気分が悪くなってきたりすると、その原因の一つとして食中毒を疑いますよね。
「さっき食べたものがマズかったのかなぁ・・・。」
「でも、昨日食べた○○が原因かも?」
そんな時に頭によぎるのが、
- 食中毒の潜伏期間はどのくらいなのか?
- 食中毒は何時間後になったら症状が現れるものなのか?
といった疑問が一つ頭に思い浮かぶと思います。
それで大体、怪しい食べ物がなんとなくわかってくるんじゃないでしょうか。
そこで今回は、
食中毒の可能性が高い食べ物、飲み物
- 肉類:鶏、豚、牛の生肉やレバーなど
- 貝類:牡蠣など
- 魚類:刺身、寿司など
- その他:卵、生水など
これらを中心に、食中毒の潜伏期間、発症時間について見ていきましょう。
食中毒の潜伏期間はどのくらいなの?
結論から言うと、食中毒には様々な種類があるので、一言で
ということは言えないのです。
食中毒の潜伏期間は、
「菌やウイルスの種類による。」
ということなのですね。
食中毒の発症の時間は、
- 早いもので30分
- 長くなると91日間
この潜伏期間のあと症状が現れる場合もあり、その幅はかなり広いと確認できます。
91日間とかってなると、もう何が原因だったかなんてわからないですよね。
コレはちょっと度外視していい食中毒の潜伏期間かと思います。
一般的に私たちが知っている食中毒で身近に起こるものであれば、
2~10日間ほどの潜伏期間がある「O-157」
これが発症までの時間が長い食中毒として知られています。
他の食中毒の潜伏期間であれば、
- 「1~数日後」
- 「数時間後」
と言った時間のものが多いですね。
では、そこで気になることはあなたが気分が悪くなった時だと思います。
- 吐き気がする。
- お腹が痛い。
- 熱が出てきた。
こんな症状が現れた時、
「そういえば昨日食べた鶏肉がちょっと生っぽかったような・・・。」
「昼に牡蠣をたくさん食べたけど、あれが良くなかったんだろうか・・・。」
など、食中毒を疑った場合には、それまでの食事、食べ物を思い返す事になります。
では、どんな食べ物に含まれている菌やウイルスが、どれくらいの時間が経つと発症してしまうのか?
ここではまず特に注意したい、
- 肉類:鶏や豚、牛の生肉(加熱処理されていない状態)など
- 貝類:牡蠣など
についての潜伏期間、発症時間について見ていきましょう。
生肉による食中毒の症状が現れるまでの時間は?
食中毒の症状が発症してしまう代表的な食べ物に、
肉類
があります。
特に鶏や豚、牛の生肉、レバーなどで加熱処理がされていない状態ではサルモネラ菌やO-157などに感染する危険性があります。
では、肉類で感染の可能性がある菌やウイルスの潜伏期間をみて、何時間後に症状が出るのかを確認しておきましょう。
サルモネラ菌
潜伏期間は12~48時間ほど。
加熱不充分な卵や鶏肉といった食べ物に注意が必要です。
冬より夏に多く腹痛や下痢が続きます。
38℃前後まで発熱する場合もあり症状は風邪に似ています。
カンピロバクター
潜伏時間は24時間~7日(平均2~3日)ほど。
鶏レバーやささみなどの刺身、牛レバーと言った食べ物に注意が必要です。
下痢や腹痛、発熱があります。
初期症状は風邪に似ています。
井戸水や簡易水道水などから感染する可能性もあります。
腸管出血性大腸菌(O-157)
潜伏期間は48時間~10日ほどと長い。
加熱が不十分の生肉や牛レバーと言った食べ物に注意が必要です。
この菌のために厚生労働省は牛レバーの生食を禁止しました。
発熱よりも嘔吐や腹痛、血便といった症状のほうが顕著に現れやすい。
牡蠣による食中毒の症状が現れるまでの時間は?
牡蠣を生で食べた時に、食中毒の症状が現れるといったことがあります。
その時に原因となっているのが、
ほとんどの方が聞いたことのある名前だと思いますが、一年通して確認されているウイルスです。
その中でも特に、10月~2月辺りの冬場に猛威をふるうウイルスです。
二枚貝(牡蠣やアサリ)といった貝類からの感染が多く、また、二次感染による感染も多いことで知られています。
ノロウイルスの潜伏期間は24時間~48時間ほどです。
嘔吐や腹痛、下痢、発熱(37~38℃ほど)があります。
腸炎ビブリオ
ノロウイルスの他に、海産物で刺身や寿司によって食中毒の症状が出る場合があります。
その時の原因となる菌が
「腸炎ビブリオ」
潜伏期間が8時間~24時間ほどなので、夕食に食べると夜中や次の日に腹痛や下痢などの症状が現れたりします。
日本で発生する食中毒の原因菌としてはサルモネラ菌と並ぶほど多く、6月~9月に魚介類(おもに生食)を食べて潜伏期間の時間ほど経過した後に症状が出た場合は、ほぼ、腸炎ビブリオが原因としてあげられるほどです。
食中毒の症状について見ておきたい人は、こちらも参考にして下さい。
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あとがき
このように夏場や冬場には食中毒の報告が多く注意が必要ですが、
- どのくらいの潜伏期間があるのか?
- 何時間後に発症するのか?
ということを知ることで、何が原因だったかというのがわかる場合もあるので、そのことで今後の対策もたてられるかと思います。
しかし、食中毒の潜伏期間から原因を突き止めようとすると、
「約1週間ほどの期間の食べ物」
について記憶しておかないといけません。
でも、普通分かる範囲は覚えていても2~3日程度ですよね。
集団での食中毒が発生したなどであればその原因も突き止めやすいですが、自分だけしか起こっていないとなると、直近の食べ物でなければ因果関係を突き止めるのは難しいです。
よく聞くのが、
「外食をして体調が悪くなった場合、提供された食事と食中毒の因果関係」
外食などで食中毒になったと思われる時に心当たりの食べ物がある場合は、まず病院へ行って検査を受けて原因菌を特定して可能性を調べた後に、他のお客さんからの報告なども加味して因果関係が認められます。
この時に例えば、「サルモネラ菌」が検出されたとした場合、その潜伏期間が12~48時間ほどなので、食べてすぐに発症する可能性は殆ど考えられない事になります。
すると、
「それ以前の食べ物に原因がある。」
というふうに考えるのが妥当ですね。
*ただ、その時の状況や詳しい事例の説明でもなく、あくまでここでは一般的な例なので一概に言い切れません。
この辺りは医師の診断に従うのが正解だとは思いますが、その時に医師に、
「最近どんなものを食べたのか?」
ということも正確に伝えないと、外食先のお店だけを悪者だと考えてしまいがちになるということです。
間違っても何の診断もなく、お店に文句を言いに行くといったことだけはしないようにしてくださいね。
ノロウイルスを予防するために、消毒液なども用意しておくとすぐに対応できて便利です。
普段からの消毒にも使えるので、ハイターを使った消毒液の作り方もこの機会にマスターしておきましょう!
市販でも販売している便利な消毒液もあるので、参考にしてくださいね。