯は年齢別でどのように変わっていくのか。
モスキート音と耳年齢の目安やそのテストなどまとめました。
実際にモスキート音がどんな音なのか、自分がどこまで聞こえるのか試してみましょう。
モスキート音とは何の意味があるの?
よくテレビなどでも「耳年齢」ということで取り上げられるのが、
と呼ばれる音です。
私たちの耳で聞き取れる周波数(音の高さ)は、
20Hz~20000Hz
この範囲だといわれています。
でも、この周波数の範囲も年齢とともに周波数の高い音は聞き取りにくくなってくるのですね。
だから若者の人たちと高齢者の人たちで、場合によっては聞こえている音も少し違うとも言われています。
このモスキート音がどういう意味かというと、17000Hz周辺より高周波音のことを指しています。
この音がキーンと言って蚊の羽音のように聞こえることから、モスキート音と呼ばれています。
モスキート音が作られた意味とは?
このモスキート音を出す装置というのが、2005年にイギリスの企業がセキュリティーシステムとして販売したようです。
その音響機器を「モスキート」といったようですね。
この音響機器から出る音をモスキート音と呼んだようです。
どうしてこのモスキート音を出す機械が作られたのか、その意味がよく分からないと思いますが、実はセキュリティーシステムとしての若者対策だったようです。
先ほども言ったように、高周波の音は加齢とともに聞こえずらくなることが多いのですが、若いときには聞こえる音なんですね。
深夜になると今も昔もお店の前にたむろする若者っていますよね。
それはお店の人にとっては非常に迷惑な行為であったので、それを何とかしたいということでこのモスキート音が使われたようです。
たむろする若者には聞こえるが、それよりも年配の人には聞こえません。
ですので、若者たちは店の前ではいられず退散するといったように、モスキート音が非常に意味を持ったようです。
モスキート音と蚊の羽音はまた別もの
さて、このモスキート音の意味は、最初はこのようにセキュリティとして使われていたもので、
ということから、モスキート音と呼ばれています。
でも、実際の蚊の羽音とはまた別ものなんですね。
蚊は夏を中心に、私たちの血を吸いに来る嫌な虫です。
また寝てる時によく耳元でうるさくされたりしますよね。
あの蚊の羽音の音は「350~600Hz」の範囲なので、人間にも聞こえる音なんです。
そんな蚊が空中を飛び続けていられるのは、1秒間に800回以上も羽を動かして飛んでいるからなんです。
そして蚊の羽音は、たくさんいる虫たちの中でも特に周波数の高い音なんです。
例えば
- トンボ:20?30Hz
- ハエ:約200Hz
- ミツバチ:約250Hz
飛んでるときの羽音がこのくらいのようなんですね。
トンボの羽音とかそんなに大きく聞こえないですもんね。
人が聞き取る周波数
人間が耳で聞きとることができる周波数の範囲は20~20000Hzです。
そして蚊の羽音の周波数は350~600Hzの範囲なので人間にも聞こえる音なんですね。
蚊の羽音の周波数は、さきほどの虫たちと比べても高いです。
そしてどうやらこの蚊の羽音が耳元でうるさいと感じる理由の一つに、
と呼ばれる振動の音に人は敏感に反応してしまう性質があるため、耳元で蚊が飛ぶとうるさいと感じるようなんです。
*耳の可聴範囲、帯域ごとの聴覚感度の影響で倍音の聴こえ方が変わってきますので、個人差はあります。
こういった「うるさい蚊の羽音」ということからイメージされて、
という言葉となったわけです。
だから「モスキート音」と「蚊の羽音」というのは別物なんですね。
モスキート音の10代~60代の聞こえる範囲
さてこのモスキート音ですが、その聞こえる範囲というのが年代によって違うという話でしたよね。
私たちの耳で聞き取れる周波数(音の高さ)は、
20Hz~20000Hz
この範囲だといわれています。
この中で私たちの普段の会話で聞き取りに必要な音は
250Hz~3000Hz
この周波数帯に集中していると言われているので、周波数の高いモスキート音が聞こえないからと言って、大きく支障が出るわけではありません。
では、いったいどのくらいの範囲の音が、どの年齢別で聞こえているのか?
