節分には豆まきが欠かせませんよね。
こんなふうに言ってもいいくらいの風習ですが、でも、
どうして節分は豆まきをするのでしょうか?
豆まきの際の掛け声でもある「鬼は外、福は内」からもわかるように、何となく
- 家の中に悪いものを入れない。
- 幸福を呼びこむ。
こんなイメージがあると思いますが、本当の意味は一体何なのか?
他にも、
という風習もありますよね。
こんなふうに節分には、この
「豆」
という存在が大きく関わってきます。
そこで今回は、
- 節分の豆まきの意味ってなんなの?
- 「鬼は外、福は内」のかけ声の意味は?
- 節分の豆を食べる数はいくつなの?
- 節分に豆をまいたり食べたりする由来は?
- 節分で使う豆の種類
- 正しい豆まきの作法
といった節分に欠かせない
「豆のあれこれ話」
ということでまとめてみました。
節分の豆まきの意味ってなんなの?
節分では豆まきを行いますが、あなたは豆まきの意味って考えたことはありますか?
「鬼は外、福は内」
と言ったかけ声からも想像できるように、
- 家の中に悪いものを入れない。
- 幸福を呼びこむ。
こんなイメージがあると思います。
このかけ声からも想像できるように、豆まきの意味は
と言った意味が込められています。
でも、
- どうして節分に豆をまくのか。
- 別に節分でなくても、違う日でも良いんじゃないのか。
こんなふうに思いませんか?
そのためには、
- この節分というのがどういう日なのか?
- 鬼とは一体何なのか?
ということを知る必要があります。
節分の由来や意味について、詳しくはこちらでまとめていますが、>>節分の由来や意味は?食べ物や豆まきの行事、節分とは?
こちらの記事の内容を簡単に言うと、
節分は立春の前の日で、1年の邪気を祓うための特別な日
だということなんですね。
節分に豆まきをするのにはきちんとした意味があったのです。
鬼についてのポイント
ここで、一つ重要なポイントが、
についてになります。
最初にこれを知っておくとわかりやすいので、まずは、豆まきのかけ声でも出てくる「鬼」についての話を見ていきましょう。
「鬼は外、福は内」の鬼って?
節分では度々登場する
「鬼」
この鬼というのは、実在するものではなく、
これらを示す言葉として使われていたのですが、陰陽道の思想などと混ざり合わさって、角がある赤鬼や青鬼と言った姿になったと言われています。
だから、豆まきの際のかけ声で、「鬼は外、福は内」と言うのは、こういった
ということがわかりますね。
鬼は外、福は内というかけ声は地方によっても違いがあるようで、千葉県の成田山新勝寺の豆まきは「鬼は外」とは言わず、「福は内」しか言わないようです。
鬼子母神などの鬼を神様とするお寺などでは「福は内、鬼は内」というかけ声をするようですね。
新潟県佐渡ヶ島の両津というところでは、豆をまかれた鬼たちがある農家に逃げ込み、かくまってもらったお礼に田植えを手伝ってくれたことから
と言ったかけ声で豆まきをするようになったそうです。(奈良県吉野、蔵王堂の節分会でも同じようなかけ声だそうですね。)
この他にも名字に「鬼」がつく家などでは、鬼に対して寛容なようですね。
節分の豆を食べる数はいくつなの?
鬼は外、福は内とのかけ声で豆まきが終わった後は、豆を食べるのが習わしですね。
そもそも、節分で豆を食べることは、鬼を祓うために使った豆なので
「福豆」
というように呼ばれます。
この、福豆を食べることで
これが豆を食べることの意味につながっています。
では、
体の中に福を呼び込むためにいくつ豆を食べるのか?
ご存じの方がほとんどだと思いますが、食べる豆の数は
あなたの歳の数よりも一つ多い数の豆を食べる。
まず、年齢の数の福豆を食べて、その数だけ福を体に取り入れます。
そして、自分の歳の数よりも一つ数を多く食べるのには、
「新しい年の無病息災を願う。」
と言った意味が込められているのですね。
また、地域によって満年齢の数を食べるといったところもあるようですね。
節分に豆をまいたり食べたりする由来は?
