ワキガと遺伝の関係を見ていくと、ワキガ体質の遺伝子は「優性遺伝」で子供に受け継がれる確率が多くなっています。
だからワキガのチェックにも、
両親にワキガの人がいるのか?
このチェック項目があるくらいで、病院のワキガ診断でも確認されます。
そしてこのワキガ体質に関係する遺伝子は、実は「耳垢の湿り」から関連が生まれた遺伝子でもあったんですね。
いまだわからないことも多いといわれる遺伝子の話ですが、今回はそんなワキガと遺伝子の関係について、
ワキガの遺伝確率はどの程度なのか。
また、ワキガが遺伝しなかった人の理由や両親がワキガじゃないのに隔世遺伝したように見えるワケ。
手術してもワキガは遺伝するのか?
など、子供への遺伝の影響についてまとめました。
ワキガと遺伝の関係についてですが、ワキガには遺伝以外のことも大きくかかわっているので、ぜひ最後までご覧になってください。
ワキガの遺伝確率ってどのくらい?
ワキガの原因には遺伝が大きくかかわっていると考えられています。
もともとワキガの臭いというものは、
これが関係してますが、実はアポクリン腺の量やワキガ体質の強さは遺伝によって決まると考えられています。
だから両親や祖父母、また親戚などがワキガの場合、あなたもワキガ体質である可能性が十分あるということなんですね。
でも、アポクリン腺を持つワキガ体質であっても、
- アポクリン腺の量
- 食べ物
- 運動
- ストレス
- ホルモンの影響
など、様々なことが影響しワキガの臭いが発生するかどうか変わってきます。
また、ワキガが軽度か重度かの違いにも大きく関係してくるので、生活習慣にも大きな注意が必要なんですね。
ワキガの原因であるアポクリン腺やワキガ体質の強さは、遺伝によって決まるといわれていますが、ではその遺伝する確率はどの程度なのか。
これが気になると思いますが、ワキガの遺伝の確率はおよそ75%ほどと言われています。
ワキガの遺伝確率は50%~80%とも言われていますが、ワキガ治療を専門とされる「五味クリニック院長:五味常明先生」によれば30%程度で子供が発症していると判断されているようです。
ワキガの遺伝確率やその仕組み
ワキガの遺伝には
- 「A対立遺伝子」
- 「G対立遺伝子」
この2つが関係していると考えられ、ワキガ体質に影響を及ぼすのが、
と言われています。
これは優性遺伝で、発現しやすい遺伝子と言われています。
ですので、もし父親か母親がワキガ体質であった場合、遺伝によって体質が受け継がれやすいことになります。
ただ、ワキガの遺伝確率は他にも要素を含んでいるようで、日本人の場合では両親どちらかがワキガの場合は、その子供はおよそ3人に1人くらいがワキガ体質で生まれてくると考えられているようです。
これは「ABCC11」という遺伝子の型によって、
この2つのタイプが決まります。
この「ABCC11」遺伝子は老廃物を細胞の外へ排出する機能に関わっていると考えられており、耳垢が湿っている人はこの機能が高いので、汗として出た水分によって耳垢が湿った状態になるのですね。
そして、この排出機能はアポクリン腺が握っています。
耳と脇のアポクリン腺の数はほぼ比例していると考えられているため、耳垢が湿っている人はワキガの人が多いということなんですね。
だから、耳垢が湿っているということは、遺伝子の関係から、
ということに繋がりが発展したわけなんです。
だから、病院などでのワキガのチェック項目にも
- 耳垢が湿っているかどうか?
という項目があるくらいなんですね。
その「ABCC11遺伝子」の型は、
GG型:わきがになりやすい
GA型:わきがにややなりやすい
AA型:わきがになりにくい
この3種類の遺伝子型が知られています。
ワキガが遺伝しなかった人はなぜ?
