手紙

前略ってどんな意味なの?その使い方や結語にくる言葉は?書き方

2017年4月23日

前略 意味

暑中見舞いや年賀状などは今も書かれる方は多いと思います。

このようなお手紙では、ある程度決まった形があって

  • 暑中お見舞い申し上げます。
  • あけましておめでとうございます。

などから入るため、なかなか「前略」といった言葉は使わないかもしれません。

でも、通常の手紙ではこの「前略」という言葉を使う機会も多くあり、大切な役割のある言葉なんですね。

では、この前略の意味って一体何なのでしょうか?

そして、この前略の使い方や結語に来る言葉など、その書き方も含め見ていきましょう。

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前略ってどんな意味なの?

手紙にはある程度決まった形があって

  • 前文
  • 主文
  • 末文
  • 後付け

この4つのブロックで構成されることが多くなっています。

 

この「1.前文」には、

  1. 頭語
  2. 時候の挨拶
  3. 安否の挨拶

 

という3つで構成されるのですが、「前略」を使うことによって、この3つを省略することになるのです。

 

つまり、前略の意味は

085145   「前文を略す」

という事を言っているのですね。

このような挨拶部分をすべて飛ばして、いきなり本題に入るわけなので、挨拶がそれほど必要のないプライベートで近しい関係の人に送る手紙でよく使われます。

 

他には、

  • お見舞いの手紙で、冒頭の時候の挨拶が不要なケース。
  • 苦情の手紙

こういった時に前略が使われることが多いです。

 

この基本的な手紙の構成については、こちらのページで詳しくまとめています。

関連ページ

手紙の書き方|横書きと縦書きを文例とともに見る基本構成

この前略の使い方や他の頭語でもある「拝啓」との違いなどについて、具体的に見ていきましょう。

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前略の使い方は?

忌み言葉01

さて、前略の意味は前文を略すということから、いきなり「2.主文」から入ることになります。

まずは通常の手紙の例から見ていきますね。

 

一般的な手紙の例

拝啓 春の陽気が心地よい季節となりましたが、ご健勝のことと存じます。

↑↑
ここまでが前文です。

ここからが主文です。
↓↓

さて、先日はご丁寧なお手紙ありがとうございました。

新しいお仕事は今の○○さんにとってはピッタリのようですね。

○○さんから頂いた転職のお誘いですが、今の仕事には不満なくやりがいも感じてますので、せっかくのお誘いですが見合わせたいと思ってます。

~~~~~

 

このあと「末文」「後付け」へと続きます。

 

「拝啓~」というのはいわゆる「こんにちは」にあたる部分で、その後に

  • 「時候の挨拶(季節の挨拶)」:春の陽気が心地よい季節となりました。
  • 「安否の挨拶」:ご健勝のことと存じます。

 

このように続いていますね。

 

拝啓:謹んで申し上げます。

そして、この前文のあとには本題(主文)に入っています。

 

文章に前略を使った例文

では、この文章に前略を使った場合、次のようになります。

前略 先日はご丁寧なお手紙ありがとうございました。

新しいお仕事は今の○○さんにとってはピッタリのようですね。

○○さんから頂いた転職のお誘いですが、今の仕事には不満なくやりがいも感じてますので、せっかくのお誘いですが見合わせたいと思ってます。

~~~~~

このあと「末文」「後付け」へと続きます。

 

こんなふうに最初の挨拶(前文)を省略したいときに使うわけなんですね。

 

前略と相手との関係性

前略は使い方としては簡単ですが、相手との関係性によって使わないほうがいい時もあります。

例えば上司とか、ビジネスの場面ですね。

「挨拶もなく、いきなり要件から入る」

といったような感覚だと思ってもらうとわかりやすいですね。

 

前略という言葉を使うことで失礼になる場合もあるので、相手との関係も考慮に入れて使うようにしましょう。

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前略の結語って何?

この前略という言葉を使ったあとに来る結語ですが、

「前略」~「草々」

これがセットになります。

「拝啓」~「敬具」

このような関係と同じですね。

 

これにはルールがあって、

この「頭語」が来たらこの「結語」

というのがだいたい決まっています。

前略の結語は「草々(そうそう)」ですが、草々はあわただしいという意味の「怱々」を同じ音の文字に書き換えたものです。

 

ですので、その意味は

  • きちんとした手順を踏まず、あわただしくて申し訳ありません。
  • 取り急ぎ書いた簡易な文章で申し訳ありません。

こういった意味になるんですね。

前略の結びの言葉についてはこちらで詳しくまとめています。

関連ページ

前略の結びは草々、早々?敬具やかしこは使わない?例文は?

 

頭語と結語の全体を見て、前略がどんな位置にあるのか確認するとわかりやすいですよ。

 

前略~草々の例文

先ほど上で見てもらった例文の続きを最後まで作ってみました。

前略 先日はご丁寧なお手紙ありがとうございました。

新しいお仕事は今の○○さんにとってはピッタリのようですね。

○○さんから頂いた転職のお誘いですが、今の仕事には不満なくやりがいも感じてますので、せっかくのお誘いですが見合わせたいと思ってます。

お力になれず申し訳ございませんが、何卒ご理解いただきたいと思います。

ますますのご活躍をお祈りしつつ、取り急ぎお返事まで。 草々

 

このような感じですね。

使い方は特別難しいこともないと思いますが、これで雰囲気をつかめてもらえたらと思います。

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あとがき

前略にはどんな意味があるのか。

また、その使い方や結語に来る言葉は何なのか、前略の書き方から手紙の構成についてみてきましたがいかがでしたか。

 

前略は簡単に使える言葉ではありますが、それゆえに相手が慌ただしさを感じたり、失礼になってしまうケースもあるので、特別理由がない普通の手紙であれば、通常どおり「拝啓」などの頭語から入って挨拶するのが無難だと思います。

 

逆にプライベートで何度もあっているような親密な関係だと、「前略~草々」の使い方としてはいいと思います。

また、

  • 前文お許しください。
  • 前略ごめんください。

こういった言い回しは「主に女性特有のもの」なので、男性は使わないようにしましょう。

 

このような、「頭語」と「結語」について詳しくはこちらのページでもまとめています。

関連ページ

頭語とは一体何なの?結語とは?その種類や組み合わせは?

いろんな形があって、見てみると面白いですよ。

色々と決まりがありますが、機会があれば使ってみてくださいね。

 

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