上でも紹介したように、節分に豆まきをする意味は邪気を祓うという意味が込められているのですが、豆まきの由来は中国から来たものだと言われています。
節分の豆まきは、平安時代に中国から伝わった
という、「悪鬼を追い払う儀式」に由来していると言われています。
この儀式は元々は宮中で大晦日に行われていたものですが、室町時代から鬼を追い払うための儀式というように変わっていき、一般庶民の間にも広がっていったという由来があります。
豆まきと言う形になって広がった由来にはいくつかの説があり、
- 米や豆などの穀物には邪気を祓う力があった。
- 鞍馬山の鬼が京都を荒らした時に、炒り豆(大豆)を投げて鬼の目を潰した。
- 豆は、「魔目:鬼(魔)の目に投げつける。」「魔滅:魔を滅する力がある」というような事が考えられていた。
主に由来として挙がるのはこれら3つですね。
どれも、意味としては「邪気を祓う」といったことで共通していますね。
豆を食べる意味は上でも触れたように、「新しい年の無病息災を願う。」といったことが込められていますが、それ以外にも豆は、鬼の目を打ち魔を滅するという意味で、邪気を祓うことに使われたのです。
だから、豆を食べることで
という意味を込めて食べていた地方もあるようです。
節分で使う豆の種類
節分で使う時の豆の種類は
「大豆」
そして、きちんと煎った大豆を使いことが大切です。
なぜ、煎った大豆なのかというと、
煎る(いる)=射る(いる)
というように、
ということにつながっています。
そして、
ということは縁起が悪いとされていたので、きちんと煎ることで豆から芽が出ないようにしていたのですね。
これなら、豆まきをして拾いそびれた豆から目が出ることはないからです。
スーパーなどで販売されている節分の豆は最初から煎られているものばかりなので、特に何か手を加える必要はありませんが、一から用意する場合にはきちんと煎ってからにしましょう。
前提として豆まきには大豆を使うのが一般的ですが、これが北海道や東北、信越地方などでは落花生だったりします。
北海道や東北、信越地方では冬では雪が積もる豪雪地帯であるため、
- 落花生なら雪でも拾いやすい。
- 拾って食べれるのでもったいなくない。
と言った理由から、落花生に変わっていったようです。
ですので、落花生は殻付きで豆まきをするんですね。
鹿児島や宮崎でも落花生の産地ということもあり、同じように落花生で豆まきがされているところもあるのだとか。
大豆だけかと思っていたら、このような違う種類の豆を使ったところもあって面白いですね。
正しい豆まきの作法
私たちが豆まきをするときには、大体決まってお父さんが鬼の役目になることが多くないでしょうか?
実は、正しい豆まきの作法というのがあって、
玄関や窓を開けて、
⇒ 外に向かって「鬼は外」
このように豆をまいた後にすぐに窓を閉め、今度は、
⇒ 「福は内」と言って室内に向かって豆をまく。
これを家中で行います。
本来は鬼というのは見えない邪気のことを指す言葉なので、誰が鬼をやるとかはないのですが、やっぱり誰かが鬼をやったほうが雰囲気が違いますし印象にも残りますよね。
本当はお父さんが鬼になって豆をぶつけたりしちゃいけないんですけど、今はこういう役割が定着していますよね。
https://youtu.be/07u8El3zZmQ&rel=0
そして、作法として豆は前日に煎った状態のものをマスなどにいれて神棚に供えます。
そして鬼がやってくるとされる夜に行います。
豆まきにもきちんとした作法があるのですが、今ではなかなかすべてこのとおりにも行かないと思います。
まあここまで細く堅苦しい豆まきにする必要もないと思いますけど、こういった作法があるんだなー、っと覚えておくくらいで丁度良いんじゃないでしょうか。
あとがき
節分の豆まき一つとっても、その食べる数や種類、豆まきをすることにもきちんとした意味があることがわかったとおもいます。
鬼は外、福は内の掛け声も地方によってちょっと違う部分もあるのが面白かったですね。
また節分には豆まき以外にも、恵方巻きやいわしなどの食べ物でもそれぞれで意味があり、地方によった違いがあったりします。
関連ページ色々なことが時代や地方で違う部分があるので、併せてご覧になってみるとたくさん興味深いことがあると思いますよ。