その一般的な年齢と周波数の聞こえる範囲についてまとめてみると、だいたいが次のようになるようです。
モスキート音の年代別の聞こえる周波数帯
60代:8000Hz~9000Hz
50代:10000Hz~11000Hz
40代:12000Hz~14000Hz
30代:15000Hz
20代後半:16000Hz
18~24歳:17000Hz~18000Hz
13~17歳:19000Hz~20000Hz
自分の年齢と周波数を見てみると、だいたいこのくらいのようです。
例えば30代となると15000Hzまでの音はだいたい聞こえますが、それ以上の高周波数の16000Hz以上になると聞こえない。
こんな感じです。
だから若い10代の頃だと、18000Hzとかの高い周波数帯の音も聞こえている人が多くなってきます。
まあ似たような感じですが、見方を変えると次のような感じで捉えてもらってもいいと思います。
10000Hz(59歳以下)
12000Hz(49歳以下)
15000Hz(39歳以下)
16000Hz(29歳以下)
17000Hz(24歳以下)
19000Hz(18歳以下)
まあ、だいたいの目安です。
これで実年齢と耳年齢を比べてみましょう。
モスキート音の年齢別テストで耳年齢がわかる?
では、実際にモスキート音をそれぞれの周波数で聞いてみて、自分の年齢と耳年齢の差をテストして聞き分けてみましょう。
そのモスキート音の年齢テストについては、こちらの動画で聞くことができます。
【おもしろ科学実験 モスキート音で耳年齢診断】
聞き分けをしたいので静かな環境で聞きましょう。
でも、周りに迷惑にならないように、大きな音では聞かないようにしてください。
音量は一定の方が比べやすいです。
聞こえるものが急に聞こえなくなる場合もあるし、モスキート音なので周りには聞こえている人がいるかもしれません。
さて、モスキート音の周波数帯と自分の年齢テストの結果はどうだったでしょうか。
かなり実年齢と耳年齢が離れているとちょっと心配にもなりますが、どうして聞こえていた音が、年齢とともに聞こえなくなるのでしょうか?
モスキート音が加齢で聞こえなくなるのはなぜ?
このモスキート音ですが、年齢とともに聞こえなくなってくるんですね。
でも、どうして年齢を重ねると高周波の音が聞こえなくなるのか?
これは、鼓膜の中にある「有毛細胞」と呼ばれる細胞が関係していると言われています。
この有毛細胞は鼓膜の中にあり、この細胞が周りから発せられる音の振動を受け止めて、それを電気信号に変えているんですね。
それを脳に送り、音として認識することができていると考えられています。
でも、この有毛細胞はどんどんとすり減っていくもので、高い音を感知する部分から徐々に壊れていくようです。
だから年齢を重ねるごとにその部分が削られて、高周波の音が聞こえずらくなるといった仕組みなんですね。
有毛細胞は、耳の入り口付近では高音域を感じ取り、奥に行くほど低音域を感じ取るようになっています。
だから年齢とともに耳の入り口に近い方の高音域の部分から、年齢とともに衰えていくようですね。
加齢による耳の衰えの防止には?
普段の生活の中で自然と音が入ってきますが、あまり大きな音を長時間聞いていたりすると、どんどんと有毛細胞が劣化していくと言われています。
やはりずっとうるさい環境だったりすると、耳も悪くなっていくのですね。
例えば、
工事現場
パチンコ店
ヘッドホンで高い音で聞く
こういった環境で長時間いると耳も劣化をしていくようで、特にヘッドホンで長いこと音楽を聴くことで、
といった悩みを持つ若者も多く現れたようです。
あまり音を大きくした環境に身を置くのは、耳鳴りなどもありますしあまりよくはなさそうですね。
あとがき
モスキート音の意味とは何なのか。
またモスキート音の周波数帯は年齢別でどのように変わっていくのか。
モスキート音と耳年齢の目安やそのテストなどまとめましたがいかがでしたか。
このモスキート音を使えば耳年齢テストができるので、
「私って何歳だと思う?」
と聞いてくる女性(男性)にモスキート音を聞かせてあげましょう。
- 「この音聞こえる?」
- 「聞こえなーい!」
- 「じゃあ、○○歳だろ?」
するとだいたいの年齢がわかります(笑)
そんなモスキート音はテレビでもたまに紹介される音ですが、あまりいい音とは言えないですよね。
だから、その音を使って若者が店の前に集会を開いてしまうようなことを防止するためにも使われました。
また、それを他の動物にもできないかということで、いろいろと進んでいるようです。
いろいろと面白いことがわかるので、こちらもぜひ読んでみてください。