ワキガが遺伝しなかったかどうかの判別は、実際に脇を切開しアポクリン腺の現物を確認することが100%の方法のようです。
先の遺伝子の型にもあるように
「GG型」だからと言って、必ずしもワキガの臭いが出るわけではない。
ということです。
遺伝した、しなかったというのも大きな原因ですが、それ以外にも生活習慣など後天的な理由も大きな影響があるということです。
だからワキガの臭いが出なかったからと言って、遺伝しなかったというわけではないんですね。
ワキガ体質でアポクリン腺を持っていたとしても、そのアポクリン腺を刺激するような食べ物に偏らなかったり、ストレスなど少なく生活することで、ワキガの臭いが出ないこともあるんですね。
だから、仮にワキガの臭いが出てしまっても、その改善方法としてジャンクフードや肉類など、欧米型の食事に偏らないことが大切になってきます。
どんな食べ物や生活習慣に注意したいのかこちらの記事でまとめてるので、また読んでみてください。
ワキガの低年齢化の問題
ワキガの問題って、日本では昔はそんなに話題にも上らなかったですよね。
でも、ここ最近すごく耳にするようにもなったし、体臭なんて大人の問題かと思ったら、だんだん低年齢化していることが問題視されています。
どうして、臭いの問題が低年齢化しているのか?
その理由にも生活習慣、特に食べ物の欧米化が非常に大きな問題としてささやかれていますね。
子供のころから、お菓子やジャンクフードに触れる機会も増えていると思いますし、レトルト食品、カップラーメンなども非常に広がりました。
親も食事を作るのが楽になったし、味の濃いものもおいしいので、そのまま子供に食べさせるようなことが増えたと思います。
昔は魚や野菜、豆類などの食事が中心で、脂質や余計な油分の少ないものが多く、アポクリン腺を刺激することは少ない食生活でした。
しかし、脂質の多い食事はそれがアポクリン腺から老廃物としても出るし、また肉類の消化には大きなエネルギーが必要なため、熱が発生します。
その熱がアポクリン腺を刺激し汗を出すことにつながるため、活発化させる原因になるといわれています。
ですので、欧米型の食生活はワキガの臭いを強くしやすいといわれており、また実際にアフリカ、ヨーロッパ系の外国人のワキガの人はかなり多いことが知られています。
関連ページ>>ワキガの特徴は見た目や顔に出るの?見分け方や日本人と外国人の割合
遺伝しなかったのではなく、遺伝はしてるけど食生活など生活習慣をきちんとすることで、後天的にワキガ発症を抑える努力は可能だということです。
両親がワキガじゃないけど隔世遺伝はする?
両親がワキガじゃないけど、祖父母がワキガだったのでそれが隔世遺伝するようなことはあるのか?
こういったこともよく言われていますが、ワキガの家系の場合はそもそも可能性として残っているようです。
隔世遺伝というよりは、この場合、
というのが考えられやすい可能性でしょうか。
ワキガ体質は優性遺伝なので、確率的には元々祖父母から両親がワキガ体質を受け継いではいたけれど、それを発症しなかった。
でも、自分はそのワキガ体質を受け継ぎ、後天的に何か原因が加わってワキガが発症した。
このような流れで説明がつくのだと思います。
ですので、隔世遺伝したように感じるのかもしれません。
ワキガは手術で治っても遺伝するのか?
ワキガの問題を解決するためには、その原因であるアポクリン腺を手術で除去することにあります。
ミラドライなどレーザーで焼き切るといった方法もありますが、いずれにせよアポクリン腺がなくなればワキガの臭いが出ることはありません。
では、その手術によってワキガのもとを取り除いたとしても、子供に遺伝することはあるのか?
という問題ですが、ワキガは遺伝するといわれています。
この場合、ワキガを持つ人がその原因のアポクリン腺を取り除いたとしても、それは「G対立遺伝子」がなくなったわけではありません。
だから、その遺伝子は子供へと遺伝することが十分考えられます。
ですので、手術したからと言って遺伝しないわけではないと考えたほうがいいでしょう。
そんなワキガですが、他人から移るんじゃないかと心配になっている方も多いようです。
あとがき
ワキガの遺伝確率はどの程度なのか。
また、ワキガが遺伝しなかった人の理由や両親がワキガじゃないのに隔世遺伝したように見えるワケ。
手術してもワキガは遺伝するのかなど、子供への影響についてまとめましたがいかがでしたか。
ワキガと遺伝に関することをまとめましたが、これでもまだまだ分からないことは多いようです。
現時点ではこのようにまとめられるようですが、今後新たなワキガに関する遺伝子の情報が出てくるかもしれません。
とりあえず今はこのように解釈をしておくとともに、遺伝の心配よりもやはり普段の生活習慣をキッチリとしてワキガ対策はしておきたいですよね。
そのワキガの臭いの悩みに出来る対策はたくさんあるので、どうすればいいのかわからない方はこちらの記事も参考にして下さい。
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